ドラマ『古相思曲』の特別編・原作動画・原作の時代背景について述べており、ネタばれあり。
このドラマは情報を入れずに観た方が良い作品なので、最終回視聴後にこの記事を見ることをお勧めします。
頭の中では王朝『空待(待ちぼうけ)』がぐるぐる流れてます~♪
特別編あらすじ
特別編はWOWOWオンデマンドにて視聴。
本編ドラマは沈不言視点からだったのに対して、こちらは陸鳶視点である。全26分。
字幕に黒い縁取りがあるね。
子供時代の陸鳶が、沈不言に「愛していたと伝えて」と言われている。
沈不言に玉佩を渡す陸鳶。
景平30年 18歳。陸鳶側の思い、沈不言の衣装を縫い、緑の房の玉佩を沈不言に贈っている。
沈不言と再会を願うもかなわず、任務に励む陸鳶。
8年後の26歳。ここが最も幸せな時かな。陸鳶には沈不言の記憶とは違うのね。
玉佩で決定的にわかった陸鳶。
「過去と未来があるけれど、現在がない」という言葉が切ない。
元啓5年 32歳。次に会えるのは元啓15年で10年後と知る陸鳶。ここの時代の展開は大きいな。
楚同裳の父親の北安王って、趙啓龍が傀儡にしようとしていたあの王か。
あぁ、陸時~~~。そして鳳牌をかざす陸鳶。
この時の陸鳶は顛末を知っていたのね。なにも分からない沈不言と上巳の日を過ごす陸鳶の切ないことと言ったら……。
「もう一度会いたい」の陸鳶の願い。
そして物語はドラマ冒頭に。
陸鳶の「愛していた」に涙~~~。
「おやすみ陸さん(陸姑娘)」は、26歳の陸鳶に沈不言が告げていた台詞だね。
特別編感想
第1話冒頭のこの場面が、陸鳶には沈不言との最期、そして沈不言には陸鳶との出会いの場面だったのか。陸鳶の「もう一度会いたい」が叶ったのに、相手は自分のことを知らないとは、なんて切ないんだ~~~。
3つの質問とか、つい近付こうとして避けられてしまう描写とか。
沈不言が着替えている向こう側では、陸鳶は愛おしく影を見ていたのか、とか。
沈不言が敵方に言われていた「またお前か」の意味が、周回するとそりゃそうだとなる第1話の最期の場面。
陸鳶側から本編ドラマを作ることもできるが、切なさ倍増になっちゃうよね。
陸鳶は18歳からおおよそ40代位まで、沈不言への思いを抱き続けたが、沈不言が初めて陸鳶に会った時には何歳だったのだろう。
原作とドラマ版の違い
原作は同人動画で、三千魚が制作。同人動画は既存の映像を再編集し、好みのカップリングで新たなドラマとして作られたもの、と聞いて頭を抱えた。
うまく繋ぎ合わせていると感心するし、肖像権は大丈夫なの?という思いにもなるが、bilibiliでそういうジャンルがあるらしい。
二次創作でも、小説ならば自由に文字で紡ぐことが可能だけれど、映像となると手持ちのものから編集して繋ぎあわせるしかないワケで、スゴいなぁ。
動画の女主は劉亦菲(リウ・イーフェイ)、男主は朱一龍(チュー・イーロン)。
劉亦菲は皇后の貫禄がある~。娘時代も艶っぽぃ。
そして朱一龍もメガネをかけた現代から、時代劇衣装となるのだが、この時代劇衣装が似合い馴染みすぎていて、この時代に留まった方がいいのでは?という思いになった。ドラマ『明蘭』の視聴真っ只中なこともあり、斉衡に見覚えがありすぎるのよ。
ドラマ版の沈不言は、時代劇衣装が微妙に借りモノ感があったのが良かったかも、と原作動画を見て思ったり。
WOWOW最終回放送後の頃は中国サイトで原作動画を見ることができていたハズだが、今は取り下げられたのかな?
原作動画について
この原作の短編動画は、前漢 第7代皇帝 武帝の皇后 衛子夫の物語をベースとしている。全24分で、女主視点の物語から。
①建元元年(前140年)3月1日にふたりは出会う。女主は男主を知らない様子で、男主から「彼女を愛している」と伝言を頼まれる。女主は長姉(劉涛)に今日不思議なことがあったと話している。
3月3日。ふたりは姓を名乗り合う。女主は衛氏、男主は沈不言。弟 衛青は張哲瀚(チャン・ジャーハン)だ!生まれは奴婢だと言っている。
二姉 衛少児(安以軒)が霍去病を出産。え?兄は胡歌?
3月8日。衛子夫が泣いている所に再会。離れないと言っているが……。
3月18日。平陽市。黒馬に乗っている沈不言。玉蘭花の樹の下で。衛子夫から玉佩をもらっている。沈不言が日付を尋ねているのは不為@明蘭だ~~~。贈ったはずの玉佩が手元にあることを不審に思う衛子夫。
4月8日。長姉との会話。
5月23日。沈不言は衛子夫に「ある女性が皇后となり太子が立ち、将軍となったその弟」という話をする。沈不言から贈られた玉佩を見て涙する衛子夫。
②8月23日。琵琶を手入れしていると沈不言あらわる。長兄が……。沈不言の予言を思い出す衛子夫。ここで流れる音楽は王朝《空待》。沈不言の元の時代は2159年前(2019年)と話している。
季節は秋の紅葉となり、冬の雪、そして早春。
③建元2年(前139年)3月上巳日。主人の宴へと向かう衛子夫。宴にいるのは武帝(陳坤)とその姉。武帝に見そめられちゃったよ。更衣へというのも史実のようだ。
《诗经·小雅·采薇》
昔我往矣,杨柳依依.
今我来思,雨雪霏霏.
画面横の歌詞は『詩経』。これは元の動画に付いていたのかな。
知我者,谓我心忧;不知我者,谓我何求.
知我者,谓我心忧;不知我者,谓我何求.
天地悠悠,我心纠纠,此生绵绵,再无他求,求之不得,弃之不舍,来世他生,来世他生,无尽无休.
こちらは映画『画皮あやかしの恋』(2008)に出てきているようだが、王生役の陳坤なのかしら?
続いて男主視点は全12分。
・沈不言はドラマではベストセラー作家だったが、動画では古物研究者で眼鏡をかけている。博物館の箜篌を持った女性の絵を愛でながら回想している。
沈不言が現代から古代へ。
⑦皇宮にて沈不言は「早く立ち去るように」と言う女性の声だけ聞く。
⑥沈不言は何も知らずに出会い、衛子夫は会った時にはわかっている。衛子夫は「私は彼を愛していた」と伝言を頼んでいる。
⑤元狩2年(前121年)。衛子夫は同じ衣裳を着ていると話し、皇后である。
・現代に戻ると高雨児(鎮魂 祝紅)も出てくるから、まさにドラマ『鎮魂』沈巍だね。
④時代劇衣装な沈不言が衛子夫に話しかけている。これは私塾の斉衡@明蘭では?? 次は10年待たなくてはならないことを悟った衛子夫は涙し、沈不言は同じ時代に属さない事に気付く。衛子夫は5年前に沈不言と会っていた……今は前126年辺りか?
・現代に戻った沈不言は、征和2年秋7月(前91年)に巫蠱之事が起こると知る。
③建元2年3月上巳日(前139年)に思いを訴える沈不言。衛子夫は主の宴に行かなくてはと告げる。衛子夫が宴で踊っている。
②涙にくれる沈不言。琵琶を手にする衛子夫が、沈不言とは時代が異なると気付いた様子。衛子夫が踊り、沈不言はあの廊下の斉衡だ~。
①沈不言が声をかけるが、衛子夫は沈不言が分からない様子。沈不言は「鴬花が爛漫な時、私は彼女を愛していた」と伝える。玉蘭花の木の下で。
原作動画の時代背景
衛子夫は武帝の姉 平陽公主の楽妓で、歴史によれば、建元2年上巳節に、武帝は衛子夫を見初めたのだとか。
大将軍 陸時は、衛子夫の弟 衛青で、匈奴を征伐した武将。衛青は平陽公主と結婚。
侍女 倚華は長姉 衛君孺の役回りでもあったのかな。衛君孺は太僕公孫賀と結婚。
二姉は衛少児で、大将軍となった霍去病の母。
兄 衛長君については史料には言及がなく早世した可能性があると言われている。『琅琊榜』な胡歌と劉涛は夫婦なのかと思ったら兄妹みたいね。
ドラマで元啓の乱と言われていたのは、少し異なるけれど巫蠱の乱。武帝を巫蠱により呪ったと告発された禍で都 長安が混乱。鎮めるために、衛子夫の息子である房太子 劉拠が挙兵するも謀反とされ、衛子夫も皇后を追われ自殺。のちに冤罪であったことが分かり、のちのち衛子夫の曾孫 宣帝が第10代皇帝となる。
原作動画版だと、良くも悪くももっと重いカンジになりそうで、今回フレッシュな主役ふたりが演じたのも、このドラマ版の軽やかさに繋がっている気がする。
とても瑞々しくて透明感のあるドラマであった。ドラマOPの影絵のような演出も良き。
外部リンク
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