9話料理感想
豆腐の見事な細切り、隋州@成化十四年も見事な腕前だった。……って月嬌には難しすぎるよ~。中華包丁の使い方のコツを、ワンポイントで教えてくれると楽しいのにな。
芋の飴炊き(拔丝地瓜)は、箸に水をつけないとネバネバして離れない。とはいえスッポンではないから大した事はないのか。ここは文華仁にでも華麗に説明してほしかったかな。関蓉、もはやライバル枠という程でもなく、ここまで引っ張られてもなんだかスッキリしないのよ。
牛さんが画面左に石畳の橋を渡っている~。途端に平安さんは怪我して登場。蜂蜜漬け(冰糖杨梅/ヤマモモ)の桃(桃干)と梅(青脆梅)、李(咸酸盐李)と杏子(蜜浸杏干)もできるとか。調味料は一料醤、豆鼓醤、仙醤、甜麺醤、梅醤、梅鹵(メイルー)も。
海老と田螺(タニシ)で酔っぱらい海老(醉青虾)と酱爆田螺。活海老なのね、お酒を飲んだ海老が水面を踊っているかのよう。醉青虾は徐州の名物料理で東坡四珍の一。醤爆田螺は中国の家庭料理(家常菜)。荒っぽいヨソ者達には山椒(花椒)と塩を振りかけた揚げ魚も勧めている。
朝食は、ゆり根のお粥(百合粥)は中国伝統薬膳で、陰を養い肺を潤す。お姉さんの体質改善かな。
孟郁槐が用心棒を申し出てくれ、そのお礼の朝食は葱包桧儿、油条入りで甜麺醤を付けると美味しい。浙江省杭州市の伝統小吃で、春餅で油条を包んだもの。調味料の縄張り争いな安泰園は、桃源斎の店主・宋静渓が安泰園旦那の義妹という事であっさり退散。宋さん、なかなかの街の有力者か。
10話料理感想
田んぼの生物と鶏料理の回。
お礼をされる人が蛙を捕まえ食糧調達をするこの世界……蓮ハットがかわいいぞ。
双味牛蛙は、ウシガエルの醤油唐辛子炒めとニンニク揚げ(蒜香田鶏)の2種。茄子のはさみ揚げ。タウナギを煮た紅焼鱔段。鱔はにょろにょろしているが鰻とは異なり、もっと小さくて田んぼに住み酸素呼吸をして身も赤いとか。薄荷の揚げ豆腐(薄荷嫩豆腐)。
お姉さんは肝火旺が著しい、まさにそう~。肝気が鬱し火と化し、イライラして激怒しやすい証。
譚記飯館の譚料理人 VS 東昌閣の黄料理人との街中対決。
一鶏三昧は鶏1羽を使って3種類の料理を作る。ゆで鶏(白斩鶏)VS 鶏のしいたけ炒め(香菇炒鶏块)、鶏の素揚げ(香炸鶏架)VS 肉と手羽先の醤油煮込み(醤汁紅燜)。
《庄子·列御寇 第三十二》
巧者劳而知者忧,无能者无所求。饱食而遨游,泛若不系之舟,虚而遨游者也。
巧者は労し、知者は憂う、無能は求める所なく。
花小麦は野菜を花のようにカービングして挑戦権を獲得す。対決の趣旨があさっての方向へ進んでいるが、まぁいいのだ。塩竃で蒸した鶏を細かく裂き薬味(沙姜泥調味)を乗せ青菜で巻いたほぐし鶏(手撕鶏)の勝ち~。色的にワサビのように見えるんだけどな? 沙姜は、山奈、バンウコン。
花小麦と文華仁の噂が広まり、一瞬で噂の矛先が変わる村の社会ではあるが、唐辛子も実をつけ、新作の冷菓(紅豆凉粉)も順調とくればいよいよか~? 紅豆はアズキで、中国では相思相愛の意味があるのだ。
11話料理感想
噂話を聞いて来た様子の孟郁槐。その目の前で、文華仁が結婚を口にする割にしとやかさが足りないと言い、失礼ではあるけれど多分ナイスアイスト。
酸梅湯は、噂の出所は耿さんと関蓉と分かる。関蓉が母親と謝りに来た所へ、耿さん乱入~。関蓉のターンは幕間のドタバタ劇だと思えばいいのかな。
唐辛子も赤くなる。そこへ笑顔で駆け寄る花小麦もスローモーション~。肉を叩きまぶし米を炒め蓮の葉を敷いて蒸す荷叶粉蒸肉、それを包んで食べる孟さんは辛いと言うが、女性陣は辛いのは大丈夫みたい。蓮の葉が手に入ったら作れるのかな、浙江省嘉興市の料理。
画面右へ行く牛が馬車とすれ違って大映しになっている~。桃源斎の宋さん来たる。塩すもも(咸酸盐李)とカリカリ青梅(青脆梅)を買い気に入ったよう。毎年7月桐安府の名酒楼が集まる八珍会へのお誘いが。山八珍、海八珍、草八珍、鳥八珍が並ぶ。面白そう~。汪童鶴と言う食通も来るそうだ。厄介をおこさないか心配な姉さん。
桃源斎は大料亭。番頭の陶さん。鍵を渡され大丈夫か? 青桃が報告する。滄浪楼の沈殿は、雅趣の品で丸鶏の魚肚詰め(香吞魚肚)。お題は肉か魚の料理を2品で雅趣に富んだ品と大衆に愛される品、野菜料理2品、点心2品、スープ1品。碧月軒は岭秀府で買い出し、店主は韓殿。料理対決に情報戦は大事。桐安城でこの魚を捕れる者はひとりで6日に届けるという。虹鱒、草魚(脆皖魚)、ハタ(石斑魚)、鱖魚(けつぎょ)、キバノロ(獐子肉)。鹿のヒレ肉(鹿里脊)、子豚(小乳豬)。
もう八珍会となり展開が早い。滝のふもとの川床で涼しげ~。
野菜料理は、豆腐をこすのはそうやってやるのか。豆腐を蓮に見立て絵を描いたよう。蓮花塢っぽぃ!キュウリかな?この人が韓さんかしら。これはアワビっぽくした茸よね?肉魚を禁止されている皇太子@尚食にお出しして差しあげたいくらい……。
12話料理感想
今回は古代の料理紹介。
カットされたのかと思うような始まりだったがそうではなく、川床かと思ったら滝側の岩の上だった。花小麦は何種類かの肉を叩いてハンバーグ? 楽しそうに料理を作っているのがいいな。宋さんの薄紫衣装も綺麗。ぶつかった韓さんの見事なお膳さばきとヒロインの舌打ち……。
ひき肉の焼き物(搗珍,肉糜)と炭火であぶった薄切り肉。粟飯(黄粟米飯)が合うと審査員は絶賛。搗珍は牛,羊,鹿,キバノロのヒレを叩き柔らかくして調理したもので、春秋戦国時代に皇族だけが食すことができ『礼記』にも記されている。
この八珍会に勝つと中秋月宴主催の権利が得られる。刺身は金齑玉鱠(きんせいぎょくかい)を出すことが多く、玉を表す白身魚の鱸を使うが、虹鱒や鱖魚も味に遜色がない。金齑玉脍は北魏の『斉民要術』の“八和齑”に金齑の作り方が記載されており、白梅、橘皮、ニンニク、ショウガ、塩、栗、米とある。
碧月軒の包羅万象は高級食材である鶏の足・鮑・香螺(こうら/响螺)を用いるが偽の香螺にすり替えられていた。香螺は巻貝で学名はNeptunea cumingi Crosse。
宋さん、褒美をやって青桃を遠くへ売り飛ばす割には、花小麦には打ちひしがれていた。鍵はどうなったんだ。そして八珍について詳しく紹介してくれるのかと思いきや、あっさり終わってしもうた。
偶然だなと出会うふたりの後ろで、掃除の人が時々その様子を見ているのね。謎かけと言いつつ「星が瞬いて目がくらむって/天上的星星会闪呐」、花小麦のことですか~? 賑わってみえた町も、大きな街から戻ってくると落ち着いた町並みに見えるな。帰ってきたって感じ。
七夕の夜、流灯を流しながら「俺の欲しいものはすぐそばにいる」と言いそしてプロポーズ。姉さん、知らずに桶の水を撒いたのかと思いきや、わざとか。花小麦が姉に色目なんて使ってないと釈明する度に、ぴょんぴょん背伸びして言うのがかわいい。お姉さん、食欲旺盛なのはもしや~。八珍会の報酬は嫁入り持参金になるのかな。
中元節に祖父を思い出し、小小麦はひよこまんじゅうみのあるお菓子を食べている。
(つづく)
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