笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「長安二十四時」「如懿伝」「致命遊戯」「一念関山」「寧安如夢」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

如懿伝60話~65感想/崑曲 玉簪記,林沖夜奔,黄鹄歌,劉慎虚 句,孝経

先日、梅園を巡りながら、そういえば如懿さまは梅を好んでいたなぁと思いを馳せ……。ちょうど白梅の緑萼梅や白加賀が盛りで、萼が緑色な緑萼梅は緑梅を好んだ如懿さまなイメージ。臘梅の香りがとても好かったです。

60話感想

凌雲徹が詠じる「琴の音や 奏でるはわびしき心、ため息一つ 風に吹かれん」。
凌雲徹の妻がイヤすぎる。凌雲徹もため息をつきたくなるよね。爾晴さん@瓔珞にも似てるなぁ……。

《玉簪记》第十六【出寄弄】
朱弦声杳恨溶溶,长叹空随几阵风.

 

『琅琊榜弐』を見ているから皇太子 蕭元時といい第4皇子永珹といい、胡先煦は母親によって災難を受ける相なんだなぁ。

凌雲徹は一等侍衛に昇格。陛下が第4皇子への疑念を持ったのは、嘉貴妃と因縁の深い凌雲徹の賞賛の言葉だったというのが皮肉だし、第4皇子の馬の扱いに長けていたという長所ゆえだったというのが、巧みな脚本だよなぁ。

第5皇子が詠じている「漢皇室は我を天涯へと嫁がせん、はるか彼方烏孫王のもとへ、ここは天幕を室とし毛氈を壁とす、肉を常食とし馬乳を愛飲す、望郷の念が…」は『黄鵠歌』で、西域に嫁いだ漢代の公主が望郷の念を詠んだ詩。
 この公主は劉細君江都公主烏孫公主とも呼ばれる。烏孫王に嫁ぎ、夫の死後に夫の孫の妻になるよう命じられ、武帝に訴えるも烏孫と同盟して匈奴を攻めていたので却下されたという、長公主と似たような境遇……。

《黄鹄歌》
吾家嫁我兮天一方,远托异国兮乌孙王,穹庐为室兮旃为墙,以肉为食兮酪为浆。居常土思兮心内伤,愿为黄鹄兮归故乡


ジュンガル部へはバリン部親王の指揮で派兵。

乱心した嘉貴妃は番犬をはべらす。うるさかろうなぁ。みんな乱心するけど、嘉貴妃も何か食事にもられているの?

61話感想

炩妃の誕生日に陛下から銀絲麺が贈られている。衣装も華やかになっているね。

『長生殿』の「池に浮かぶ鴛鴦から目が離せぬ」の歌詞が好きという炩妃。

『長生殿 第二十四出 驚変』
【南泣颜回】携手向花间,暂把幽怀同散。凉生亭下,风荷映水翩翻。爱桐阴静悄,碧沉沉并绕回廊看。恋香巢秋燕依人,睡银塘鸳鸯蘸眼

皇后が読んでいた書を、陛下が読みあげた「望郷の念は郷里へと続く川のごとし」。

刘慎虚(唐代)《句》
归梦如春水,悠悠绕故乡
驻马渡江处,望乡待归舟。


穎嬪が懐妊。嘉貴妃は第5公主の件で皇后の侍女 容珮からひっぱたかれる。なんだか華妃@宮廷の諍い女っぽくなってきた嘉貴妃。

第8皇子が「身体髪膚これを父母に受く。あえて毀傷せざるは孝の始めなり。身を立て道を行い……」と読んでいる。この句自体は、ちょっと未来を思って遠い目になるよ……。第8皇子が読めなかったこの句の続きは、子が立身出世すればその父母の名を挙げることになるというもの。

《孝经·开宗明义》
仲尼居,曾子侍。子曰:“先王有至德要道,以顺天下,民用和睦,上下无怨。汝知之乎?”曾子避席曰:“参不敏,何足以知之?”子曰:“夫孝,德之本也,教之所由生也。复坐,吾语汝。身体发肤,受之父母,不敢毁伤,孝之始也。立身行道,扬名于后世,以显父母,孝之终也。夫孝,始于事亲,中于事君,终于立身。《大雅》云:‘无念尔祖,聿修厥德。’”

第5皇子は第8皇子の面倒をみるよう仰せつかるが、案の定、第8皇子は馬から落ちて足を骨折。炩妃が仕込んだ癖に、陛下を煽る炩妃……いつか痛い目に遭う日は来るのだろうか。

えぇ、凌雲徹はなんで証拠品な第8皇子の鞍を持って帰るのよ。

62話感想

嘉貴妃が慶嬪に贈った赤と緑の布を、妃の助言で慶嬪は「美しく装うならば男は赤、女は緑」と皇后へと贈り、行方不明中の嘉貴妃の飼い犬が赤い衣を襲い、乾隆20年 第5公主 璟兕が逝去、固倫和宜公主と追贈された……なのは史実なのね。そして穎嬪の子も……。

太后の侍女は、皇太后に御花園の白芙蓉が咲いたと伝える。

炩妃が凌雲徹の思いに気づき、「私を裏切って他の女に心変わりを?」と言った瞬間に吹いたよ。凌雲徹の女運の悪さは、中国ドラマ史上でもかなりの番付なのでは……。

皇后も陛下も嘆いている、この辺りの幼い子供に累が及んでいるのは見ていて痛ましい。

逹瓦斉を攻め入り、恒娖長公主は都に護送されるも身ごもっていた。皇太后には裕寿の徽号が贈られる。

63話感想

陛下は恒娖長公主に昔貰った虫籠を見せるも、恒娖長公主は他人行儀に振る舞い許していない様子。師姉だったのか。

陛下は国土を測量し皇輿全覧図を改訂、いまだ服従していないのは寒部のみ。えぇ、金玉妍はまた貴妃に戻るの?毎回極端な振れ幅だな。

第4皇子永珹の妃候補は、先帝の弟 和怡親王次女福僧額に嫁ぎもうけた。おまけに永珹を孝賢皇后の養子にさせたがる嘉貴妃。

体調が優れない皇后に「歳月人を待たず。いつまでも若くないのですよ」と言う嘉貴妃。美容方法は人参を煮出した薔薇水に手足を毎晩浸しているとか。

炩妃は「康煕帝第8皇子第9皇子皇位争いの結果先帝より皇籍を剥奪、犬(アキナ)や豚(サスヘ)と改名させられた」と言う。嘉貴妃は「太宗は第8皇子、先帝も陛下も第4皇子です」と言い返している。

皇后はご懐妊~。

海蘭が誓うように迫り玉氏に言及したもんだから、嘉貴妃は取り乱し、ついに朕キックが出た~~~。
永珹は履王の養子となり、嘉貴妃は庶子となり生涯禁足。第4皇子永珹にも、自分より玉氏の王なのかと去られている。

第5皇子永琪も、皇太子の座が目の前にぶら下がり始めると欲しくなるのか。『琅琊榜』の紀王が「皇子は皇太子になりたがる」みたいな事を言ってたもんな。

永珹は結婚するも陛下はもちろん皇太后にも会ってもらえず、玉の枕1対を贈られる。妻の伊爾根覚羅氏湯夢佳)は、『寧安如夢』の尤芳吟だ。

玉氏が送ってきた宋氏は貴人に封じられる。
(つづく)

そろそろ嘉貴妃もお終い。いろいろと後宮を騒がせてくれたけど、艶やかでいなくなると寂しい御人。あとはあの小者な割にやる事がえげつない炩妃が勢力拡大していくのか~~~と憂うつにもなる。

玉氏の王に一途なところが健気よね。そんな玉氏の王はとっとと嘉貴妃を見切って、次々に女性を送りこんでいるという……。皇帝も王もそんなもの。

64話感想

嘉貴妃散る、の回。

玉氏は「嘉貴妃が玉氏の血筋かも分からぬ」と密書をよこす。この決定打を持って、嘉貴妃の所へと赴く皇后は、嘉貴妃に「こんな薄情な人にあなたは生涯を捧げてきた」と言う。嘉貴妃にとってこの密書は痛恨の一打。

嘉貴妃の所業は以下つらつら。
孝賢皇后は玫嬪を唆し溺死、玫嬪と儀嬪の子は慧賢皇貴妃に実行させる、景陽宮の蛇苺、第1皇子に哲妃は孝賢皇后に殺されたと吹き込む、海蘭の難産、阿箬を孝賢皇后の所へ連れて行った。しかし舒妃と第5公女に関しては否定。書きあげてみるとなかなかのストーリーテラーだな。

「なんとむなしい」と言う嘉貴妃に哀れを感じるよ。「本当に来世があるなら、同じ人生は歩まないで」と言って、『慶余年』の海棠朶朶になる転生したワケですね(←チガウ)。乾隆20年金氏が逝去。

ついに炩妃が懐妊。太監が燕の巣と棗の汁物を勧めている。この欽天監がうさんくさい占い師に見えてくるよ。
(つづく)

嘉貴妃が大切にしていたのは玉氏の王だったけど、その人を陥れる策略と一途さと華やかさが華妃@宮廷の諍い女を思わせる妃嬪だった。

65話感想

お子が害されるのはツラすぎる……。そして朕がク○朕と視聴者に非難されているのに納得な回。

第13皇子に名付けられたのは永璟で、玉の輝きという意味。皇子は永で始まり、公主は璟で始まる。林沖は『水滸伝』の武将。

炩妃が唱う「俺の結末はまだ分からぬ、妻の生死も計りがたい」。

崑曲《林沖夜奔》
俺这里吉凶未可知,他他那里生死应难料.


乾隆20年
、第13皇子が逝去、悼瑞皇子に追贈され、端慧皇太子の陵墓に埋葬された。乾隆20年は立て続きだな。

欽天監は、今度は母親の運が強すぎて克すると言いたい放題。朕が欽天監の世迷い言を信じて、如懿を遠ざける辺りはナニやってんのさ。でも皇帝のようなトップに立つ人間は孤独だから、案外こういうのに頼っちゃうのよね……。

第12皇子が凌雲徹に抱き上げられ梅の花を手折り、皇后に贈るのは、もはや凌雲徹にパパみがある……。
(つづく)

 

 

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