アニメ魔道祖師前塵編４話「不穏な湖」感想/藍曦臣PV森川智之

原作小説「魔道祖師」の日本語翻訳の発売日がついに発表されました！
アニメブルーレイ、日本語訳小説と、関連発売がつづいている今冬です。

１．前塵編第４話「不穏な湖/水邪」感想

美しい水の町・彩衣鎮（さいい）。聶懐桑が詩を詠じている。中国版CMの可愛多はこの世界にも「可愛多冰品閣」として出店。魏無羨に対する江澄のあきれ感がよく伝わってくる。もち米の黄酒につられる魏無羨。

藍忘機の兄上さま、藍渙（ラン・ホワン）字・曦臣（シーチェン）沢蕪君登場！お美しい～。藍忘機が口にしない思いを言葉にする兄上。姑蘇は姑蘇なまりという方言があるので、町の人もお国言葉を使っている。

広い川でもぶつかる魏無羨と金子軒……。懐桑が舟から顔を出しているのが可愛い。水鬼（みずおに）が襲う。このあたりはアニメオリジナルで、原作では金子軒や聶懐桑は同行していない。御剣の術が使えない聶懐桑はお留守番。

碧霊湖（へきれいこ）。水の場面が印象的で山水画のようである。魏無羨は、風水の羅盤のように邪崇がわかればいいのにと思案している。
藍湛呼びして舟を近づける魏無羨。藍忘機は藍曦臣の舟に飛び乗る。舟底には水鬼が。藍氏兄弟がふたりして戦うのは藍氏双璧でカッコイィ。藍忘機が魏無羨の剣の名を尋ねると「随便」(ずいべん)と。「適当」に付けたらその名になった。御剣で水中でも剣を自在にあやつる。蘇渉（スー・ショー）の姿も。

水行淵（すいこうえん）が起きる。アニメの水行淵は髪の毛のよう。舟にとり残される蘇渉を助けに御剣サーフィンな魏無羨。江澄が助けにくるがあと一歩のところで手が届かない。湖に沈んだ魏無羨が「怨念」に触れるファーストコンタクト。これもアニメのみ。藍忘機が助けてくれるが「他人には触れない」と衿をつかんでいる。

夕暮れの彩衣町。江澄が魏無羨に随便を手渡す。水行淵は、太陽の家紋を持つ岐山温氏から流れてきた。岐山温氏は勢力を強めている。金子軒は保身に走ることはとがめている。江澄に言動を慎むように忠告される魏無羨。

枇杷が町の人からお礼にと送られる。藍忘機をからかう魏無羨。魏無羨の姑蘇弁も！藍曦臣が枇杷を買おうかと尋ね、「結構です」と藍忘機。
（つづく）

金子軒（赤羽根健治）は、やはり権高い様子。藍曦臣（森川智之）は、落ち着いていて凜々しい兄上さま。最後の枇杷のやりとりは、日本語ならではのニュアンスが伝わってきて面白く、藍忘機の「結構です」のトーンがなんともヨイ。
ドラマでは思わなかったが、アニメで見ていると、江澄と金子軒は、それぞれ魏無羨との仲の良さこそ正反対ではあるが、比較的性格が似ているように感じた。
第４話からはオリジナル版と放送版は同じとなる。

＜アニメ魔道祖師用語メモ＞

・彩衣鎮：雲深不知処から20里離れた町。
・聶懐桑の語句：蘇州・江南を詠ずる言葉。「詩歌⑫」にて解説。下にリンクあります。
・可愛多：アイスクリームメーカー、コルネット（Cornetto）。世界各国でそれぞれ名前を変えて販売され、中国では可愛多（kě ài duō）の名前である。
・黄酒：最古のお酒のひとつとされる中国の醸造酒。紹興酒や老酒が有名。
・御剣の術：仙力を用いて剣に乗ることができる。
・水鬼：溺れ死んだ場所にいて移動はしない。
・水行淵：舟を沈め、人を生贄にしないと悪さをする。頻繁に人が溺れ怨念が強まると育つ。

字幕版エンドカード：夕暮れの彩衣鎮

WOWOW字幕版2020年9月16日放送
WOWOW吹替版2021年1月31日放送

２．中国版CMの可愛多

中国版では毎回放映前に「可愛多」というアイスのCMが流れており、中国版を観ていた人には刷込まれてお馴染みになっているこの商品名。魔道祖師ファンならば、中国へ行ったら手にしてしまいそうな商品のひとつでもある（日本のジャイアントコーンな感じのアイス）。中国でのアニメ放映時には、アニメ魔道祖師パッケージのアイスも販売されていたようだ。
一番驚いたのは、調べたら可愛多が中国限定ではなかったこと！　世界企業でした～～。各国で少しは味が違うのだろうか？　現在コルネットはユニリーバ傘下で、同傘下のマグナム（日本のパルムを甘くした感じの、単にPARM好き）ならタイで食べたことがあるような。ならばコルネットもその横にあったのか～？

３．第４話の魔道祖師紹介メーカー

f:id:fuenone2020:20210127002244p:plain — 藍氏双璧

第４話の魔道祖師紹介メーカーは、「藍氏双璧」の見わけ方。
原作でもふたりは瞳の色と雰囲気が異なるだけで容貌はほぼ同じとあるので、似ているのは無理ないのです。藍曦臣は抹額（はちまき状のもの）で髪を全て覆っているので、割と見分けやすいかと。藍忘機は前髪あり。ちなみに子弟たちはポニーテールである。藍曦臣はいつもにこやかな表情、藍忘機は無表情か険しい表情という違いもある。また、藍曦臣は少年時代は襟元が立ち、成年時代は髪冠が立派になる。
ふたり同時に抹額を取られるとほぼ同じだと思うのですが、そんな場面はないと言えよう。