笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「一念関山」「紅き真珠の詩」「安寧録」「星より輝く君へ」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

明蘭9,10,11,12話感想/冰酥酪宴,擒賊擒王,白頭吟,嫡子と逸材の問答

9話感想

朱曼娘李依晓)と長女 書蓉林夕)に長男 書昌登場。曼娘は常ばあやの毒婦レーダーにひっかかり……。まぁ、分からん男性には分からんよね、曼娘、キレイだし。李依晓は『独孤伽羅』曼陀で有名だけど、『君花海棠の紅にあらず』二旦那の母親 春萱なんよね。

茶経』は読んだけど、姉たちの手前、読んでないことにしている控えめ明蘭。孔さんはお妃様に仕えていたとな。大奥様の本心がわかり、孔さんとの友情が感じられる良き場面。

唐代は茶を煮出していたが、宋代は茶を泡立てる……は、ドラマ『夢華録』でもしていたよ。

この明蘭に仕えるテキパキ侍女は丹橘さん(韓燁)。盛家にやって来た叔母の衛氏が、宮廷か?という位に銀針使って毒チェックしており、このセキュリティ意識の高さが頼もしい。小蝶の証言があったらしい。

衛氏が来たら、周雪娘まで寄ってきたよ。かえって怪しいよ。都(汴京)で流行っている牛乳の氷菓冰酥酪宴)は、古代では宮廷料理で、牛乳に砂糖を加え 凝固させて冷やしたもの。宋代では官吏階級の暑気払いの食べ物となった。

孔さんは「お香(焚香)は心を穏やかにします。生け花は心を和ませます」と、沈香香道レッスン。炭火を隔てる銀片を入れ忘れ、モクモクさせてる如蘭は、雑いけど元気で可愛いな。
(つづく)

常ばあやも叔母 衛氏も、毒探知能力が素晴らしい……。

10話感想

生け花(插花)で孔氏を独り占めする墨蘭に腹を立てる如蘭。如蘭は野花みたいな花を選んでいたね。孔氏が部屋をさがったのは、喧嘩になると踏んでのことだったのか。

孔氏は三姉妹に罰として『香約』を書写させている。盛紘パパたちが来たのは孔氏が呼んだのね。いつものごとく叱る盛紘パパに、「頭ごなしに罰を与えてはよくありません」と何が悪いかちゃんと教える孔氏。パパへの叱り方講座もお願いします。

墨蘭には「自分の才を頼みに人をばかにしないこと」「何不自由なく暮らしているのに気に入らないと庶子だからと訴えて泣く」「盛家のためと言うが、他の妹は盛家ではないのか」「事あるごとに人と争い勝とうとする。妹への情も父への恩も感じられない」。

盛紘には「子女の多い家では、皆を公平に扱うのが円満の秘けつです。誰か1人が常に譲ることがあってはなりません」。

如蘭には「口は災いのもと。その性格を直さないといずれ大きな災いを生む」。

明蘭には「兄弟姉妹とは幸も不幸も共に受けるもの」。
珍しく盛紘が「明蘭に罪はない」と介入した!
孔氏は「もし許せば今後明蘭さんに何か起こっても、対岸の火事だと思い姉たちは助けません」「姉妹とは何かを知らしめるものです」。
家を繁盛させるには、兄弟姉妹が心を1つにしなくては」。

話に割り込んできた林噙霜には、「人は己を知るべきよ。話している時に口を挟んだ。無知ではなく知りつつ口を出した」。


明蘭に盛紘パパが呼びとめて気遣ってくれている!これはあれだな、コンサルに助言を受けて聞いた時にはすぐに実行するけれど……というもの。
盛紘パパの地雷ワードは「庶子」。

明蘭が孔氏のすごさを興奮して饒舌に語ってるのがカワイイ。孔氏の深慮に気付いたのは明蘭だけなのね。孔氏は林氏の本性は暴かずに釘を刺し、盛紘には家の名誉が大事だと悟らせた。
大奥様が「敵を討つには王を討て」「王若弗はわがままに育ち、耐えることも人を従わせるすべも知らない」「人は順調すぎると物事が見えなくなる」と語るのもさすがです。
【擒賊擒王】は三十六計の第十八計と、大奥様は兵法三十六計がお好き。この場合、敵(林氏)を討つには王(盛紘)を討て、なワケね。


叔母 衛氏は「わけもなく親切なのは悪人の証し/无事献殷勤,非奸即盗」と語り、おびき出す作戦に出る。

帰路につく孔氏は「よきものは隠しきれぬ/路遥知马力」と言います、いずれ都の評判になります」と言うのがナイス。

顧廷燁は父に「家を整えるにはまず身を整えよ/欲齐其家者,先修其身(礼記 大学)」恥ずべきことは本当にないのですか?」と問いかけている。
(つづく)

初回視聴時、林氏と周雪娘や、顧家や斉家のあれやこれやで積もっていたが、この回で宮中出の孔氏が一喝してくれ、正妻の王若弗が拙くはあるが林氏をとっちめようとするのが面白くなり、なんとなくペースが掴めた回。

今回、改めて見ると、盛家全方位に向けての叱責で、やはり家族のような閉鎖的なところには、第三者が介入するというのが大切なんだなぁ。これを身内の大奥様がすると、きっと禍根が残るんよね。

11話感想

臘梅が咲く頃には省試が近付いてきた。『孔子家語』からの荘先生の出題は「嫡子と逸材のどちらが皇位につくべきか」。

兗王(えん)と邕王(よう)の後継争いで、
兗王:凡庸で功績がないが、年長で妃が多く子だくさんなので皇太子になるべき(顧廷燁)。
邕王:兗王より六月若い。子は1人だが父子そろって優秀なので皇太子になるべき(長楓)。

嫡子派:秦は始皇帝の死後、末子が即位し滅びる(長柏)。
 恵帝は極端な例(如蘭)。
 庶子爵位を継ぐと先祖や一族を辱める。嫡子を敬うべき(斉衡)。
 嫡子は庶子が反逆しないよう戒められたら家は安泰、男は忠臣であるべし(明蘭)。

逸材派:漢の武帝 劉徹は庶子だが、即位後匈奴を討つ(長楓)。 (劉徹が皇太子となる前に、生母の王美人は皇后になったので、嫡子だと顧廷燁は主張)。
 西晋恵帝は嫡子で愚鈍、賈南風の専制八王の乱を招く。唐の太宗は名君。(墨蘭)。
 有能な庶子が後継ぎになれば大きな功績を残す。才ある者は人の下にいることに甘んじられん(顧廷燁)。堕落した嫡次男もおり、隋の煬帝は父親が建てた国を滅ぼした(顧廷燁)。


盛家では科挙 貢院への身支度をしている。袷でなく単衣を多めに用意するようにと言っている王若弗。こういう時に世話を焼いてもらえる人とそうでない人の差が出るよなぁ。

若公爵がうさぎの毛の筆(紫毫筆)を贈り、明蘭は膝掛けを贈り返す。元宝の印は、元若を示しているとか。元宝は銀錠で貨幣。

明蘭が試験前のふたりに送った「よく水を飲んで、試験中いらだつだろうけど水は火を消せる」の引用はいまいちピンと来ないのだけれど、陰陽五行的声援なんだろうか。

王若弗に促されて、こっそりと盛紘も拝んでいるのがコミカルで好き。
(つづく)

顧廷燁は明蘭を「無口だが実は優秀やも」と見立て、明蘭は顧廷燁を「目立とうと思えば斉国公家さえ圧倒できる人よ」と評す。分かる人には分かっているという世界線がドラマ『明蘭』なんだな。

12話感想

墨蘭が赤色、如蘭が黄色、明蘭が青色衣装を着ており、信号機のような、『おじゃる丸』の子鬼たちのような色合いに見え……。大奥様は閻魔大王様かしら。

若公爵は科挙の試験前に明蘭を思ってか「山に振る雪のように清らかで、雲間から照らす月のように輝く君」と詠んでいるが、その清らかな雪のような明蘭は「魚を釣るには餌を用意しないと」と真っ黒い策を実行中という……。
この時点で、雪のように清らかで月のように耀いているのは若公爵よね。

卓文君(漢代)《白头吟》
皑如山上雪,皎若云间月
闻君有两意,故来相决绝。
今日斗酒会,明旦沟水头。
躞蹀御沟上,沟水东西流。
凄凄复凄凄,嫁娶不须啼。
愿得一心人,白头不相离。
竹竿何袅袅,鱼尾何簁簁!
男儿重意气,何用钱刀为!

血気盛んな王若弗がズッコケてるよ。

顧廷燁を婿候補に挙げた魯員外に向かって、顧廷燁を「浮き名を流す急先鋒、腹上死の趙雲」と揶揄する隣の男性。

盛長柏のみ13番目に省試合格。王若弗が長柏の嫁候補に姉の娘(姪)を勧めるも、大奥様は軽く受け流し。

顧廷燁の試験の出来映えは范仲淹のごとき志で、本来なら上位3位であったが、楊無端(妓楼に通い詰め「朝堂より花柳」と豪語し科挙の受験を禁止された)を擁護したことが陛下の耳に入り、50歳まで受験できなくなってしまった。
(つづく)

顧廷燁の父親も、落第した理由を尋ねる位には息子の身を案じてはいるのだけれど、いかせんすれ違い父子……。

 

 

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