36話感想
え?張小敬、水が苦手なの?
それがあんな狭い水路を潜って、しかも視界も効かないし、小刀で水中の柵を切ろうとするなんて無理無理無理……と思ってたら助けられ、熱い豆乳までもらってるし。
上で待つ先生は河北の営州を守り、平廬節度使 安禄山の下でかつては越騎。灯楼の建造費は400万銭。
子 未央。
李必が龍波に黒幕を尋ねると突き落とされ、吊されて~。
この後に及んでも李必は「太子だけは殺すな」なのね。
陛下に「太子の罪は濡れ衣か?」と問われ、何監は答えない。
陛下にとって役に立つのは「右相」だと陛下は答える。
右相を訴える訴状は出さずに、何監の命乞いをする太子。
え?何監この場で寝てるの?
陛下は「疲れた、明りを消せ」としばし休憩。
そんな間にも着々と灯籠の方は着火準備に入っている。
張小敬が登り始める。
龍波は聞染と張小敬を馬車で長安から逃がすつもり。
聞染の髪をなでる様子に、龍波は好意を持っているのか? と龍波は誰かしら好意を持っているように見えるのに、ナゼか魚腸にはそんな雰囲気を出さないのが不思議。
張小敬が毛順と出会った。三十六天罡星、七十二地煞星で蝋燭は108本。
毛順は「皇帝と民の一方しか救えないとしたらどちらを選ぶ?」と問いかける。
龐博士は丑の…と読みあげる途中で吉温に邪魔をされ、「精神を集中すれば忘我の境地となり、またの名を才子顔とも」と反論。
吉温は牢の程参を賊に仕立てようとする。その直前に程参が詠じていたのは「花を摘む前に、突然の秋風に散る」。
岑参(唐代)《感遇·北山有芳杜》
北山有芳杜,靡靡花正发。
未及得采之,秋风忽吹杀。
君不见拂云百丈青松柯,纵使秋风无奈何。
四时常作青黛色,可怜杜花不相识。
程参の言う「役立つ人材がいないのは出世の最大の障がいですよ」は、右相側に言えることだね。吉司丞を丸め込んで逃げ出した程参は、なにか見当が付いているのか。
建造物は老子像へと変化し、老子の眼光で死ぬってスゴい仕掛けだな。ちょっと見てみたい気も。
老子の周りに12の隠し灯房があり、12体の道教神が置かれ、火が回ると空中で四方八方へと広がる。
火球が転がり、白馬に乗った赤袍人形が動き出す。
太真が「どこから見てもすてきね」と言っている対象は陛下よね? 陛下が映り、太子も映し出されているんだけど。
並んだ棺に、壊れた模型?
ED:歌詞無し。37分ほど。
37話感想
丑の初刻(午前1時)、「摘星の間」にて陛下は「腹が減った」と郭将軍に告げる。陛下は右相に「宴か議論か」と問いかけ、「宴」と答える右相。選ばせているようで、「宴」が正解なんだもんな。焦っては事を仕損じる。
焼き物にもうやうやしく飾りが付けられてるよ。灯楼を見ながら「毛順大師め、朕の心が分かってきたな」のあとに、爆破を目論む毛順が映し出されるのよ。頴州での水害で十数万の災民が出るも、灯楼建造の400万銭はあっても救援のためのお金はない。1銭で胡餅が2枚買えるのだ。
毛順の言う「創作を行う前に心を正し真に必要な物だけ造るべきだと。二度と国力を浪費してまで、虚像を造りはせぬ」は、今の世でも通じるお言葉……。
龍波の甲冑姿だ。「一介の平民が皇帝を殺したいだけだ」と李必に叫んでいる。「全てが終われば奴も分かるはず、正しいのは俺だ」と。そういえば李必は張小敬と知り合って1日なのか……。
張小敬はロウソクで導火線に火を付け……爆破!毛順さん~~~。
所々で出てくる白馬に乗った像、これは胡服なんかな?
あれ?太子が慣れない手つきで肉を切り分け……陛下に持ってったら右相に渡せって言われ、右相は「東司(厠)に」と言うし。前暦27年上元節、宴で右相が冊立された太子を治国の才がないと酷評、前の太子李瑛は突然朝に廃され庶民に落とされ、午後には賜死した。
太子はひとりで胡餅を食べ始め、何監に差し出し「先生の方がよほど父親のようです」と。十六王院の屋敷は朽ちさせているが、霊武に建てた離宮は立派だと陛下に非難されている太子。
李必を横に、龍波が灯楼の飾りに手をボンっと置くのイイな。灯楼全体がチェラホト。陛下は最も美しい女子から唯一無二の金の矢を渡され、丑の刻にちなんだ牛の神に矢を射て豊作を願う、金の矢が灯房に射られ爆発するという仕草をする龍波。
魚腸が張小敬に、龍波との出会いを語っている。守捉郎を敵にまわし助けてくれた龍波。天保2年9月、長安からの依頼で再会する魚腸と龍波。これが懐遠坊での潜伏生活につながったのね。懐遠坊では貧しい家に金貨を届けていた義賊な龍波。そしてこの頃に妓楼にも通っていたワケね、その頃の妓女さんも今や出世してるよ~。
魚波は張小敬に「お前のような善人が増えれば唐はよくなる」と。「善人は生きるべき」はよく目にするこのドラマ。
張小敬は「死ぬまで長安を守る」。
聞染が降芸神香を振る。
回想で、宗器が射られた戦の場面。
右相は言う、烽燧堡の役は、陛下にとって安西都護府は平安を保てる誇りの地、蓋嘉運は「各勢力に脅かされず」と報告していたが、実際は賊が絶えず出没していた。出兵すると偽りが発覚してしまうのを恐れて援軍を出していなかった。
ED:歌詞なし。40分ほど。
38話感想
烽燧堡の役の回想で、回想で見ていてもツラい回……。
手当てをされる劉宗器、「大器になれ」という親の期待が込められた名前。
戌の刻(午後7~9時)に、亡くなった蘇校尉を掲げ、賊たちを恐れさせる戦法な張小敬たち。
丑 寒気屈曲。
兵糧も尽きてきて……聞隊長による長安の馬売り 趙閎英の話で気を紛らわす隊員たち。「楽游原の柿の大林の外で悠然と笛を吹く……」と話は続く。
趙小敬が薄荷をあげた相手は龍波こと蕭規だ、兵の士気を鼓舞する旗を守っている。張小敬は「いつか長安で灯籠を見る時お前がいないと寂しい」なんて会話してるよ。
長安城は工部尚書 宇文凱が設計した。唐になってからは江南の戦乱から逃れてきた民を守り、空前絶後の城になり、長安には108もの坊がある。毛順の蝋燭と同じ数だね。
蕭規の一族は兵部で、亀茲に飛ばされた。ん?蕭姓?
「信仰は特定の人間や大義に対する崇拝と信頼だ。信仰を通して己を知り、信仰により己の不完全さを忘れ価値を見出す。自分は生きるに値するのだと。信仰は力を与える。永遠に諦めぬ力を」、この言葉が印象的。
敵軍がやって来て、増えていく兵達の名札。ドラマ『一念関山』を思い出すよ、あれも帝と兵の話だった。
一番近い砦は30里先だが、20日経っても援軍は来ない。陳行范が援軍を呼びに行ってもう10日。残りわずかな兵糧をむさぼり食う丁老三、第24話でも空腹を訴えていたもんね……。
雨の中、蕭規が立ち上がり「退かんぞ、第8団は死して悔いなし」と雄叫びをあげる。
張小敬が蕭規に「お前と敵対することもない」なんて言ってるよ~。
胡人 南奴子は唐を守るために従軍している。
陳行范が兵糧を持って戻って来た!太原府名物 煎り粟。
援軍が来るとの知らせに、何游魯は待てば良いと言う。馬を追って捕らえられたのはその何游魯か?
援軍は来ないことを第8団の皆が知る。陳行范は豊かな蜀の地から碎葉(スイアブ)に来ていた。そして敵軍の大軍3000が数日で到着するらしい。
聞隊長は去るか残るかを兵たちに選ばせる。
丁老三は陳行范と南奴子に劉宗器を連れて逃げるように言い、「兵の役目は守ることだ、死守だ」と叫ぶ。「剣南道は楊義本が、嶺南道は張豊児が、霍余 黔中道、段俊俊、関内道 関筠が、白真陀羅」と次々に名乗りを挙げる兵たち。何游魯と白真陀羅は……。
聞家を張小敬が訪れ手伝いを申し出る。聞染が「毎日呼んでいい?」と言うと、張小敬の「5日だな」に対して、「3日ね」と約束を取り付けている。
ED:笛の音。
(つづく)
第27話で姚汝能の「退くな」に鼓舞された張小敬だったけれど、こんな第8団の「死守だ」と重なった場面だったのね。
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