笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「長安二十四時」「如懿伝」「致命遊戯」「一念関山」「寧安如夢」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

如懿伝41話~47話感想漢詩/納蘭容若 飲水詞,西洲曲,張元干 過后柳故居,七宝

ドラマ放送はどんどん進んでおり、如懿さまのあの日放送の日に、この回を含む記事をアップすることになったという……。

40話

そろそろ皇子たち世代の話になってきましたよ。

陛下の言う「純貴妃はやり手だな、身重の嘉妃を取り込み従わせるとは」は、ホントは「嘉妃はやり手だな」なんですよ~~~。まぁ、陛下にはそこまでは見抜けないよなぁ

嫻貴妃は「私が欲しいのは位ではなく情なの」と、宮中らしからぬ事を仰る。

嘉妃のところに「玉氏の王は病で、あとを継ぐのは長年補佐してきた世子」という情報が入る。

第1皇子 永璜も成長している~~と思ったら「人情など偽りにすぎぬ。皇太子になり実権を握るほうが現実的だ」と言い始めてるし。なにかあったのか。

第5皇子がリンゴをかじっている。陛下は孝賢皇后のために哀悼の意をこめて『述悲賦』を書いたようだ。亡くなった途端にどうした?という感じよね。

第5皇子が煎じた薬膳湯には、紫丹参・南沙参・北沙参・玄参が入っている。『二十四孝』の「自ら湯薬を嘗み父母に出せ」を実践しており、母の仕込みとはいえ賢い第5皇子なのは『瓔珞』と同じ。

第5皇子は大兄上(第1皇子)が義姉上に「明の神宗の寵妃 鄭貴妃が産んだ朱常洵は、神宗の長子 朱常洛のことが嫌いだった。でも忠臣が国本の争いを起こしてくれた。自分は朱常洛にも及ばぬ」と嘆いたと陛下に告げる。この場合、鄭貴妃=純貴妃、朱常洵=第3皇子、朱常洛=第1皇子という事になる。

嘉妃は第1皇子に「母親を殺したのは亡き皇后だ」と吹き込む。ホントに嘉妃は優秀な刺客だよなぁ。

41話

第1皇子と第3皇子達が皇后の葬式で泣かないし皇太子を狙っているという事で、怒り出す陛下に唖然としてしまう。

第1皇子と第3皇子が許しを請おうと跪いている時に、純貴妃が案じるのは第3皇子だけなのが切ない……。

そして第4皇子が褒められジャンプアップ!

海蘭が第5皇子に話させた「国本の争い」は、万暦帝の長子第3子立太子の争い。海蘭、大丈夫かなぁ。

康煕帝には皇子が多く、長子の允禔が帝位争いを企み、幽閉されて死んだ。

嫻貴妃は「人は生きている時こそ互いを信じるべきなの」と言う。

李玉、失恋かな。

42話

太后は皇后の座に執着したウラナラ氏を挙げ、「人は時に蚕のように己を繭に閉じ込める」という表現が面白いな。皇后と養蚕は縁が深いよね。

金川で内紛が起き、ナルプが派遣され、名将 張広泗も控えている。

嫻貴妃は嫻皇貴妃に、嘉妃は嘉貴妃に、慶常応は慶貴人に、婉常在は婉貴人に、秀答応は秀常在に、女官方氏は揆答応に、銭氏は平答応に封じられ、六粛三跪三拝の礼をする。皆に杏仁水をふるまう嘉皇貴妃。

玉氏では世子が即位したが、王妃と口論の末自害に追い込んだことで、留め置かれている。その情報を得た婉貴人。これはなにかあるわね。

嫻皇貴妃は蘭の花を、陛下と共に描いている。

43話

衛嬿婉が蛍を飛ばすと、陛下が「月光に浮かぶ竹筵 蓮華に舞う蛍/这湘簟月华浮,萤傍藕花流」と引き寄せられて来ているよ。

张元干[宋代]《水调歌头(过后柳故居)》
露下菱歌远,萤傍藕花流。临溪堂上,望中依旧柳边洲。晚暑冰肌沾汗,新浴香绵扑粉,湘簟月华浮。长记开朱户,不寐待归舟。
恍重来,思往事,搅离愁。天涯何处,未应容易此生休。莫问吴霜点鬓,细与蛮笺封恨,相见转绸缪。云雨阳台梦,河汉鹊桥秋。

 

大師への偽の文には「この想いは底に徹して紅しあなたに会えず空を見上げる、頂いた数珠は私たちの愛の証し」と『西洲曲』の二句は女子が想いを詠んだもの。嫻皇貴妃の字は、晋の書家 衛夫人の書法。

無名(南北朝)『西洲曲』
忆梅下西洲,折梅寄江北。
单衫杏子红,双鬓鸦雏色。
西洲在何处?两桨桥头渡。
日暮伯劳飞,风吹乌臼树。
树下即门前,门中露翠钿。
开门郎不至,出门采红莲。
采莲南塘秋,莲花过人头。
低头弄莲子,莲子清如水。
置莲怀袖中,莲心彻底红
忆郎郎不至,仰首望飞鸿
鸿飞满西洲,望郎上青楼。
楼高望不见,尽日栏杆头。
栏杆十二曲,垂手明如玉。
卷帘天自高,海水摇空绿。
海水梦悠悠,君愁我亦愁。
南风知我意,吹梦到西洲。

44話

嘉貴妃は肉田麩が入った点心を勧めている。嫻皇貴妃が作ったのは乳菓子

陛下は「噂が飛び交い朕の対面も傷ついている」と、あくまで侍女の拷問を押し切る。ああ、こうやって気持ちが離れていくのね……。

七宝とは金 銀 密蝋 珊瑚 硨磲貝 真珠 瑪瑙。満蒙漢出身の妃嬪は絶対に間違えないとか。うんうん、私は『宝石の国』のフォスで七宝を学んだよ。


嫻皇貴妃が点心の入ったものに貼ったのは、「琴笛の音が奏で合う」「桃李が笑い春を迎える」の意味を、海蘭が解き明かす。

琴を習っていた時に嫻皇貴妃が「琴の美音は弦ではなく木にあり、音が響く空洞部分が大切だ」と言っていたのを思い出し、桃李の中が空洞ではないかと考えたらしい。

数珠が瑪瑙ではなく紅玉髄が使われており、すり替えを望むと見抜いた愉妃。春と奏はそれぞれ下が日、天で「天と日のすり替え」という謎解きと楽しんでいたのだとか。

愉妃、スゴいな。高度すぎて謎解きできずに陛下に直接届けていたら、なんじゃこりゃよね。

それにしても愉妃、紐をきつく縛りすぎよ~。慌てるとああいう紐ってホント解けないし落とすよね。李玉、お疲れさま。

45話

嘉貴妃がするすると嬪から貴人へ降格。侍女の貞淑は本国へ送還。

蕊心の拷問では唐辛子の汁が使われていた……ひいぃ。

合歓木の簪を選ぶ嫻貴妃。合歓木は夫婦円満の象徴。
陛下の「過ちを犯したとて朕は天子だ。過ちも天の意思だ」って、なんだその理屈。

衛嬿婉は好きじゃないけど、スゴいタイミングで現れて玉氏の王のことを告げていくね。

大師さまは「執着を捨て心を清く保てば、災いは寄りつかぬはず」と、後宮生き残りゲームではあんまし役に立たない助言をしている。それを実践してたら嫻貴妃は今頃冷宮暮らしではないかと。

嫻貴妃の願いは「陛下と互いに心から信じ合って生きていきたい」。それがナント難しいことか。凌雲徹は「私が皇貴妃の後ろで来た道を照らしましょう」と言っている。

玉氏の王様を見ることが叶った嘉貴人。王の衣装が外套の下は李氏朝鮮風だけど、帽子や外套はなんだか西域風。

46話

訥親は金川の戦で失策、処刑される。

そんな中での蕊心の嫁入りは心和むひととき。妃嬪たちが見送っているけれど、皇后以外はこの深紅の衣装は着ていない……ハズだけどどうだったっけ?そうでもなかったような。

面紗を取る場面はあるけれど、かける場面は珍しくて良き場面。李玉も蕊心のことを好きだったんだよね……。

衛嬿婉は炩嬪となり、永寿宮の主となる。婉貴人は婉嬪に、嘉貴人も嘉嬪に昇格。詔付きだったからこの位が本来なのね。

舒嬪は納蘭容若の『飲水詞』を陛下に勧めており、「ようやく分かりし過ちに、心寂しく惑う」が好きだと言う。過ち……分かる……に、何となく察してしまう。

纳兰容若《饮水词》
而今才道当时错,心绪凄迷
。红泪偷垂满眼春风百事非。
情知此后来无计,强说欢期。一别如斯落尽犁花月又西。

 

47話

嘉妃は皇后は諦めたけれど、第4皇子 永珹に皇太子となるように言い聞かせる。第3皇子 永璋は面倒見は良いが出来はイマイチなのね。『孝経』を読み孝悌についてよく学ぶようにと言われている。

嫻貴妃と皇太后とのやり取りが良いのだ。
「皇后でなく正妻の座が欲しい」と言う嫻貴妃に、皇太后は「陛下は天子だ。万民に君臨し無人の頂に立つ。1人の女の夫にはなりきれぬのだ」「先帝の心に執着しなかった。なぜなら皇帝の心はこの世において最も量りたがいものだからだ。最も信頼できぬものでもある」と言う。そうですね、帝を信頼できずに他の方に走りましたよね←『宮廷の諍い女』

和敬公主 璟瑟、スゴい装束だな。スターウォーズのアミダラ女王みたい、これが正式な衣装なのかな。先妻の子には疎まれるのね。。。

叔父の冊封正使は富察傅恒~今度は実物出た。

嫻貴妃が皇后となった!! この正装の衣装を着付けていくところも豪華。立后の日は王府に嫁いだのと同じ8月2日。ムチをひゅんひゅんも言わせてる。皇帝のところまで長い道のりだなぁ。

皇帝と皇后が手に手をとっているのがイイね。
ここで終わりでもいいよ?

 

 

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