53話感想
寝入っている明蘭に靴下をかざすイタズラ坊主みたいな顧廷燁。「側妻は不快」と明蘭に言ってほしいが通じない。そりゃ目指す夫婦像が異なるからね……。
澄園披露に宴を催すことになり、顧廷燁は「熱いかまどに美食があれば、真夏でも人が集まる。同じかまどの仲間だ」と。
顧廷燁は父を尊敬していて「いつかは私を理解してくれる」と望んでいた。明蘭も同じ思いがあるが、育ってきた経緯も父親も異なり尊敬はしてないワケで……。明蘭が「星が月に寄り添うようにあなたを愛し敬うわ」と言うと、「分かってない」と饅頭を口にツッコまれている。
明蘭は宴には南北輔の蜜漬け菓子と蜂蜜の菓子を用意するように言っている。
宴に沈氏正室 英国公の娘 張氏(武笑羽)『猟罪図鑑』贺虹 と側妻 雛氏(陈梦希)《如懿传》喜珀が登場。正式な宴に側妻が来るのは礼儀を欠くが、鄒氏は押し切る。
澄園内を歩く明蘭と華蘭のショットが良いな。明蘭は梁家には「濾州にいい絵がある」と誘導して墨蘭が来ないように労したが、姑の秦氏が招待状を渡してしまった。
秦氏は炎家の財産分与の仲裁に入る。康夫人が明蘭のナイことナイこと言うのが腹ただしいわ。その点、秦氏は自分を年寄り扱いするだけで、直接には言わない悪巧みのワザだけど、これを続けていたら根性がひん曲がるよね。
申和珍が明蘭に挨拶へ来て「満月はいずれ欠ける」って結構言うわね。明蘭はおばの立場で、嫁の苦境を本音で話し「この世は女子への望みが高すぎる。己を大事にするように」と語る。
光禄大夫の劉様と太学院の高様は仲が悪い。小桃は明蘭に豆花を持ってくると言う。
明蘭が斉衡を呼び出すと、斉衡は嬉しそうにやって来た~~~。明蘭は「母が生き返るなら何もかも喜んで捨てます。私がなにをしても戻らないんです。時も過ぎれば二度と戻らない」。この台詞を言っていたのは覚えていたが、相手は斉衡だったのか。
自分を恨まないことをなじる若公爵。明蘭にしたら面倒くさい男どもばかりよね。斉衡が「思い浮かべただけで苦しくて涙が出るか?」とにじり寄るが、明蘭の求める愛はそういう恋慕じゃないのよ、身の安全なのよ、サバイバーなのよ。
雛氏は「禹州は魚が肥え桑の木が茂るが、荒涼として質のよい絹はできない」と言っている。妹 沈氏の夫は鄭将軍。
54話感想
沈氏正室と側妻の諍いを取りなす明蘭に、張氏は「故郷に錦を飾る(苏秦衣锦还乡记)という芝居がある」と喧嘩腰。顧廷燁は「鴬鴬伝が始まる」と明蘭を助け出す。顧廷燁が墨蘭をはねのけているのがいいゾ。
《蘇秦衣錦還郷記》は戦国時代、縦横家の蘇秦が落ちぶれて故郷へ帰るも冷遇され、奮起した蘇秦は宰相となり故郷に帰還し錦を飾る……というのは顧廷燁ぽぃね。
『鴬鴬伝』は美女 鴬鴬と科挙を志す長生が恋に落ちるが別れる物語……って斉衡のコト?
ご機嫌ナナメな顧廷燁に、「鶏と筍の煮込みは父上の好物」と書蓉までが気遣う有様。顧廷燁は槍をぶんぶん振り回し~~~。
「私はお前の廷燁だ。仲懐でもある」って、明蘭にはワケ分からんくて、もはや禅問答に思えてくるよね。小桃の「(石頭から)もう蜜漬け菓子をもらってあげない」と強気な発言がカワイイ。
沈氏の亡き妻は、皇后をかばって首まで取られていた。それがどれだけ残酷なことかは中国時代劇ドラマを履修した身にはワカル。
明蘭は鄒氏に「皆が立場をわきまえ円満を心がけてこそ家は繁栄します」「万物には理があります。大事なのは過ちを犯さぬこと」とキッパリ。
一方、張氏には「つらい思いをしたところで殿方が得をするだけです」。
張氏は「盆栽の梅は、水や肥やしをやっても咲かなかったが、冬になって勝手に花を咲かせた」と言うと、大奥様の侍女 房さんの話をし始める明蘭。
「苦しむも一生、楽しむも一生、毎日憂いの中で嘆きながら暮らすのは憂いという檻にとらわれること。前を向いてみては?」。
すると、馬球で馬上一回転までしている張氏。賞品の赤銅長槍は沈氏夫妻の元に~。
顧廷燁には「愛については3才の幼子」と言われている明蘭。いや、むしろ小学生の副学級長な感じじゃないかな。良い生徒・良き妻であろうとして、絡んでくるイタズラ坊主の気持ちなんてサッパリ分からない。
55話感想
むくれて朝議もおさぼりな顧廷燁は、石頭と肉を炙っている。
黒衣装な顧廷燁と白衣装な盛長柏が漢詩で問答してる。
顧廷燁が「明蘭には良心がない」とぼやくと、長柏は「豆をまくも、草盛んにして豆苗稀なり」
陶渊明《归园田居·其三》
种豆南山下,草盛豆苗稀。
晨兴理荒秽,带月荷锄归。
道狭草木长,夕露沾我衣。
衣沾不足惜,但使愿无违。
「沈氏に忠告したら、雛氏が飛んできて文句を言った」には、「女子はつる草のごとく高木に頼る」(妾似丝罗 愿托乔木)
唐代传奇《虬髯客传》
妾侍杨司空久,阅天下之人多矣,无如公者。丝罗非独生,愿托乔木,故来奔耳。
「明蘭はいばらの茂みのようだ。側妻を歓迎した」には、「国を治むるにはまず家を整えよ」。
《礼记·大学》
古之欲明明德于天下者,先治其国;欲治其国者,先齐其家
「明蘭は賢いのに、私が怒っている理由がなぜ分からん」には、「はるかなる牽牛星、白く輝く織女星、川に隔てられ見つめ合い語れず」。
《迢迢牵牛星》
迢迢牵牛星,皎皎河汉女。
纤纤擢素手,札札弄机杼。
终日不成章,泣涕零如雨。
河汉清且浅,相去复几许。
盈盈一水间,脉脉不得语。
盛長柏に「沈将軍へは忠告という名の憂さ晴らし」と言われている顧廷燁。長柏は正面切って胸の内を明蘭に話すように勧めるが、
顧廷燁に「愛ゆえに憂い、愛ゆえに恐れる」と返され、酒を吹き出す長柏。
《妙色王求法偈》
由爱故生忧,由爱故生怖,若离于爱者,无忧亦无怖。
長柏に「疑心暗鬼になり自ら面倒を招く」(世上本无事,庸人自扰之)と言われている。
《新唐书 陆象先传》
天下本无事,庸人扰之为烦耳
明蘭に「本心を偽ってほしくない」顧廷燁。長柏から「お前は思い切りが悪く気分屋で救いがたい」と言われてるよ。
こんな風に率直にモノを言われるのが好きなんだよね。なんせ義母 秦氏にも側妻 曼娘にも大芝居され痛い目に遭ったもんだから。
顧廷燁は樊楼から豚肉料理を取っていた。
馬球大会にて、張氏と仲良しな明蘭は評判もすっかり良くなっていて、秦氏の取り巻きも風向きが変わっている。
面白くない秦氏は侍女に「賢くても意味はない。あの夫婦の強みは互いを信頼し支え合っていること」「心が一つの夫婦などこの世に存在しない。夫はすべて掌握してると思い込み よからぬ考えを抱いて妻を裏切る、だから妻も勝手な真似をして婚家を揺るがす」と自己紹介を兼ねながら、自論を展開。
顧廷燁が「沈氏夫妻で真の鴛鴦夫婦を初めて見た」と語ると、明蘭は「見たことがない」と返す。
明蘭が「人というのは自分の幸せこそが大切で、他人の苦しみには考えが及ばない」と話すと、顧廷燁は斉衡のことまで持ち出し「私を愛してくれ」とうざ絡み~~。明蘭にしたら勘弁してくれだろうなぁ。
丹橘はおじの甥と良い仲。「理解のある優しい人に嫁ぐ」ことが大切だとわかっている明蘭。
顧廷燁は祠堂で韓相に「烏に反哺(はんぽ)の孝あり」。
【乌鸦反哺】は、鳥は雛の頃に養われた恩義に報いるために、親鳥の口に餌を含ませて返すといういわれ。
韓相が朝堂で上奏「孝は百行の本」(孝为百行本)。陛下の実父 舒王は皇孝か皇伯か。舒王は先帝の従兄。この辺りはドラマ『孤城閉』でも長い論争になってましたネ。
明蘭父が「言わざる」とばかりに、杓で口元を押えるのがコミカル。
(つづく)
張氏の懐妊と丹橘の縁談にと、なにかとキューピットな明蘭。
56話感想
顧廷燁は、杖刑の傷には軍で使う金瘡薬が薬に立つと話す。明蘭が案じてくれて嬉しそうな顧廷燁、寂しがり屋か!「陛下と示し合わせ芝居を打った」と話し、明蘭の目が赤くてウサギのようだと言っている。
弟 顧廷煒に皇太后の朱内官(李彦)《将夜》半截道长、陛下の李内官(魏劲松)『蓮花楼』王公公が接触。
明蘭が顧廷燁に理想の妻を尋ねると、顧廷燁は「側妻に嫉妬もしない」となじり、明蘭は「(側妻を)愛していないでしょ」「主が最も嫌うのは女たちの争いでしょう?」と返している。
韓宰相は皇太后から令旨を授かり、一件落着……と思いきや、皇太后が芝居し始め、まんまと乗せられた斉衡は「不義あらば子は父を諫めるべし。臣下は君主を諫めるべし」と。そんな斉衡を見て、父の斉国公は「子が転ばないと分からない、好きにさせよう」と見守り態勢に。斉国公、そんな一面もあったのか。
《孝経 諫諍章第二十》
故當不義、則子不可以不爭於父。臣不可以不爭於君。
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