アニメ魔道祖師前塵編１４話感想/射日の戦い地図アニメ

４月１１日は温寧の誕生日。生日快楽～♪

前塵編１４話「闇に響く笛の音/蔽日」

夷陵乱葬崗。竹のようなのを手にとる羽織の袖。OP。

射日の征戦（しゃじつのせいせん）。8000人の仙師を率い岐山へ進攻。関中（かんちゅう）に旗印を掲げ、世を乱す悪を誅し正義を示した。しかし不夜天を覆すなど、虫けらが大木を揺らすも同じ【蚍蜉撼樹】である。温若寒は「何事も成せぬ　身の程知らずども」【不成気候不自量力】と言い放つ。吹替版では講談風。

斉魯（せいろ）、①琅琊（ろうや）、蘭陵金氏は敗北。
藍曦臣と共に戦う孟瑶（モン・ヤオ）登場！江晩吟の戦力も乏しい。江淮（こうわい）地区は安定。藍忘機は荊楚を援護。

②河間（かかん）では清河聶氏が大勝し、聶明玦が温旭を斬首し、士気を揺るがせる。

夷陵監察寮。温氏の傍系や傘下の門派も参戦しろと温情に手紙が届く。温情は温寧に「人命を救う医者、戦場に立っても志を忘れてはならない」と伝える。

藍忘機・江澄の姿。黄色い呪符が貼られ、温家の仙師は全滅している。

③沙陽堡（しゃようほう）。④竟陵（きょうりょう）の監察寮も襲われ、⑤江陵（こうりょう）、⑥沔陽（べんよう）と続いており、怨霊に呪われていると温家仙師が噂している。温晃はいらだち、王霊嬌はおびえている。

烏が飛び⑦崇陽（すうよう）へ。雲夢江氏が練武しているが入門したての仙師である。
藍忘機が護符を持ってくる。護符は四筆多く、人の血で書かれている、通常の護符は朱砂（すさ）で書き、邪を祓うが、この札は邪を招き、陰の気を集める邪悪な方法である。

清心の鈴のアップ。江澄が江厭離と再会し、遺品を見せる。江澄の決意に、江厭離は「大人になった、父上や母上も知ったら喜ぶ」と話す。魏無羨のゆくえはしれない。温氏の信号筒があがる。

王霊嬌は魏無羨の復讐を恐れている。

崇陽の北西に岐山温氏の剣陣が襲来。音楽と共に姑蘇藍氏の陣が張られる。カッコイィ～。

おびえる王霊嬌、笛の音が聞こえる。すると屍体が動きだし、呪符が貼付き、傀儡に襲われ･･･。風にたなびく後ろ姿。

崇陽。捕えられる江澄、指が血だらけの藍忘機。温晃が「藍湛」と呼びかけ（吹替版では「藍忘機」）、ふたりに魏嬰は乱葬崗に捨てたと告げる。藍忘機の渾身の攻撃も、温逐流に阻まれる。
そこへ、烏・緑色の怨気共に、笛の音が。赤い目の夷陵老祖登場！
（つづく）

戦乱がつづくなか、江厭離の姿にほっこり。戦う藍忘機の姿が勇ましく、そして痛々しくもある。この回は、最初と最後に夷陵老祖あらわる、であった。

原作では第６０章最後で乱葬崗に落とされ、第６１章で魏無羨が現れたので、アニメのこの部分はオリジナルが多い。この辺りは陳情令の方が原作に近い。第４８章で聶明玦が温旭を斬首した場面はあり、孟瑶も登場している。

字幕版はEDが「問琴」に戻る。14話の日本語タイトルも秀逸。

日曜夜のTwitterでは「#夷陵老祖デビューライブ」なるタグで盛りあがり。ポイントは赤から緑に変わるペンライト、らしい。赤いペンライトと言えば、陳情令の魏無羨役の肖戦（シャオ・ジャン）、緑と言えば、藍忘機役の王一博（ワン・イーボー）のファンカラーでもあり、赤と緑のペンライトは、陳情令でも魔道祖師でも必須アイテムなのだと再認識す。

アニメで地名が最も多く出てくるのがこの回だろうか。地名が頻出するのは、前回と今回だけなので頑張ってみた。雲夢・蘭陵・姑蘇の位置はアニメでは異なるかもしれないが、実際の地図に準拠している。

f:id:fuenone2020:20210408210032p:plain — アニメ射日の戦い地図

＜アニメ魔道祖師用語メモ＞

・蔽日（へいじつ）：太陽を覆い隠すこと。『楚辞九章渉江』に「山峻高以蔽日，下幽晦以多雨」という一節がある。アニメ7話で温若寒の威光をたたえる言葉が、同じ『渉江』出典の一節であったことを思うと、栄枯盛衰を感じる。
・蚍蜉撼樹：成語。オオアリが大樹を動かそうとする。身のほど知らず。
・不成気候：慣用語。見込みがない。ものにならない。
・不自量力：成語。身の程を知らない。『春秋左氏伝隠公十一年』の「鄭息有違言」の「不度徳不量力」が出典。息（河南省息県）は相手の鄭伯の立派な徳を考えず、自国の力の弱いこともみきわめず。
・関中：函谷関の西側。西安を中心とした渭水盆地一帯
・斉魯：斉は山東省北部、魯は山東省南部
・琅琊①：古代に山東省にあった地名
・江淮：江は長江、淮は淮河一帯を指す。江蘇省と安徽省の長江中下流から淮河一帯
・荊楚：湖南・湖北地方の長江中流域
・河間②：河北省滄州市
・沙陽堡③：湖北省咸寧市嘉魚県の古称
・竟陵④：古代に湖北省中部にあった地名
・江陵⑤：湖北省荊州市
・沔陽⑥：古代に湖北省中南部にあった地名
・崇陽⑦：湖北省咸寧市
・朱砂：辰砂の別名。硫化水銀の赤色な鉱石鉱物。中国では不老不死の妙薬と信じられていた。