哲仁王后22話,23話,24話感想/梨花酒,祖功宗徳,闘銭,麻沸散,関西の乱,DinDin Keep Going

２２話感想メモ

東匪（トンビ/新興宗教である東学の信者）らが朝廷を脅かしていると大臣たちは糾弾。東学は1860年に崔済愚が起こした新宗教。

タミャンに毒が賜わるも、哲宗からの指のサインは「嘘をついている」。タミャンの母親は官奴から解放され地方で暮らすことができるようになった。飲ませたのは麻沸散で華陀が手術に用いた薬。

『後漢書華陀伝』
若疾發结于内，针药所不能及者，乃令先以酒服麻沸散，既醉无所觉，因刳（剖开）破腹背，抽割积聚（肿块）。

「最善の防御は攻撃だ」と、王妃ソヨンは帳簿を置いたのは大妃と目星を付け「狐だな」と言っている。帳簿を盗み出したのがファジンとわかり、「地獄の扉を開けに」と戦いが始まる。国舅は「小鹿のような娘が入内して激変してしまった」に、チェ尚宮が「親の欲目、野生馬かしら」とツッコミを入れるのも愉しい。

マオリ族の入れ墨、クジャクの羽、『プラダを着た悪魔』とばかりに黒地に金模様な王妃ソヨン。ラウンド１～３まで見事な戦いっぷり。王妃はファジンに「被害者ぶってると知らぬ間に化け物になるぞ」と忠告。

哲宗は三政（税・兵役・穀物貸与の制度）の乱れを正す官庁である三政釐整庁（イジョンチョン）を設立すると宣言。玉璽の上には十一月十二日と記されている。
　先王純宗の廟号を「祖功宗徳（廟号を定める際の原則）にならい純祖に追尊。『朝鮮王朝実録』に純宗うんぬんは記載されている。

『朝鮮王朝實錄哲宗實錄』
三年十一月十二日
○召見時原任大臣禮堂。上曰：「今日卿等之引見者，有大典禮可議之故也。予以否德，叨承丕基今爲三歲，而顯揚之典，尙今未擧，情禮悵缺，當復何如？方擬純宗大王追上尊號，東朝加上尊號，諸大臣之意何如？」

ビョンインは王妃様を脅かす者は誰であれ首をはねると宣言。キム一族、チョ一族を集め、大赦令（刑を罷免）を提案、そして兵曹判書となって王の前に現れる。

釐整庁の総裁は永平君が、按覈御史（アネクオサ/特別な任務で派遣される御史）に託すが、働き方改革を求めるホン別監。

王妃ソヨンと哲宗は同盟を結び、以後、ノータッチ禁止となる。そこで流れる挿入歌♪DinDin『Keep Going』。人前で交わした同盟の茶は、交杯酒で夫婦の固めの杯なのだ。「私を踏もうとする靴を噛み砕けるなら、笑いながら死ねる」に、かつての井戸の中の会話を思い出す哲宗。

２３話感想メモ

待令熟手とチェ尚宮の最近の若手についての愚痴がオモシロイ。ゆっくり来いと言うと本当に遅れて来る……現代でもありそうだな。

目には目を不能には不能で、ワラビかハトムギ？去勢（コセ）だと。ドクロマークで地味に大王大妃に復讐している王妃ソヨン。ハン・シムオンだ！宦官を命じて地味に復讐。

哲宗からオウォルの件は、大妃が仕組んだ事と知らせられるファジン。おみくじのような棒でゲームに興じている王妃たち。そして哲宗を見るとときめいてしまう王妃さま～。

三香（サミャン）ラーメンを夜中に作って届けている王妃。「ラーメン、食べて帰る？」と言う。『童蒙先習』が大切な物と分かるのは、鑑定番組に出て来そうだからとは韓国にも同じような番組はあるのか。

明の兵書を読み込む哲宗。『武備志』かな、向左防戦等の図が描かれている。「悪夢から目覚めると、夢が現実で、今が過去のようだ。私は自分の運命と闘うために生きてるのやも」と話す。国舅は蔵の中を解放しつつも未練はあり、「物欲というのは習慣だな」と。帳簿の内容を記憶している優秀な国舅。
　紫色衣装の王妃。哲宗は王妃に「功と罪を比べて、功が多ければ無罪になる」と持ちかける。

男装して朝議に参列する王妃ソヨン～。哲宗は嶺南地方（南東部一帯）に御史を送ったと告げる。王が提案しても「なりません、王様～」しか言わない朝臣たちは、兵馬節度使（ピョンマチョルトサ/地方の軍を統率する武官）を派遣していると話す。

近頃の邪悪な東匪らの動きは、関西の乱（クァンソ）に似ていると。1811年の洪景来の乱、平安道農民戦争のことかな？

２４話感想メモ

ビョンインはすっかり大王王妃と結託している。よくビョンインといるこの人は兵曹判書の息子か。

薄紫色衣装の王妃さま。王妃は朝臣を招き、昼間から酒をふるまい、「王様の行く手を遮るな」と忠告。このお菓子はなんだろ。王妃はチャン・ソヨンに改名すると言い募る。

ビョンインは大王妃に王妃を脅かすことをやめるように進言。

よろず屋で打っている諺文（オンムン/ハングル）の小説を勧めるチェ尚宮。
夫に捨てられて死んだ妻が顔にホクロをつけて戻り復讐する話は『夫人の誘惑』。チェ尚宮、題名だけ知っているって……（笑）。韓国ドラマ『妻の誘惑(2009)』がそんな話だったとか。
酒店の奥さんの話で旦那が隣家の若い娘と浮気したのは『夫婦有別の世界』。酒屋さんの奥さんではなさそうだが、韓国ドラマ『夫婦の世界(2020)』はイギリスドラマ『女医フォスター夫の情事、私の決断(2015)』のリメイクで、日本でも『夫婦が壊れるとき(2023)』がリメイクされたとはある。こういう話は世界中にあるのか……。

王妃ソヨンに「あなたを選ばなかっただけ」と言われ手を取ってもらえなかったビョンイン……不憫じゃ。

顔を広く使うと王の声に、狭く使うと内官の声になる……なるほど。体を縮めると使用人の声に、大きくすると大将軍の声にな～る。どうした王様。

祖功宗徳にならい、純宗（スンジョン）を純祖（スンジョ）に追尊し、王も格が上がるのでその記念の肖像画らしい。祖功宗徳（ジョゴンジョンドク）は王様の廟号を決める際、功を立てた方を「祖」、徳を積んだ方を「宗」にする原則である。

王妃ソヨンは短い刃の剣を贈り、キム・ジャグンにもノーブレイク・ノーバックと宣言。

王様も井戸についてなにやら勘づいた様子。

王の熱心な眼差しはアニメで見たガリ勉くんと言われている……。どうやら王妃ソヨンは未来の話の講義をしている様子。「立憲君主制」について語っている。ブータンのジグミ・ケサル国王は絶対君主制から法で統治する立憲君主制に変えた。第5代のジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王。

王妃ソヨンは斬新な武器を提案、兵のヤバイ訓練法（チュギヌン）もついでに伝授している。これは韓国軍隊のＰＴ体操かな。14番まである体操の８番目は、恐怖の８番と言われているとか？「１２３８」と、最後の数字を言ってはいけないらしい。

ファジンは哲宗に『童蒙先習』の主は自分ではなく、帳簿を大王妃に渡し、自分の夢は王様だったと告げる。

濃いピンク色衣装の王妃に、哲宗は『童蒙先習』をようやく返す。♪シウミン(EXO)『To my one and only you』が流れる。

紺色衣装の王妃、梨花酒（イファジュ）は梨の花が咲く頃に仕込み、甕に香りが満ちる頃飲む酒。そば粉に水を加えてこね、平らな円形にして真ん中に穴を開ける。熱湯に入れ茹で丸めて冷まし、麹を加えて再びこねる。酒甕に入れて蓋をし３日ほど経ったらしっかりとかき混ぜ、20日ほど寝かせたらようやく飲める。

咸豊二年十月、左議政にミン・ウジン大監を任命。

黄色男装衣装の王妃さま、手榴弾は飛撃震天雷、防弾服を提案。そこへキム・ファンが来て投壺をしているフリ～。哲宗は嫉妬してるのね。闘銭で皇鳳極虎の役に喜ぶ王妃。陽キャ：キム・ファン、陰キャ：永平君、ゴーイングマイウェイ：ホン別監の組合わせだと評している。