中国ドラマ『琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~』がTOKYO MXにて2024年7月18日より月~金1話で再放送されている。全54話。
名作の呼び声高いこの『琅琊榜』シリーズ、私は『琅琊榜 弐~風雲来る長林軍~』を先に視聴している。
というのもかつて動画配信で視聴期限が迫り、『琅琊榜』と『琅琊榜弐』どちらかのみ視聴可能な中、双方の第1話を見て、『琅琊榜』は宮廷・復讐モノか~と、当時はまだ宮廷モノにあまり免疫がなかったこともあり、暁明哥が出演している『弐』を見ることにしたのであった。結局配信では中盤位で離脱してしまい、その後、『弐』が再放送されて完走することとなった。
なので、おぉ、庭生~~~と、『弐』のルーツを辿るような思いで視聴しておりマス。感想もそういう視点ですのでご了承のほどを。
1話 琅琊榜首 化名进京
いきなり説明なしの、血生臭い戦の場面から、崖落ちの場面。お~これがウワサの『陳情令』の冒頭場面のご先祖さま……。(←チガウ)
琅琊閣のピタゴラスイッチ感のある仕掛けも好きよ。
そして呉磊(ウー・レイ)な飛流、第1話で既に出ていたんだ! 飛流が出る場面までは見ておけば良かったかしら、などと思っていた私のポンコツ記憶力……。あ、でもこの閣主 藺晨から逃げだそうとしていたのは覚えてた。
この知謀に長けるが武力は低い梅長蘇の護衛が少年、という取り合せが絶妙だわ~。ここにむつけき成人男性が護衛だと、殿様と護衛な感じになって何やら権力臭がしてくるのよね。
それがこのピーターパンのように飛びまくる無邪気な飛流とのペアだと、梅長蘇が教え導くという教育的指導感が醸し出されとっても爽やか。ま、どっちかというと、飛流はピーターパンのティンカーベルみもあるけど。
梅長蘇を評した「遥か映し出す雪景色、ほのかに漂う梅の香り、英雄の道を知りたくば、まずは江左の梅郎に聞け」。
遙映人間冰雪樣
暗香幽浮曲臨江
遍識天下英雄路
伏首江左有梅郎
とても風情があって印象的だった詩。特に「ほのかに漂う梅の香り」に興をそそられた。【暗香】は「梅の花」の香りを指しており、暗闇の中でもわかる香気、というのが、梅長蘇らしくて素敵。
そうか、梅長蘇は梅でもあるのですね。
2周目の1話感想
『琅琊榜』が今度はBS11にて2024年12月19日より始まった。『琅琊榜弐』の2回目視聴を終えた直後だしと見始めたら、解像度が高い高い。なんと言っても「林」な腕輪が大写しになるのが胸熱~~~。
2周目だと戦闘場面が張哲瀚(チャン・ジャーハン)だとわりと分かるよね。
第1話から皇太子と誉王はこんなに激しく争っていたのかとビックリ。そして誉王の戦う場面も!誉王が手の平を切りつけられていたのが何かの暗喩に思えるんだけど、なんだんだろ?第4皇子が皇太子になったのは6年前。
琅琊閣に座していたのは誉王だったのね。
藺閣主も演武しているよ。霓凰郡主と蕭景睿や言豫津も手合わせしてるよ。そしてこの霓凰郡主のくるりんとした動き、見覚えあった。
そしてなんといっても梅長蘇の舟の登場場面がイイわぁ。去り際に飛流が梅長蘇に「帰ろう」と言っていた事に気付き、なんだか象徴的な言葉に思えた。2024.12.20追記
2話 霓凰招亲 宫中重逢
飛流の事を「気のいい子だ」と言う梅長蘇がイイのだ。だけど言豫津と蕭景睿にはそうじゃないのがちょっと意外だった。
七皇子 靖王 蕭景琰登場~、おぉ、王凱(ワン・ガイ)じゃん。頑固な役似合うよね~。靖王は何をしても梁帝に文句を言われるパワハラ案件。太監総管 高湛、なにげに靖王をフォローしてくれてるね。赤焔事案で、当時林殊は19歳。
太監総管役の谭希和が『月に咲く花の如く』の占い大好き呉四叔だったことが分かりちょっと衝撃的であった。調べると『明蘭』では顧五爺で、『孤城閉』では呂夷簡でもあった。そう言えばそうだわね……。
靖王の生母 静嬪が、「榛子の菓子(榛子酥)を景琰に届けて」と侍女 小新に伝えている。皇子を生んでも嬪とは、元の身分が低いのか……。榛子はハシバミの実で、セイヨウハシバミの実はヘーゼルナッツ。榛子はアジアハシバミかな。
黎崇大先生の教えを受け、直筆の書「策論を疑わず」も?と。
梅長蘇は「鳥は棲む木を選び、臣も主を選ぶ/禽择木而栖,良臣择主而事」と言う。
第2話はなんといっても太皇太后さま!
梅長蘇に「小殊」と呼びかけるなんて、感動しちゃうよ。
しかも好物のお菓子までくれちゃう。梅長蘇が大切そうに押し抱くのがたまらん~。
霓凰郡主を呼び寄せて「いつになったら結婚するの」と手まで重ねてくれ、霓凰郡主は手を引こうとするのに、そこで梅長蘇は手を握りしめちゃうのね。
2周目の2話感想
皇帝が霓凰郡主の活躍で、南の国境を警戒している様子の意味合いがよ~~く分かる。
蒙摯大統領登場!大統領の強さが分かった後で、飛流 VS 蒙摯大統領の手合わせがあり、飛流の強さも伝わってくる。飛流が負けて柱におでこ付けてうなだれるのも可愛ゆし。
陛下の周りは皇太子と誉王がガッチリ固めて、靖王が蚊帳の外なのも伝わってくる。そして「盾突いてばかり」という靖王評に、今見ているドラマ『フライト・トゥ・ユー』のヒロインがそんな感じで、上司の王凱は盾突かれているのがオモシロいわ。
そして太皇太后の「小殊」呼びに泣ける……。蘇哲が霓凰郡主の手を離さないのも良いのよね。2024.12.20追記
3話 雪庐结盟 黑马异起
掖幽庭の庭生くんは11歳。おぉ、庭生~~。靖王が庇護していたのね。
第3話の見どころは、蒙摯大統領は梅長蘇の正体に気付いていたし、めっちゃ仲間だったこと!
12年前 梅嶺の一戦で、7万人の兵の内、生き残っているのは梅長蘇と衛崢だけ。お、崖落ちする小殊の顔を判別できたゾ。
蕭景睿くんの複雑な身の上話。身重の長公主は睿山の尼寺へ疎開し、同じく身重な天泉山荘の卓夫人と意気投合、ある夜、産気づくふたり。赤子はどちらか分からなくなり、その一人は亡くなってしまった。蕭景睿は謝家と卓家両方の息子となり、卓青遥が謝家の娘を妻とし仲は深まる。卓荘主は琅琊榜第4位。
うん、蕭景睿は卓家の実子なんじゃないかな。だってとてもイイ子なんだもの。
蘇哲として蕭王に謁見している! フツウならここで皇太子や第5皇子 誉王が横槍入れてきそうなものだが、自分の陣営に引き込みたいから静かだよね。
◆◆蒙摯大統領が仲間に加わった!◆◆
2周目3話感想
越貴妃付きの太監にまで侮られてる靖王ってば……。霓凰郡主の鞭は、虞夫人@陳情令を思い出すわ。
蒙摯大統領、役者やのぅ~~~。蒙摯大統領が梅長蘇を訪れた時に、火鉢が置いてある!
礼を取ろうとする蘇哲に、穆青に「かしこまるな」と遮られた時の蘇哲のリアクションが好き。あまり他では見られないコントみたいな反応なのよ。2024.12.23追記
4話 靖王竞位 霓凰遇险
朝堂でミカンをパクつく蘇先生。霓凰郡主とこしょこしょ話してたら、梁王の目に留まっちゃった。
しっかり選抜チームには庭生も入れてくれている蒙摯大統領。既に打合わせ済みなのね。蕭王に信頼の厚い蒙摯大統領が味方なのは頼もしいな。
鬼神でも破れないという、凌虚剣陣を使うと言う梅長蘇。
情絲繞は飲めば発情し意識が朦朧とする。出たよ、中国宮廷モノに不可欠な催淫剤。それにしてもナゼに母である皇太后が娘の莅陽長公主に使ったのか……。謝玉が莅陽長公主に一目惚れしたのです!とかも通用しなかったのかしら、謝玉も魅力ないのねぇ。
霓凰郡主の「なぜかしらね、信じてしまう」は、我々視聴者もですよ。
宸妃 林楽瑶は謀反者の母、ひ孫の景禹が祁王か。静嬪は林家から送り込まれた医女だった。……という事は林家は、皇太子と第七皇子に関わる将軍家だったのか。当時は相当な威光があったろうに、むしろよくそれをここまで追い落とせたな。
梅長蘇が3人の出来映えを褒めると、飛流も褒められたがり、ご満悦。
第4話のクライマックスはココ!
靖王がやって来て、「先生は皇太子と誉王のどちらを選ぶ」と訊いたら
梅長蘇は「あなたを選ぶ、靖王殿下」。
プロポーズだっ。
梅長蘇が麒麟とすれば、小説『十二国記』ならば王に叩頭する感動的な場面よね。
梅長蘇は何色の麒麟かな、灰色のイメージがあるから灰麒かな。もっともこちらの麒麟は、汚いことは私がやりましょうな麒麟さん……。
靖王は31歳なのね。
梅長蘇が大統領と連絡を取ったのは5年前。
莅陽長公主が向かった先はまさかの梅長蘇のところだった。えらく信じられてるよなぁ。莅陽長公主のような経験をしていたら、夜にあまりよく知らない男性の所へ出向くのはトラウマ案件だと思うのだけれど、まぁ、これはアレか、謝玉被害者の会入会希望というものか。
ふと、思ったのだけど、梅長蘇と縁のあった人はともかく、蕭景睿や言豫津に関しては今のところ「利用」している感は拭えないんだよなぁ。梅長蘇が関わったことでふたりにとっても、良い展開になるといいなぁ。
◆◆靖王が仲間に加わった!◆◆
2周目4話感想
北燕4皇子の使者「論ずるよりも行動に移せ」と言う。
郡主の「信じてしまう」の時の挿入歌は、琴で奏でられているのね。
それにしても静嬪の動きが凄腕だ。
庭生は祁王の忘れ形見。
大統領は梅長蘇に「小殊」と呼びかけているね。2024.12.23追記
5話 智救庭生 谪降越妃
掖幽庭な3人の中では路原が一番年上なのか、ふむ……。
いよいよ百里奇と3人組の対決が始まった!
陛下同様、楽しみに待っていたゾ。
いいぞ、いいぞ。
対戦中、モグモグが止まらない蘇先生、その船和の芋ようかんみたいなお菓子はなんですの?と食べているものが気になる視聴者。
そして……
えええ、百里奇は江左盟から送り込まれていたの?
梅長蘇の仕込みかーーーーい!
皇后は霓凰郡主に果物や梨の菓子を勧めているが、断る霓凰郡主。皇后サマは『恋心は玉の如き』の嫡母さん。
越貴妃は雲南出身らしい。さしもの霓凰郡主も情絲繞には意識が朦朧とするが、振り切るあたりはさすがです。というか、グーパンチくらい司馬雷に食らわしてやりたかったわ。
靖王、射かけられた矢をもかわすとはスゴすぎる。皇太子を人質にとり何とか形勢逆転。
梁帝お裁きで、司馬雷は爵位を剥奪して善州へ流刑、父の司馬許は一級降格,3年の減俸。越貴妃は嬪に降格、清黎院へ幽閉。
ウンウン、情絲繞に関して仕掛けた娘娘は越貴妃だと思っていましてよ。まずは皇太子側の勢力が大きくダウン……と。
2周目5話感想
穆青はなにげに梅長蘇と霓凰郡主を応援してるな。霓凰郡主の機敏なフォローで無事に庭生たちをGet。察しが良いわね。
倒れこむほどに、霓凰郡主を案じている梅長蘇。越貴妃は情絲繞を七里香だと梁帝に言い繕っている。梁帝は「朕のために責務を尽くし民の手本となる、それを教えるのが母親の役目」なーんて言っちゃってたのね。2024.12.24追記
6話 剖心明志 虎口脱险
皇太子は東宮で3ヶ月間禁足処分。想像以上にヘボい皇太子。梁帝は賢い前廃太子の事案で疑心暗鬼になり、第4皇子位にへっぽこな方が安心できるとかなのか?
靖王は霓凰郡主の危機をどうやって知り得たか、梁帝から尋ねられ言いよどんでいると、誉王は自分が知らせたと進言、絹織物100匹と黄金1000両、南珠を1斛与えられた。誉王はご満悦でまんまと梅長蘇にノセられてるけど、コレ、靖王に付いてる事がバレたらどうなるんだろう。
一方、靖王は褒美も罰もなし。
相当嫌われてるな。
梅長蘇と靖王が対面しているこの高楼、いいな。靖王のトリコロールな衣装も印象的。
善良な霓凰郡主が利用され巻き込まれた事に憤る靖王。
いぇいぇ、梅長蘇も霓凰郡主の難は想定外でしたのよ。ま、こういう靖王だからこそ、支持するのだろうけれど。
靖王は「その卑劣な攻撃は最強の者ですら防げない。私の兄、私の親友、皆陰謀の中で死んでいった。私が手段を選ばぬ人間に変われば、兄や友を悲しませよう」と語り、「戦場の将兵たちを尊敬できぬならば、先生と与することはできない」と。
そんな靖王に梅長蘇は「私に猜疑心を持たないでいただきたい」と。
梅長蘇と靖王って、なんだか萌えるわ。
梅長蘇と霓凰郡主は、霓凰郡主が鋭すぎてもはや熟年夫婦のような安定感があるのだけれど、靖王は正義感が強くて直情的なゆえに暴走しがちで、梅長蘇に文句をバーッと放ったあとで、しれっと兄と親友への熱い思いを語ったりして……なんといいましょうか。
こういう書き方をしていいのか恐れ多いが、契約結婚することになったふたりが、早合点した一方が条件が違う~と言い立てて、スパダリな梅長蘇が冷静に反論する、みたいな出だし感。
それにしてもこの時の梅長蘇の心情はどんな感じなんでしょうね? 郡主の件で諸々お怒りなのか、かつての思いに触れ切ないのか、相変わらずだと懐かしいのか、企てへの危機感なのか……。副音声が欲しいところ。
この場面の梅長蘇と靖王が良すぎて、最終回を迎えてしまったらこの二人に会えなくなってしまうのかと、序盤にして早くも寂しくなってしまった。
慶国公を巡って、誉王はもとより、調査していた夏冬のピンチ~。
言豫津ですらも「蘇兄は悪く言えば腹の読めない人だな」と言っている~。「われらは蘇兄にとっては真の友になれる価値はない」っていう言葉がなんだか切ない……。
3人が黒衣の刺客たち多勢を打ち負かすのがスゴいわ。
あ、最後に死んでいった刺客、「誉王」と言い残して死んだ。
アヤシイ。
夏の再放送は、高校野球中継でしばしお休みという……。
早く続きが見たい~。
2周目6話感想
誉王が「善悪だけしか見ない景琰が何を成し得ましょうか、駒でしかない」と言っているのがもぅね……。
霓凰郡主は「嵐が訪れる」と言い、梅長蘇は「都に風雲は立ち込めた、腹を決めていただきたい」と。
十三先生は楽曲も作るのか。2024.12.24追記
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