中国ドラマ『墨雨雲間~美しき復讐~』(ぼくううんかん)が2026年1月12日よりBS12で毎月・火に2話ずつ放送されている。日本放送は全43話。中国語タイトルは《墨雨云间》(2024)、英語は《The Double》。
原作は千山茶客の小説《嫡嫁千金》。千山茶客は2025年ドラマ《雁回时》、《锦月如歌》の原作者でもある。
一日に2話放送は視聴が追い付かず手を出さずにいたのだけれど、蕭蘅な王星越(ワン・シンユエ)が美しい~~~のでなんとなく視聴継続。王星越は『寧安如夢』張遮が好きな役柄だったのだ。
1~6話
女主 薛芳菲(呉謹言)『瓔珞』瓔珞 は夫の出世のために殺されかけ、女主がなりすました姜梨(杨超越)『重紫』重紫 は高官の嫡女ながら、継母に陥れられて冤罪を被っており、女主が自分と入れ替わった人物双方の復讐を果たす物語。瓔珞なウー・ジンイェンは、やはり復讐を果たす強気な役が似合っている。
夫に殺されかけた女主が、第三者の姜梨になりすますのは、侍女 桐児(艾米)『雲之羽』雲雀 がいるとはいえ記憶が追い付かないし、そもそも姿が変わってないから元の知人にあったらどうするよ、なんだけどソコは時代劇ですからね。某劇場ドラマほどは突っ込まずに見ていられる。
7話感想
第7話で、姜梨が婿候補の趙斉(管云鹏)『夢華録』陳廉 を撃退した辺りから痛快さが出てきて、継母 季淑然(陈乔恩)《山河枕》李长明 がぐぬぬする場面も面白くなってくる。美しく悪賢い敵役は、物語が映えるのよ。
婉寧公主(李梦)『バッドキッズ』王瑤 もかなりの人物だが、その思いつきのお蔭で姜梨が明義堂に入れたしね。
国士監や明義堂は学園モノみたいで愉しい。
第7話で姜梨が父親に感心された書は、《仲尼梦奠帖》で中国十大伝世名帖の一。
《仲尼梦奠帖》
仲尼梦奠,七十有二。周王九龄,具不满百。彭祖资以导养,樊重任性,裁过盈数,终归寂灭。无有得停住者。未有生而不老,老而不死。形归丘墓,神还所受,痛毒辛酸,何可熟念。善恶报应,如影随形,必不差二。
8話メモ
第8話で明義堂に入れるかどうかで、姜梨が元夫 沈玉容(梁永棋)《猎罪图鉴2》黄韬 に渡した詩には。
祖咏(唐代)《终南阴岭秀》
终南阴岭秀,积雪浮云端。林表明霁色,城中增暮寒。終南山の北側の山肌は秀麗で、山頂の真っ白な雪はまるで空の浮雲と繋がっているようだ。
雪上がりの晴天、林の梢の間には夕日の残光がきらめき、夕暮れ時になると、町にはさらに幾分かの寒さが加わった。
明義堂の扁額には「登崇俊良」(俊良を登崇す)。
韩愈《进学解》
方今圣贤相逢,治具毕张,拔去凶邪,登崇俊良。占小善者率以录,名一艺者无不庸。今、聖君と賢臣が相遇し、諸々の法令が全て確立された。凶悪で邪悪な者を除き、才知に優れた者を登用する。わずかな長所を持つ者も皆採用され、一つの芸を持つ者で任用されない者はいない。
孟紅綿(孟丽)《天龙八部》李秋水 が、葉世傑(陈鑫海)《临江仙》张酸 に前朝の画家 李昭道『松蔭図』を破ったと絡んでいる。姜梨は「前朝では絵絹は薄く粗い絹が使われ、石の印章は少なく前朝の特徴がなく、篆刻の文字の止めが少し太く、顔料の色は淡く黄みが強く、鮮やかな赤の印章は調和していない」と鑑定!鑑定人になれるヨ。
李昭道(675年-758年)は唐代の画家で、玄宗時代の政治家 李林甫の従兄。
10話メモ
第10話で沈玉容が公主に手ほどきしていた書は、碑帖にある【近智近人近孝悌,希贤希圣希显达】で、品徳・学問・人生の探究において絶えず精進をするよう勉めるの意。
中国ドラマあるあるな、蕭蘅が姜梨に弓矢の手ほどきをしているよ。
姜梨は柳絮(赵嘉敏)『楽游原』顾婉娘 とも親しくなり、江湖で一番の神医 師徒九月(赵晴)《临江仙》时画 を紹介されと、女性陣もあれこれ登場。
蕭蘅は両親を亡くしている。コチラもなにか因縁がありそう。
11~12話メモ
歳試が始まった。団体戦でひとりずつ対戦なのか。
芝居は「小孫屠」「琵琶記」「九児案」。
「小孫屠」は宋代の南劇作品で、《遭盆吊没兴小孙屠》で公安劇。密通した妻が夫に罪をきせて投獄するも、包拯が冤罪を明らかにして密通した者たちは裁かれる。
「琵琶記」は元末に高明による著名な南劇。結婚していたふたりは夫の父が認めず、夫は官職につき丞相の娘と結婚させられる。妻は苦労の末に都で夫と再会するという物語。
ライバルの李瑾(汪汐潮)は『君花海棠の紅にあらず』姜登宝だ。葉世傑が知識対決した次には、柳絮が天弓術で対戦。的当て×綱引きを組み合わせていて、なんだかクイディッチなハリポタ感があるぞ
蕭蘅の扇子の上の紅葉はらりとか、治療で幻覚(押さえ込んでいた憤怒もあり)を生じた姜梨を蕭蘅が支える中で、蕭蘅は姜梨に噛まれてる~~。
琴対決。姜若瑤は「雁落平沙」を奏で、鴻鵠の志を借りて逸士の胸の内を描き、最後は雁の百態が描きだされるよ。
「雁落平沙」の作者は諸説あり、曲譜は明末 崇禎七年に編纂した『古音正宗』に初めて収録。旋律は悠揚として流麗で、時折聞こえる雁の鳴き声を通じて、群れが空を旋回し互いに顧みる情景を描いている。曲中の音と曲外の意には、才を認められず功名を志す者への励ましと、言罪により山林に退いた者への慰めが込められているのだとか。
姜梨の「芳菲散りて梨花白く」(芳菲落尽梨花白)で、イメージが天女VS阿修羅かと思いきや、運命に対する女子の悲痛な訴えだった。皆涙しているよ。
幻覚や琴の演奏場面でCGが入るのが、けれんみがあるね。
13話メモ
3-2で姜梨が勝利!
姜梨の入れ替わりが疑われるも堂主は否定、宮中へ上がった姜梨は陛下に沈学士の指導を受けたいと願い出る。
姜梨は桐児に「安きにありて危うきを思うべし」と。
14話メモ
沈玉容は亡き妻のことを「以前は琴瑟の交わり、今は鏡花」と。
ウイリアムテルな沈玉容の的に、姜梨の手元が狂うが、蕭蘅の扇がカッチョイイ
姜梨が酒を盛られるが、姜梨も葉世傑も共に策略を見抜いてた!
姜玉娥(陈雨贤)『新生』陳佳佳がなりすまして、周彦邦(王子睿)『星漢燦爛』楼犇と……。姜梨は姜若瑶と姜玉娥の双方から狙われるが、婉寧公主に比べれば怖くはないなぁ。
15話感想
婉寧公主には、妻 薛芳菲として顔を見られていたのか。季淑然の妹である麗妃(孙晶晶)《临江仙》红莲に目をつけられ、姜梨は「急がば回れ」と逃亡劇を試みる。小桃紅の「笑紅塵」を観劇後に、蕭蘅が襲われ、かばって姜梨が負傷~~~。
16話感想
叔父の妻 卓氏(嗯呐朱莉)《兄友妹恭》马依婷は「龍鳳団茶を砕いて夫に出す」と言っている。
烏蘭(张雨绮)映画《笑傲江湖》东方不败 登場!最初から女性に見えたけど、男装してた設定だったのか?蕭蘅が南彊の蠱虫を飲ませて脅してるよ。
妓楼の瓊枝(吴佳怡)『長歌行』歆楠公主は薛昭(张耀)の思い人。张耀は『承歓記』の弟 麦承早だ。この地図は??
葉嘉児(何泓姗)《如懿传》白蕊姬 は、商家だけにカラッとしていて愉しいな。
17話感想
叔父 葉明煜(董春辉)『楚喬伝』梁少卿は、姉である姜梨母 葉珍珍(董璇)『三国機密』貂蝉 思いな人だった。「葉家の古香毯を着ると死ぬ」という流言が出回り、叔父 葉明軒(向夏)《尚食》刘公公が捕らえられる。赤い発疹が出るのは事実のようだ。
姜梨が小刀を出してパフォーマンスする様子を見て、蕭蘅が微笑んだり、手を振る場面がイイね。高官の令嬢が往来で名乗り出るのは、この時代だと相当のじゃじゃ馬よね。
織染署 唐帆(蒙恩)《七时吉祥》李南は察しが良く、身の安全を図り様子見と来ている。
佟知陽(刘天佐)《唐朝诡事录之长安》阮大熊は李家に取り込まれている。
18話感想
織染署 唐帆は西域の駄羅と見抜く……が捜査はしてくれず。
闇市の元締め 頼彪(亓航)《丁宝桢》齐嵩汝を姜梨は男装して訪れ、金水陣で勝負をかける。賽子で負けた方が酒を飲み。五行では金は水を生む(金生水)、とされているが……。
叔父 葉明煜が酔い潰れたところで、蕭蘅がキターーーー!
しかも頼彪は元将軍なので、父 簫瞑寒(纪凌尘)と関係があったようだけど……父が思ったよりも若かった。というか纪凌尘って『雲之羽』兄 宮喚羽なの??李仲南に陥れられ南彊に放逐されていた頼彪。
雨降る中、姜梨が酔っぱらうと蕭蘅とくるくる回ってるよ。
楚嵐(赵庆贺)《子夜归》潇暮だ!烏蘭さん、守りたい弟がいたのね……。代国語は韓国語っぽいアクセントだな。
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