笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「フライト・トゥ・ユー」「如懿伝」「致命遊戯」「寧安如夢」「琅琊榜弐」「琅琊榜 2周目感想」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

策略ロマンス21話~33話感想/狄仁傑 滄海遺珠,欧陽修 画眉鳥,楚辞 遠游

21話の美術品

気の毒なのは、秋珉にあざむかれた秦暄。
秋嫣(蘇意婉)は思いがけなく、梁翊母に気に入られちゃった。

浣花錦は貴妃からの下賜品で、梁翊母は貴妃の侍女だった。浣花錦(かんかきん)は蜀錦で四川省の絹織工芸品。

衝立は龍と鳳凰の意匠で金糸の刺繍が光を受け水面のように輝く、紗照屏は硯屏の一種。机には墨煙凍石鼎を置く。
壁には”疑いを晴らす狄仁傑”の「滄海遺珠図」。狄仁傑は公案小説の題材としても出てくる唐代の名政治家。ディー判事シリーズのモデルでもある。誣告された狄仁傑が罪に問われた結果、阎立本にその才を見出されたことが、大海の中から取り残された真珠を見出した事に喩えられた。
衣は下賜品の軟煙羅。『紅楼夢』に出てくる逸品。

22話の京劇

秦暄は魯公が事件を裁く話である『公案』を読んでおり、秋珉に「最初の事件が雷雨の夜」と読み始める。まぁ雷雨だけどね。

一方、秋嫣(蘇意婉)と梁翊は楽しそうだ。酔って寄りかかられた時に梁翊が唇を突き出す表情が面白い。

鶴鳴楼の演目は『蔵嬌記』(秘妾記)、洛京秘聞とある。
冷双艶紅の物語。朝廷の役人と罪人の娘で、2人の縁は固く結ばれ想いが高まった。愛に生きる冷双、迷うことなく牢から艶紅を救い出すと語られる。

梁翊は師小小に得意の『長相思』を蘇意婉に教えるようと言う梁翊。恨みの念を歌う曲で、この世で最も情け深くひたむきで愛がある。

梁翊ママが鹿茸と鳩肉の汁物を運び、慌てるふたり。そういえば秋嫣は梁翊ママに以前に会ってたよな。

「最も上等なのは鳳髄香なのに、それより劣る亀骨香だ」と文句を言う芝居をする秋嫣。

『蔵嬌記』
「こたびあなたに救われ、いかに恩を返せばよいでしょう」
「お嬢さん案ずるな。そなたが候府に入りこの後我らは家族になるのだ」
「そうしましたら私たちは生きるも死ぬもままならぬ。この先進めども後ろに退けども人の恨みを買うのですね」
唄に聞き入る秦暄。

23話の京劇

秋嫣が歌う。
長相思』长相思
いつやむやこの想い、世の禍福は移ろいやすく、愛憎もついには霧となりて散じる。
雨のごとく降る花に、想いはただ募るばかり。月影に浮かぶ孤独な姿、あとにはただ残れる月。

25話の兵法

元閬が言う「突破口のない時は釜底抽薪の計」。兵法三十六計の第十九計。敵の勢力を削ぐべく、正面攻撃でなく弱点を探して討つこと。
元閬は侍女の装身具で蘇意婉を誘い出し拷問にかけ、梁翊を失脚させるべく秋嫣と認めさせようとする。

第26話、第27話と少し飛んで……。

28話の感想

秋嫣母が秋珉と和解したのは良かったな。

梁翊のピンチに秋嫣が献身的に支える。誕辰の日に、秋嫣と梁翊がくるくる~。梁翊の贈り物は公案小説「大朔奇案録 終編」で雁棲居士の名前が載っており、それは秋嫣の筆名だと。秋嫣には何よりのプレゼントよね。

29話の漢詩

健気な梁翊の回。
秋嫣は梁翊から手錠の鍵を渡される。

梁翊の母も優しいね、正体に気付いたのね。
秋嫣の「初めて知る、金籠に鎖して聴くは、自在に啼くに及ばざるを」は、梁府の籠の中で埃をかぶるより、大空を自由に羽ばたきたいの意味。

欧阳修(宋代)《画眉鸟》
百啭千声随意移,山花红紫树高低。
始知锁向金笼听,不及林间自在啼

梁翊の一番の好物は醃篤鮮(えんとくせん)、筍を薄く切り、生肉と塩漬け肉と一緒に煮込む。

遠国から献上された筏葛(いかだかずら)は高温高湿を好む。梁翊の父親が陛下から賜わった花。

扇には「時俗の迫阨(はくあく)を悲しみ、遠遊するを願う」と。屈原が世俗の不自由を嘆いた詩。鳥のように遠くまで羽ばたきたいと。

『楚辞 遠游』
悲时俗之迫阨兮,愿轻举而远游
质菲薄而无因兮,焉托乘而上浮?
遭沉浊而污秽兮,独郁结其谁语!
夜耿耿而不寐兮,魂茕茕而至曙。

秋嫣が梁翊と離れて旅立つ。

30話の感想

まさかの宋錦が~~~。

大朔では赤、北凉では白が幸運の色。北凉の花嫁は幼時からはめている指輪を花婿に捧げる風習がある。北凉の婚礼でまかれる安霊花の花びらからは、特殊な毒が作ることができる。

そしてすぐに再開した秋嫣と梁翊たち。
梁翊父と丁氏の骸からは同じ臭いがしており、安霊花の毒と結びつく。

31話感想

師師と姚蓋が果てた。
師師はイイ女だったね。

郭貴妃は北凉の商人の娘で、梁翊の父親がその身分を告発しようとしていたのだった。郭貴妃は上奏文は目にしたが、身売り証文は誰かの手に。
狙いは皇太子か?

32話感想

そして元閬が仲間入り!

模写による筆跡から、北凉の間者は姜雲とわかるが、自白も罠だった。
将軍誰だっけ?状態から、国師がアヤシげ。

33話感想

なんと容疑者はふたりで、太監が黒幕、国師は?だったという。しかも陛下死す。
国師が死んだ時点でなぜに太監を怪しまぬと思っていたら、陛下に死んでもらうためか。

太監は酒壺と見せかけて、爆発させるのか?と思いきや、地味な攻撃で秋珉がかばう!
そして貴妃も自害。
(つづく)

 

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