笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。アニメ「天官賜福」「愛なんてただそれだけのこと」「恋心は玉の如き」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

夢華録11話,12話感想/酥黄独,賜緋銀魚袋,死生契闊,元稹 琵琶歌,木蘭詩,淮南の橘

11話感想

越州楼は東京でいちばん美味しい江南料理店で、黄独(そこうどく)もあるが味はいまいちらしい。『山家清供』にも記載されている里芋料理で、茹でた里芋に砕いたアーモンドや味噌等をまぶし油で揚げたもの。

婚儀は来月16日、任地先は東京に近い拱州と独断で決めていく居丈高な高鵠。花嫁側が日取りを選ぶことは侮られた行為である。

顧指揮の前で自分を褒めるよう趙盼児に言う陳廉は世渡り上手。おしゃべりなのは、講談の最中に生まれたから。

趙盼児は顧千帆との回想にふけるも「妄想は終わり」と言う。だいぶ顧千帆の事が気になってるのね?

承天観の通玄仙師は陛下に尊崇されている。一甲進士は沈嘉彦
 陛下に趣味は何かと聞かれ、「三清衡霄」の扁額、置かれた物(玉皇はすべての神に勝れり)等から、道教の経典や黄老の術と答える欧陽旭。三清道教最高神格の三柱。好んで読むのは『太上玄都妙本清静身心経』『大洞玉経』で、王宰相は「祭祀前夜 霧風強く蝋燭立てられず、祭祀始まりて風やみ、空澄み渡り手蝋燭ともる」と言う。

《宋史 卷一百四 志第五十七》
帝之巡祭也,往还四十七日,未尝遇雨雪,严冬之候,景气恬和,祥应纷委。前祀之夕,阴雾风劲,不可以烛,及行事,风顿止,天宇澄霁,烛焰凝然,封〈石感〉讫,紫气蒙坛,黄光如帛,绕天书匣。悉纵四方所献珍鸟异兽山下。法驾还奉高宫,日重轮,五色云见。

陛下はすっかり気に入り、新たに西京に建て扁額を下賜した紫極宮へと、抱一仙師を招く詔書を書かせると、欧陽旭は「仙師 山の渓谷にあり、その志 煙霞に塞がれり、道を知る人 訪れぬ理はなし」と記す。
 景徳は北宋 第3代皇帝 真宗 張恒の2番目の年号で、景徳2年は1005年。この皇帝は真宗 張恒のあたりという事か。

《宋史列传 卷二百二十一 贺兰栖真》
景德二年,诏曰:"师栖身岩壑,抗志烟霞,观心众妙之门,脱屣浮云之外。朕奉希夷而为教,法清静以临民,思得有道之人访以无为之理。久怀上士,欲觌真风,爰命使车,往申礼聘。师其暂别林谷,来仪阙庭,必副招延,无惮登涉。今遣入内内品李怀赟召师赴阙。"

陛下に仕官先を問われ、「黄帝に従った栄成子にならいたい」と申し出ると、著作佐郎紫極宮の醮告副使(しょうこく)に封じられる。栄成子は『列子 湯問』では黄帝の師とされている。

顧千帆も陛下に謁見。東京生まれで祖父は元 礼部侍郞の顧審言、父は元 洛苑使の顧明敬、己酉年に二甲5位で進士となり、大理評言と吉州の通判を経て皇城司に入った。

陛下により、死んだ皇城司の者を大名府の軍巡判官に封じ弔慰とする、雷敬は密州刺史入内内侍省押班、顧千帆は西上閣門使皇城司副使とし、緋衣と銀の魚袋を授けられる。緋衣に銀魚袋は五品以上を表わし、高官の象徴。閣門使と皇城司副使は武官の最高位らしい。

探花は九品の大理評事になるのが通例で、正八品の著作佐郎だと抗弁するも、高鵠には縁談を破談にされている。宮観官は道観を管理する役人で、祭詞を書いたり経典を整理するが、皆に見下されて宴席では席もない。

陛下に気に入られたのかと思ったら、官吏としては出世コースから外れる選択であり、それは都から逃げだすためだった。清流派が嫌うのは陛下におもねる者と道士たちで、皇后派とつるむ奸臣と同じ。清流派が官吏のメジャー路線なのね。高鵠には意に従わないから、同僚の状元たちからは清流派に属さない奸物という対応をされたのかな。

欧陽旭と杜長風は「死生契闊 汝と誓いを成す」と。イイ言葉なのにここで使われてもなぁ……。『山河令』第14話や『魔道祖師Q』第10話、『慶余年』第12話にも出てきた。

詩経 邶風 撃鼓』
击鼓其镗,踊跃用兵。土国城漕,我独南行。 从孙子仲,平陈与宋。不我以归,忧心有忡。 爰居爰处?爰丧其马?于以求之?于林之下。 死生契阔,与子成说。执子之手,与子偕老。 于嗟阔兮,不我活兮。于嗟洵兮,不我信兮。

趙盼児は大事なのは己を貫き翻弄されないことと語る。茶房を馬行街で開くことを計画する3人。馬行街は『東京夢華録』の地図で見ると宮城の東側の通りで、宋代は禁衛軍があり夜市でも栄えていた。賃料は30貫。

東の市で駿馬を買い、西の市で鞍を買う、南の市で轡を買い、北の市で張鞭を買う朝に父母に別れを告げ、夜に黄河のほとりで眠る、娘を呼ぶ父母の声は聞こえず…」と子供たちが斉唱している。劉亦菲が演じたムーランの詩なのが面白いよね。これは娘であるムーランが父に代わって出征するあたり。

南北朝楽府诗集『木蘭詩』
(略)东市买骏马,西市买鞍鞯,南市买辔头,北市买长鞭
旦辞爷娘去,暮宿黄河边,不闻爷娘唤女声,但闻黄河流水鸣溅溅。
旦辞黄河去,暮至黑山头,不闻爷娘唤女声,但闻燕山胡骑鸣啾啾。(略)

いろいろと官職が出てきた回。


12話感想

緋色の衣装にまんざらでもない様子の顧千帆がちょっと意外だった。五品の妻なら誥命夫人(こうめい)に封じられると言う陳廉、趙盼児を側室にと言わないところが分かっているよなぁ。開封府参軍 胡遠殿がやって来た。

親しげな斉牧に雷敬と江南の役人が結託した証拠を渡している。千帆は清流派でありながら濁流派を装ういわばスパイなのね。30歳前だとか。

今となっては高慧を頼り退路を残そうとする欧陽旭と、逃げ道は作らないと言う趙盼児、勝負あったな。徳さんは実は欧陽旭のブラックな意向を忖度しているだけなのか?

東京での趙氏茶房開店。紫蘇水の注文が入り、華麗な茶芸の銀龍入海を披露。茶芸の倒茶の一種。何四もサクラとなってお店の宣伝に役立っている! 店主が卓文君のようだと顧千帆にもバレちゃった。卓文君は漢代の才女で、中国古代四大才女や蜀中四大才女の一。

趙盼児の「茶芸店を開こうと茶壺や算盤を手にしてみたら、怒りや屈辱が消えていった」という言葉が印象的。
京華書院で聞こえた朗読は「淮南の橘、淮北の枳」で、銭塘と東京は異なると忠告する顧千帆。

晏子春秋·内篇杂下》
婴闻之,橘生淮南则为橘,生于淮北则为枳,叶徒相似,其实味不同。所以然者何?水土异也。今民生长于齐不盗,入楚则盗,得无楚之水土使民善盗耶?
蜜柑の木は淮南に植えられると甘い蜜柑となるが、淮北で植えられるとカラタチとなり、味が異なるのは水や土が異なるから。

しっとりと顧千帆にお茶を入れつつ憎まれ口を叩き合っていたら、世間知らずな宋引章が間に入っちゃったよ。じゃれ合っているんですよぅ。

「陛下なら高家も怖くない!と教坊司へと出向く宋引章。

琵琶を弾き始めると、沈如琢が「月寒く深殿の聲が響き、にわかに弾く曲低き音と混ざる」と詠じ「すばらしい西涼州(せいりょうしゅう)だった」と。

元稹(唐代)《琵琶歌(寄管儿,兼诲铁山·此后并新题乐府)》
(略)一弹既罢又一弹,珠幢夜静风珊珊。
低回慢弄关山思,坐对燕然秋月寒。
月寒一声深殿磬,骤弹曲破音繁并
百万金铃旋玉盘,醉客满船皆暂醒。
自兹听后六七年,管儿在洛我朝天。
游想慈恩杏园里,梦寐仁风花树前。  (略)

今頃、許知州からの文を届けたんかぃと言うのはありつつも、教坊司が出てくるのは楽しい。琵琶色で指導を始め、数月後に掟に通じてから宮中で演奏を献じるよう言われる。龍涎香を渡したのは袖の下かしら。マッコウクジラの結石の香料。

雲韶部(うんしょう)や法曲部鼓笛部などが置かれており、琵琶色は4人。色長は空席で教官は宋引章1人。半月ごとに2日教坊司に来て演奏の献上と指導を行う。

沈如琢が著作部なのはちょっと気になるけど、教坊司のガイドは楽しみ~。

 

 

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▼卓文君 怨郎詩

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