2023年となりました！
魔道祖師完結編吹替版放送も1月8日（日）から放送開始！
今年のブログは魔道祖師アニメ完結編から。
今年もどうぞよろしくお願いします。
完結編8話感想「天が定めし者/31話 命定」
金鱗台で魏無羨が金凌に刺され、意識が薄れゆく雨の中……。藍忘機が魏無羨に霊力をそそぎ、それはかつての乱葬崗での「失せろ/滚」の記憶と重なり合う。
おぉ、貴重な不夜天後の乱葬崗殲滅戦での場面が描かれた！！
そして「失せやがれ」からの、今は掴むその腕を。
この演出、いいね～。
雲深不知処。魏無羨にしか抜けない健気な剣随便。そんな「お前（剣）のせいで夷陵老祖とバレちまったじゃねーか」みたいな感じじゃなくて、その義理堅さを褒めてあげてよ。その義理堅さが好き。
藍忘機も共情していたお蔭で、赤鋒尊の死も目撃し、金光瑶が清心玄曲に加えて奏でていた旋律も証明している。ここは原作やドラマと変えてきた部分。魏無羨だけの証言と異なり、藍曦臣にとっても説得力が増すよね。
教えたのは清心玄曲「洗華」だが、弾かれた旋律は東瀛（とうえい）の趣。
アニメの蔵書閣の禁書室！厳かな雰囲気で空気もひんやりしていそう。異国の音譜が置かれている。
「乱魄抄」は東瀛の邪曲。ちょっと陳情令の乱魄抄にも似たこの旋律。ここで藍啓仁に藍忘機が呼ばれるのか。
静室。魏無羨と藍曦臣が、蛍が飛び竜胆（リンドウ）咲く中にウサギが跳ねている。竜胆が咲くのは2か所で、もうひとつの母の居所は軟禁の場所。
藍曦臣は両親の事（仇怨で母が父の恩師を殺し、母に心奪われた父が祝言をあげ軟禁した）を語り、なんども魏無羨に「正しいか？」と尋ねている。
それはもはや正しいかと論ずるような範疇ではないと思う一視聴者なワタシ……。そしてここで問題なのは「母は父に心奪われていなかった」という原作やドラマでの事実だと思うのだが。
幼い忘機だ！カワイイ、藍夫人も穏やかで綺麗～顔は見えないけど。藍父が一目惚れした位だし、あの双璧の母だもんね。
アニメは幼い曦臣は出てこないのか。いつもこの場面で、語られている忘機よりも語り手である曦臣の幼い日々を考えてしまうのだ。
母を待ち続ける幼い忘機に、現在の魏無羨が寄り添い、そして花びらが幼い忘機の唇に触れる。
おぉ、藍曦臣と孟瑶の出会いの場面まである！！
雲深不知処が襲われ逃亡した藍曦臣、温氏の仙師を見るとなんだか懐かしい。孟瑶は藍曦臣と知らずに助けたのね。
そして沢蕪君の貴重な洗濯場面も！！原作者の設定で、逃亡中で沢蕪君は人目に付かないよう自分の衣を洗うのだけれど、不慣れな洗濯で力加減も分からず破いてしまったというやつ……。藍曦臣と孟瑶との絆。そして沢蕪君は蕭を吹く。
白うさぎを抱えながら「姑蘇藍氏は祖先が和尚で厳格だが、愛に一途で情を重んじる」とつぶやく魏嬰。手にした雅正集は魏無羨がかつて罰を受けて書写したもの、芍薬のしおりもはさんである。
「変死した者/非命之人」と書かれた部分に、朱で「命定之人」と記され、「抹額は天が定めし者以外触れてはならず/ 佩抹額以約束自我命定之人不可取」な事を知る。
自分が数々抹額に触れてきたことを思い出し、うろたえる魏無羨。飲んだ酒は、復活後に雲深不知処に連れてこられた頃に、自分が水を足して薄めた甕を引く。
この「非命之人」の書き間違い、中国版完結編PVが来た時に話題にあがったもの。
アニメ前塵編第3話に既に出てきたという情報を得て見てみたがよくワカラン。どうやら春画を巡り、魏無羨が随便を手にとる場面で一瞬映る文字に、この「非命之人」の描写があるようだ。我が家では21分辺り。もっとも字の並びは異なるので、コレというよりは、魏嬰が書写したもののひとつとは思われる。
魔道祖師Ｑ第22話でも、家規に腹を立てた魏嬰が巻物を広げる場面で「抹額以約束自我 非命之人不可取」と何ヶ所も大きく出てきている。我が家では1分辺り。
これはアニメ版のみの設定で、魏無羨が間違えて書写していた家規に、藍忘機が朱で正したものをずっと持っていた、という物語を入れ込んできたのが唸ってしまう。
玉令がまるで携帯電話のように鳴ってるよ？
月夜の中、金光瑶がやって来て、使えなくなった通行玉令を返すのは、アニメはなんだかネットリしているように感じられ、なんなんだろうこの愛人感……。
文が飛んで来て、藍曦臣は郯城（たんじょう）へ、魏無羨と藍忘機は乱葬崗へ。各地で屍の群れが現われ、乱葬崗を目指している。
乱葬崗での藍思追の戦闘場面がカッコイィ！ 屍に仙剣は効力がない。夷陵老祖の仕業という噂である。
（つづく）
乱葬崗での藍忘機と夷陵老祖とのやり取りや、沢蕪君と孟瑶との出会いを入れてきたのは嬉しいな。この2組の悲劇と幸せが、対照的に入れ代わっていくのをより感じられる。
姑蘇藍氏の禁書室を目にしながら、思えば魏無羨復活後は、四大世家の裏の部分の建物を巡っていると気付く。清河聶氏は祭刀堂、蘭陵金氏は密室、姑蘇藍氏は禁書室に母軟禁の場所。雲夢江氏だと噂の拷問場所になるのかな、出てこないけど。
そして日本語タイトルの「天が定めし者」。あの雅正集と抹額の意味を魏嬰が気付く場面をここで回収してきたか。魏無羨の心の中で、藍忘機の存在が大きくなったであろう回。
吹替版８話感想
木村魏無羨の最初の「失せろ」が切なく聞こえる。森川藍曦臣兄上の「手負いの身には……」って優しいな。藍曦臣は金光瑶には禁書室の存在を知らせておらず、親しくともそういうものなんだね。
リンドウが美しく咲き、子供な藍忘機（川上ひろみ）もかわいく、心洗われる情景。
藍曦臣が人生で最も困った時に孟瑶に助けられていたのは、魏無羨にとっての温寧と重なるな。姑蘇藍氏は愛には一途で情を重んじる……。
藍忘機が魏無羨の筆写した家規を持っていたのは、達筆だからじゃないよ～～。雅正集をごまかそうとしている木村魏無羨のコミカルさが好き。
森川藍曦臣兄さまの声が沁みいるわ。石田金光瑶だと正体は分からないよね……とも思ってしまう。
双璧ホープの活躍も頼もしい！2023.2.27追記
＜アニメ魔道祖師用語メモ＞
・洗華：心を鎮め穏やかにする曲
・東瀛（とうえい）：東海三仙島の一で、日本の別称ともされている。
・乱魄抄：演奏時に霊力を込めれば、五感を奪ったり気血を高ぶらせられる。
・芍薬のしおり：かつて魏無羨がたわむれに贈った花を、藍忘機は大事にしおりにした藍忘機の魏嬰コレクションのひとつ。
・郯城（たんじょう）：姑蘇藍氏と蘭陵金氏の境。
WOWOW字幕版：2022年12月29日（木）深夜
魔道祖師完結編キャラクターPV第1弾 薛洋
義城編なキャラクターPVが公開された！
薛洋は「非道の限りを尽くす、孤独な無法者」。CVは内山昴輝。
狂気、記憶、心傷、大罪、狡猾、逃亡、飴玉、復讐、悪辣、偽装、欺瞞、咎、殺戮、怨恨、降災。薛洋らしく、おどろおどろしい言葉が並んでますね。偽の下の漢字はちょっと自信ない。
中で「欺瞞」は薛洋らしい気がする。それは他人だけでなく自分をも、という意味で。
▼最後まで物語を知っている人向け。
fuenone2020.hatenablog.comfuenone2020.hatenablog.com
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