笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

慶余年46話 第1季最終回ラスト感想考察つれづれ/別界,銅亀

いよいよ最終回。すっきり終わる第1季最終回でないのは薄々察していたが、こういう終わり方か~~~。想像もできなかったよ。

ドラマや漫画で、物語が完結してから通して見るという視聴法があり、私はそのタイプではないのだが、この『慶余年第1季』に関しては第2季が放送されてから観ても良かったな、と思わないでもない。以下はネタばれ忖度なしです。

46話感想

荘墨韓が亡くなり、海棠朶朶が「文道は心で継承されるもの」と范閑に蔵書を渡しに来る。范閑が詠じた詩は『詩神』としてまとめられていた。淑貴妃が喜びそうな蔵書の数々ね。何かこれからのヒントになりそうな本があったりしないのかな。
 范閑は改めて荘墨韓の言葉、
「幸せな人生だった。自分を苦しめず偽りもしない。楽しく愉快に生きろ」を思い出す。

王啓仁が「別界」を見る。

沈重が使節団を襲う!言氷雲は身体が戻っておらず動けない。
沈重妹が言氷雲をかばい、兄の沈重に刺される。なんてこと~。
息も絶え絶えな妹は言氷雲の胸の中……切ない……まるで師姉@陳情令~~~
……と思っていたら生きてるんかぃ。いやいんだけど。


沈重が明かす、内庫の金は南慶最大の一族である明家に渡っていた。
明家の主は第二皇子と李雲睿!!しかも最大勢力なの?
沈重は妹を慶国へ連れて行くように范閑に頼む。

沈重の元に上杉虎が現われ、そこへなぜか雪が降り始める。雪の中の仇討ちのモチーフなんだろか?日本だと赤穂浪士なのだが中国だとなんなんだろ。なんとなく北斉組にも情が移っている今日この頃。

范閑は言氷雲に言う。
「愛を知り心に愛する人がいる者は、無情な者より強い」と。

謝必安が現われ、第二皇子からの三重箱な手紙を渡す。
第二皇子曰く「皇家は生きづらく負けると失うのは命」。顔ペチペチが微妙にあざとカワイイ。

范閑は言氷雲に「どんな決断を下す?」と尋ねるが答えない。


そして夜が明け、霧の中、寝坊した様子の范閑。
襲撃を受けて言氷雲と背中合せの范閑は、反逆罪であると逆に謝必安を追いつめる。

そこへ言氷雲が背中越しに范閑をぶっ刺し、振り返りもせず「これが私の決断だ」と。言氷雲曰く、「鑑査院の使命は慶国の治世が揺らがぬこと。私の職責でもある」。

范閑は目を閉じ、星が流れる。


そして現世に戻り「物語は続く」。葉教授も思わず「死んだの?」「これで終わり?」と視聴者と同じ事を口走る。張慶は「まさか」と。

クレジット「平凡で勇気ある人々に捧ぐ 再会を期待して」。
BS版では肖戦が歌うED『慶余年』がちょっぴり流れ。
(第1期完)

1.最終回感想つれづれは、まず范閑

主人公が自陣の人(しかもおジャンさん)に刺されて倒れる
ぐは~~~(吐血)。
こんな最終回か。

ドラマ的にはセンセーショナルではあるけれど、精神衛生にワルイ事この上ないのでここで切るのはやめてほしぃわ。『陳情令』で言えば、第42話の金麟台の金凌あたりで第1季をぶった切られた感じかな。それとも前半の乱葬崗に落とされた辺り?

直後はいろいろ考えていたらなんだか具合が悪くなってしまった。この具合の悪さは『山河令』第34話でもあったなと思い出す。それはこの最終回だけでなく、同日に録画な『鎌倉殿の13人』で木曽義高のアレを観たのと、『成化十四年』のソレ一応ネタばれ回避が地味に響いており、私の中の容量がオーバーになってしまったようだ。娯楽でドラマを観てこうなるのは本末転倒な気がしないでもない。

よくよく考えると、正直、沈重と妹との急所外しは無くても良さげなのをわざわざ入れたのは、剣で刺しても死なないというフラグなのかもしれないし、王啓年が消えている事から何か助ける方法があるやもしれない。
 そもそも范閑には「真気」というミラクルパワーが搭載されていたではないか。陳情令でも藍忘機が魏無羨に霊力送って癒していたし。
 おまけに『贅婿』最終回でも死んだとおぼしき人物がそれはお芝居で、ピンピンしていた。

范閑が言っていたのは「やられたらやり返す」「因果応報」。
となると言氷雲にとって范閑は自分を助けてくれた人だし、沈重妹も助けなくてはならない。事前に范閑と組んでいた可能性は大いにある。

言氷海が大切なのは「慶国の安寧」で、そもそも鑑査院の一員でもあり人質にあがったのは三処の費介。第二皇子に付くメリットがなさすぎる。諜報はお手のものだから、二枚舌のこれ位は朝飯前よね。

滕梓荊の子供は幼いからともかく、実は范思轍も費介も分かっての行動だったりしないのかな。ヴェルサーチくんには姉の若若が付いていたし、費介もあの手袋に穴が開いてるとか何かメッセージが含まれてたりとか。

そもそも范閑が物語初めに京都へやって来た時は一人で、道中で言氷雲とも会い友好的ではなかった。
 それが京都へ戻ろうとする第一期最期には、皆と手を携えるようになっていてほしいではないか。でなければ寂しすぎる。

ただ、北斉帝が言っていたのは「皇子たち」で、まだ第一皇子も出てきていないし、范閑の受難は続くのだろうが。

改めて最終回を見直していたら、最後に范閑が謝必安に語りかけていた言葉「お前が選ぶんだ」は、実は言氷雲に向けてか。

范思轍は黙っていない。
費介が死ねば鑑査院が黙っていない。
使節団を殺せば反逆罪で一族に累が及ぶ。
自分が国に帰るのを見届けろ
贈ってきた品は1つ1つ返す
ここで俺の命を奪う自信はあるのか?
 

2.別界の文字

最終回で気になったのは王啓年が見た
「別界(べっかい)…别价(日本語訳おべっか)」。

」の会意文字篆文で
(か)」骨と
」から成り、
骨と肉とを分ける。

)」は会意形声文字
」区画された狩猟地・耕地と
」分ける意と音を示す、から成り
田と田のさかいの意を表わす。

漢字のイメージとしては、「別」は范閑が刀で刺されたのや、「界」は第二皇子が綺麗に刈り込んだ畑が映像として浮ぶが……。

中国語で【别价】は、方言で「そんな事をしないで」のようでもある。他に【价】は値段、価値、使い走りをする者の意。
これが何か関わってくるのだろうか?

3.第二皇子のこと

第二皇子は生母淑貴妃の説明通りうさんくさく、どこかで動くかとは予想しつつもなかなか出て来ずではあったが、まさかあの長公主と繋がっていたとはビックリよ。使節団の経路を聞いていたのは燕小乙に伝わったか。という事はおっとりした本オタクな母上が明家の出なんだろか。そんなあからさまなら皇太子も長公主と組まないか。
 そういえば長公主失脚の折に、陛下は誰かが現われるのを待っている様子だったが、第二皇子だったのね。
 そして長公主、范閑に負けず劣らずモテモテ美魔女ね。皇太子に林珙に燕小乙に朱格さんに第二皇子まで取り込んでいたとは。

ビデオレターのような第二皇子はなんなんだ。
カラーじゃないから分かりにくいが、これって范閑と林婉児の菜の花畑なんだろうか? あの思い出の畑を刈りとっているなら結構ホラーよね。

第二皇子が司理理の弟だったら、あの時に二人でいたのは姉弟の語らい……なのだけれど、さすがに血筋的に無理かしら。

4.銅亀はなに?

言氷雲が亀の石像のしっぽに手をかけているのも気になる。なんなんだろ?

本で銅亀についての記述の中で、次のような説明があった。

亀の神話や伝説がある中、古代神話に天地修復の神話があり、天下の覇権争いに敗れた共工が怒りに暴れ狂い、不周山にある天の柱を折って天と地を切断し、多くの災いが起こったため、女禍が大亀である鰲の四肢をもって四柱を地上に立て天地を修復したという神話がある。傾斜した大地を支え続ける亀の四肢には強大な力が備わっているとされ、それゆえにいつしか亀が石碑を背負うという碑座の形式を生じさせた。楼慶西「中国歴史建築案内」2008 TOTO出版 p280

なんとなく女禍が范閑母の葉軽眉で、災いを封じた、というイメージが湧いたのだがどうなのだろうか。

沈重妹、実は間者……って事ないかしらとも思ったが、沈重が范閑にあそこまでしていたし妹大事だからないかなぁ。
 そうか、言氷雲と沈重妹との間に子供ができたら、それは北斉人の血を受け継ぐ事にはなるのか、表向きには南慶人にはなるだろうが。割と隠し子が多そうな世界線だからあってもいいかな。

……と何かと主人公とヒロイン(と范家と林大宝)以外は疑ってしまうのは、同じ作者のドラマ『擇天記』を観ているから!
どんなどんでん返しもありえると身構えてしまうよ。


この答え合せは第2季にて。
慶帝や言氷海のキャストが変わるという噂もありかなり残念ではあるが、まぁ見続けていれば慣れるだろ。
忘れない内にシーズン2が来るといいな。

 

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