笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「長安二十四時」「如懿伝」「致命遊戯」「一念関山」「寧安如夢」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

如懿伝79話感想/皇帝の愛と凌雲徹の思慕と

このドラマの真骨頂な回。

79話感想

第12皇子 永璂の給仕係な小栗子はあっさり始末されており。皇后如懿は嫌疑を晴らすべく食事の茸がアヤシイとにらみ、イイ線いっていたのだが……。


拷問でズタボロな凌雲徹の所へ炩妃が訪問。凌雲徹の好物を持ってきたと言われ、凌雲徹が「かつての好物が今も好きとは限らぬ」は象徴的な言葉。

「あの頃の嬿婉はもういない」と言う凌雲徹は、当時の嬿婉は今でも大切な存在なんだね、でも嬿婉は炩妃となり変わってしまった「時は流れても物は変わらぬ。変わらぬことの貴きことよ」と、紅玉の指輪を返してくれるよう頼む。炩妃、ちゃんと身に着けていたのか。


事態を重く見た海蘭が動いた。

嬿婉こと炩妃の前だと当時の名残ゆえか瞳に力もあったのが、愉妃を前にすると遠くを見ている眼差しで肩の丸まった凌雲徹になるのね……。

「陛下の疑いを唯一の方法は皇后から死を賜わること」と凌雲徹自らが言うのが切ない……。

愉妃に皇后をどう思っていたのかと問われ「男女の情を越えてお慕いしていました」に、え?そうだったの?と思ってしまったよ、凌雲徹……。

「たとえ遠くからでもお姿が拝見できればいい。笑顔を見られたら十分でした」が泣ける……。そして同じ如懿強火担な海蘭にはその気持ちが分かるのね。

炩妃の指輪を海蘭に渡す凌雲徹、ホント凌雲徹は賢いのよね。まぁそうでもないと如懿とも気持ちを通わすことができないのだけれど。

「皇后には息災でとだけ」と言う凌雲徹がもう……(泣)。

凌雲徹には窒息の刑。
刑を執行する太監 三宝さんも謝って泣いている。
そこへ臘梅の香りが漂ってきて、「残念でならぬ、雪の積もる時 皇后に梅の花を贈ることができぬのか」に、第12皇子を抱きかかえていた凌雲徹や、この前 皇后に梅の花を贈っていた時のことを思い出して、涙が止まらないよ~~~。そして「来年供養に来てくれるなら梅の花を供えてくれ」と言い残す。

第5皇子から凌雲徹の知らせを受けた陛下が、扉の光に向かってひとり歩いている後ろ姿が印象的。部屋の様子が品良く豪奢なだけに、その孤独が浮かびあがるよ。


海蘭の告白を受け、如懿は窓の光を見ながら目に涙をたたえて言う。
「私は何度もつらい目に遭った。あなたと凌雲徹が心の支えだったわ。あなたは長年の友、そして凌雲徹とはお互い助け合ってきた、私の心を深く知る知己と言えるわね。海蘭、私のためであっても許せないの」。

如懿は窓の光を見ながら涙を目に浮かべて微笑み、「凌雲徹」と呼びかけ、涙がこぼれ落ち笑う

(つづく)

思い出すと泣ける回~~~~。
そして最後の場面の周迅(ジョウ・シュン)がスゴすぎる。

前回で鬼のような脚本と思ったが、如懿はすぐに真相究明に取りかかり、第12皇子永璂も誤解したままではなく、また死なずに済んでホッ。

そして凌雲徹と如懿の思いに触れ、凄惨な場面なのだけれどなんなのでしょう、ふたりに流れるこの石清水のような清らかな思いは。

地獄で甘露と言うのでしょうか、そんな気持ちになる不思議な回。そしてそれがこのドラマの魅力なんだろうな。


この回まで凌雲徹は皇后を男女の情込みで慕っていて、でも己の立場をわきまえてそれは封じているのだと思っていたし、如懿も凌雲徹に何度も助けられその恩があるのだと思っていた。だから凌雲徹への疑惑を晴らすべく、如懿が証拠を集めて陛下へ訴えようとしていたのも尤もだと思っていた。

けれどこの回で思っていた以上のふたりの絆を知ると、そりゃ、陛下は凌雲徹が憎いわな、と思えてくる。

陛下にとって如懿は大切な存在であるが、ただそれは皇帝の愛なので、「如懿にとって陛下が何よりも大切」でなければ我慢ならないのだろう。

海蘭も如懿にとって大切ではあるが、陛下には異性なので、ライバルにはならない。でも自分と同性でありしかも身分も低い凌雲徹が知己という、大切な如懿の心を占めていることが、陛下には許せないし追い出してしまいたい。

凌雲徹との関係において炩妃への陛下の追求が甘いのは、陛下の中で如懿と炩妃との比重が全く違うからよね。

そりゃ、如懿が茸の証拠を並べ立て凌雲徹を援護しても、陛下は面白くないし腹を立てるだけだわよ。

この陛下の独占欲や嫉妬から凌雲徹を守るには、如懿が歩み寄って陛下が一番大切と安心させて凌雲徹なんて目でもない、とまるで炩妃みたいな行動を取る必要があるのだけれど、如懿のような気性の人がそんな振る舞いをできるワケもなく……。


第12皇子 永璂が気の毒だなぁ。

 

 

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