笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「一念関山」「紅き真珠の詩」「安寧録」「星より輝く君へ」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

明蘭25,26,27話感想/原作小説の盛家本家,学政と戸籍証文,釜底抽薪,岳陽楼記

ついに原作小説にまで手を伸ばしてしまった。小説を読むと詳しい背景は分かるが、やはりドラマの方がドラマチックに出来ており、キャラにも親しみが持てる。

25話感想

孫志高は淑蘭の嫁荷で妓女を身請けするも、戸籍証文を買い漏らしていた。「三行半(休妻)なら学政に届けられ秀才から除名」になるよりはと、「円満離婚(和離)にて嫁荷の半分(千両)」で手打ちとなる。淑蘭が離縁状に押したのは血判! 孫志高は「文人への侮辱だ」が口癖だけど、文人の価値を損ねているのはアナタでは……。

それにしても「富家に嫁いでいた方が打つ手がない」とはこれいかに……。大奥様は「お前の嫁ぎ先は優しい姑や夫がいて家族が少ない」と願うが、明蘭の言う通り「この世は望み通りにはなりません」のよね。


本家の大奥様が倒れ、幼くして死んだ娘の名を(品蘭たちの叔母)を呼び、夫の盛懐中側妻を愛して正妻を軽んじたと恨み節。
それはもはや盛家の血なのでは!?

婚礼で盛長梧が上った階段横を、大奥様の棺が出ていくのね。葬列中に賊に襲撃された明蘭を、馬に乗った顧廷燁が助けた!よくよくご縁があることで。

顧廷燁が前線に遣わされない理由を問われ、明蘭は「偉そうにして上官を怒らせた」or「優秀すぎて他人の出世を邪魔した」と二択をあげるのがさすが。

「己の立てた手柄は己の名誉」と自分のために生きる決意をした顧廷燁を羨む明蘭。袖箭を手渡され、へっぽこな賊と出くわした明蘭が「その……動くな」と言うのがカワイイ。喪中に男性と歩くところを見られたら一大事。都への帰りは陸路、その方が早いのね。

顧廷燁が賊と戦う間、『岳陽楼記』をそらんじる書蓉、優秀だな。
「慶暦4年、滕子京が巴陵へと左遷され、翌年政は順調になり事業も興った。そこで岳陽楼を修復し規模を広げ、賢人の詩賦を刻んだ。予が経緯を記す。巴陵の美観を見るに洞庭湖あり。長江を吞み、限りなく満々と水をたたえる。朝日と夕陽、尽きせぬ変化。岳陽楼の大観である。先人言い尽くしたり。北は巫峡南は瀟水に通じ、遷客の多くここに会す。美観を見るの情、それぞれ異なる。もし長雨が続かば、風は怒号し波は高く陽は隠れ山岳も隠れる。人は道を行かず、日落ちれば虎と猿が啼く。岳陽楼に登れば故郷を慕い、感極まりて悲しむ者のあらん」。
そして顧廷燁キーーーック!

岳陽楼記』は顧廷燁が科挙で気概が似ていると言われた范仲淹の名文。そうか范仲淹気概はあふれるけれど左遷されたところも顧廷燁と同じなのか。
 左遷された滕子京が洞庭湖の岳陽楼を改修した際に、范仲淹に依頼した散文。文の後半はあるべき姿を述べているものの、これは前半なので、顧廷燁が都を離れていた心情と重ねているのかな?そして最後に蹴り倒したので、顧廷燁復活の狼煙を上げた、といったところでせうか。

そんなこととはつゆ知らず、明蘭ご一行は無事に帰京。
(つづく)

原作小説での盛家本家

学政と戸籍証文の関係がいまいちよく分からず調べていたら、原作小説《知否知否应是绿肥红瘦》にていろいろと発見。

まず明蘭祖父(探花)は商人である盛家本家の次男。ドラマでは和気藹々な本家だったが、原作小説にはいろんな蘭さんがいて、様々な家族模様があったのにビックリよ。

けたたましい孫夫人が科挙に合格した家族(盛夫人)のいる前で自慢していたのが不思議だったが、孫夫人はそういう相手には「何歳で秀才になったか」と問いかけ、12歳より上だと自慢話を続行するという厚顔さ……巧みな描写だな、作者の关心则乱。

盛家に妓女と住むのを禁止する家訓があったのは、本家の大奥様が恨んでいた通りに本家の祖父が妓女を家に入れ財産を失い、一度は本家の屋敷も手放す羽目になり、以降 本家では妾も置かせない徹底ぶり。そんなロクでもない盛家祖父の代が持ちこたえたのは、賢妻揃い(大奥様たち)だったため。

そして身籠もった花娘の戸籍証文が妓楼にあるという事は、法的には花娘の身分は賎民で、秀才であるのに妓女を側妻とするのは恥ずべきこと。もちろん身請して戸籍証文まで買い取り良民になれば、家の格によっては無問題。

これらは明蘭が前回言っていた、兵法三十六計の第十九計 釜底抽薪を実践したもので、「敵方の大義名分を断つことで、相手を弱体化させる」。すなわち秀才が拠り所な孫志高にとって痛い所を、華麗に突いた一刺しなのですネ。ドラマでは明蘭のお手柄になってたけど、原作では本家の大奥様や李氏(淑蘭の母)が追い詰めていた。本家での結婚式とお葬式は連続しては起こっていない。

26話感想

明蘭たちが家へ帰ると、華蘭の男児出産が知らせがあり、良かった良かった。

寒い季節に屋外で食事している顧廷燁と盛長柏、寒くないのか? 長柏は礼部へ異動しており、書蓉ちゃんは海家の私塾に通えそう。ぽろっと顧廷燁が明蘭を見守っていたことを口にする書蓉ちゃん、ナイスアシスト!

呉の奥様、立ち話で斉国公家の噂話をするなぁと思っていたら、明蘭たちに聞かせるためだったとは! 斉衡と明蘭の仲を察しているのよね、コワ~~~~。斉衡はハンストしており、新たに雇われた明蘭似の侍女は、平寧郡主に打ち殺された……。それにしても斉衡さん、反抗手段がハンストって乙女すぎんか。

大奥様が淑蘭の件で喩えていた富家は斉家のことだったのね、明蘭は「若公爵の思いに応えたい」と。

灯籠祭鮑老郭郎の後をつける……と、お面を被った不為だった。このあたり、衛氏からの伝言人も混じっているのでややこしい。明蘭は「あなたが裏切らないかぎり私は待ちます」と不為に言付ける。

灯籠祭が中止になる。反乱軍は昭徳皇帝の名を掲げて東へ進行しているが、軍師な大奥様はそれだけではないと推測。実家帰りの王若弗が「栄貴妃の同腹妹 栄飛燕がさらわれた」と報告した際の、王若弗さんの水を飲み詰まらせ芸が光ってる。ただの左官だった栄家に、栄飛燕は戻ってくるが名節を失い自害。


明蘭がたすき掛けで衣装に火熨斗をしてるけど、侍女がするものではないんかな。林氏への復讐の仕上げにかかっているという意味合いもあるのか?

明蘭は小蝶さんと再会、あの明蘭母からの腕輪も返してくれる忠義モノ。「お美しい」と明蘭に言ってるけど、小蝶ちゃんも綺麗よ。小桃の成長ぶりを見たら驚いたのでは。

当時衛氏を診た張医師が見つかるが、かなり強引に連れてこられたようで。明蘭の「ある若者が揚州の川に落ち官兵が捜してました」というエピソードをきっかけに思い出してくれる。そんなエピあったっけ?と思ったら、白燁と盛長柏が船から落ちた件だったか。張医師の助言「滋養の品を控えてよく動くようにすれば無事に産める」の真逆をされた明蘭母。張医師さんがまっとうな医師だったがゆえに、あんな事になってしまうなんて……。

27話感想

祠堂で明蘭は父 盛紘に亡き母のために血を所望するも断られ、父は頼みにならないとようやく悟る。しかし自分が親で急にこんな頼みをされたら、なにか邪教にかぶれてないかと心配はしても応じはしないかなぁ。もっとも盛紘は明蘭を案じもしなかったけどね。


顧家の宴では哀悼の歌に流水宴、ここで気難しい英国公について言及されているのね。
末席の明蘭は料理だけさっさと食べ、聞こえない戦法でとっとと中座すると、斉衡に千層糕を渡され、陛下に婚姻を願うつもりだと伝えられる。
千層糕は中国伝統小吃で、浙江省で有名。粉を蒸して九層にしたお菓子。伝承では明の朱元璋が天下を取ろうとしていた頃、農民たちが新米から餅を作り豊作を祝っているところに変装して混じり、粉を挽いて餅を食して名付けたのだとか。

それを見ていたらしい顧廷燁は「長恨歌」の玄宗楊貴妃にふたりを例え、斉衡の才は認めるも大きな重荷を抱えきれないと見抜く。そんな顧廷燁は槍を抱えており、8歳の時に陛下に槍術を喜ばれ下賜されたもの。顧廷燁の兄はその頃にはもう病に伏せっていたのだろうか、自分には叶わず羨望でもあるだろうなぁ。

不為ショック!
斉衡、何をボーッとしているんだ、体を張って止めんかぃ。

邕王の娘 嘉成県主が斉衡を気に入り、ライバルの栄飛燕をさらわせていた……傾国の君は若公爵だったという……。
(つづく)
この回のタイトル「傾国の君」が絶妙で、いろんなドラマの中でも秀逸な各章タイトル。傾国=女性と連想させておいて、実際には斉衡だなんて思わないじゃないですか~~~。付けた人のセンスが素晴らしい。斉衡さんって、どこか姫ポジなんですよね。斉衡は傾国に褒姒妲己を挙げていたけど、いやむしろ顧廷燁が言っていたように楊貴妃(←そっちかぃ)なのでは?

それにしても不為……初回視聴時はかなり衝撃的だったわ。
そしてそんな怖い平寧郡主でさえ押さえ込めることができる皇族たち。上には上がいるのかと思ったものだ。

宴で邕王妃が明蘭を呼びよせようとした時に、平寧郡主が奴婢の話をし始めたのは趣味がワルい面白くない話だと思ったが、「心得ていますよ」という高度なやり取りの一貫だったのかしらん。

 

 

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

 

外部リンク