笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「陳情令」「風起洛陽」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

漢詩で雪山ラッセルそしてクレバス 山河令31話,32話感想/簪,青崖白鹿,報任少卿書

この日本語タイトルが良いのだ。
そしてWOWOW海外ドラマ公式が、#またまた神回タグを付けていたので付けてみた。

31話 不肖の二番弟子

1.莫懐陽が言う

剣あらば人あり 剣を絶てば人は滅ぶ 大義を助け 妖魔を除く
剣在人在 剣断人亡 匡扶大義 斬妖除魔

 

2.范懐空が莫懐陽に言う

玉と砕けても瓦にはならぬ
寧為玉砕 不為瓦全

李百薬『北斉書 巻四十一 列伝第三十三 元景安伝

大丈夫宁可玉碎不为瓦全

大丈夫は玉となって砕けようとも、瓦となってまっとうしようとはしない。

ことわざ。生きながらえるよりも名誉ある死を選ぶという意味。
北魏北斉となり、元氏の直系たちが誅された。元景安らは姓を変え連座を逃れようとすると、従兄の元景皓がそれに反対して言った言葉で「玉砕」「瓦全」の由来となった。元景は処刑されたが、元景安はその後取り立てられ、北斉北周となっても仕えた。

 

3.段鵬挙が言う

刀剣に罪はない
刀剣無眼

30話-2で周子舒が晋王に言っていた。

 

4.七爺と温客行が話していた所の柱

隠居以求行義以達 臨事而惧好謀而成

孔子論語 第十六 李氏 十一

子曰:见善如不及,见不善如探汤;吾见其人矣,吾闻其语矣。隐居以求其志,行义以达其道;吾闻其语矣,未见其人也。

孔先生がいわれた。「『善を見ると取り逃がしはしないかと急いで追求し、不善を見ると熱湯から手を引くように急いで身を引く』、わたしはこういうことを実行する人間を見たし、そういうことばも聞いている。『隠居していても理想を求め正義を行って独自の境地に達する』ということばをわたしは聞いているが、まだこれを実行した人間に会ったことがない。

隠居した七爺が義を実行しようとしていることか。師弟たちも隠居した身なんだろうか。

 

孔子論語 第七 述而 十

子谓颜渊曰:“用之则行,舍之则藏,惟我与尔有是夫。”子路曰:“子行三军,则谁与?” 子曰:“暴虎冯河,死而不悔者,吾不与也。必也临事而惧好谋而成者也。”


先生が顔淵にむかっていわれた。「用いられれば世間で活動するし、見捨てられれば隠遁する。これは自分とおまえだけができることだね」聞いていた子路がいった。「先生が三軍を指揮されるときは、いったいだれとごいっしょになさいますか」先生がこたえられた。「虎を手討ちにし、河をかちわたりして、死んでも後悔しない、そんなものとはいっしょに仕事はできないよ。事にあたって慎重にかまえよく計画をたてて成功するものといっしょにやりたいのだ」

これは温客行のことなのか?

 

5.七爺と顧湘たちが話していた所の柱

人無信而不立須誠信 天有日而方明須光明 

孔子論語 第二 為政 二十二

子曰:“无信,不知其可也。大车无輗,小车无軏,其何以行之哉?”


先生がいわれた。「人間の身でありながら、そのことばが信用できないと、いったいなんの用に立つか皆目わからない。大車にくびき、小車にくびきがなかったら、どうして牛馬の首をおさえて車を走らせることができようか」

 

孔子論語 第十二 顔淵 七

子贡问政。子曰:足食足兵,使民信之矣。(略)曰:去食。自古皆有死,民无信不立


子貢が、政治のやり方についておたずねした。先生がいわれた。「食物をじゅうぶんにし、軍備をじゅうぶんにし、人民に信用させることだ」(略)先生がこたえられた。「食物を省こう。昔から、死はだれも免れることはできない。人民というものに信頼されなければ、国家は立ってゆかない
貝塚茂樹論語」1973 中公文庫

これらをまとめて考えると、信じる者は救われる、ということなのかな。

 

6.七爺が周子舒に挨拶する

久しいな 変わりはないか
一別経年 別来無恙

北宋 柳永『雨霖鈴

今宵酒醒何处?杨柳岸晓风残月。
此去经年,应是良辰好景虚设。
便纵有千种风情,更与何人说?


今宵、酒から醒めるのはいずこ。楊柳の岸辺、夜明けの風、のこんの月。
こののち幾年か経て、時節、景色に恵まれても虚しかろう。
たとえいかほど風情あろうと、もはや語り合う人はないのだから。

川合康三「中国名詩選 下」2015 岩波書店

ともに楽しむべき人がいなければ、それすらも楽しめないと別れる人を愛惜する詩。

元曲選 凍蘇秦 第三折

岂知你故人名望,也不问别来无恙

思いがけなくあなたは名望を得たが、別れてからつつがなきやと問いもしない。

蘇秦が兄と慕い出世した張儀を訪ねている場面。蘇秦を思った張儀に冷遇されるが、その後に蘇秦は出世して再び会い、大団円となる。

 

7.曹蔚寧が顧湘に言ったらしい

その交渉は虎に毛皮をくれと言うようなものだ。危険な賭けだわ。
你这是与虎謀皮

太平御覧 第208卷引 符子

欲为千金之裘,而谋其皮、欲具少牢之珍而与羊谋其羞。言未卒,狐相率逃于重丘之下,羊相呼藏于深林之中。

31話-4の虎をふまえると興味深い。そして古典嫌いな顧湘も、曹蔚寧に染まった面があるということかな。

 

8.蝎王が温客行に言う

私には傾きかけた楼閣を立て直す力はない
没有挽大廈之将傾的本事

北宋 蘇軾『蘇文忠公全集 告文宣王文

“回狂澜于既倒,支大厦于将倾”,其形态、意涵基本具备。


荒れ狂う大波を押し返し、大きな建物が倒れそうになっているのを支える。その形態、意味合いはおおむね備わっている。

政権などが崩壊の危機に瀕しているのを立て直すこと。大きな力で危うい情勢を挽回する。

 

9.温客行が羅浮夢に言う

私が敵を家に引き込み
乃是我的引狼入室

聊斎志異 巻五 黎氏

士則無行,報亦慘矣。再娶者,皆引狼入室耳。

成語。自ら災いを招くこと。3人の子供を残された男が、黎氏と再婚。黎氏も甲斐甲斐しく子の面倒も見ていたが、ある時、(黎氏)が家から躍り出て去り、あとには子の亡骸が……。狼は趙敬。

10.つづいて温客行が語る

自らを牢獄に閉じ込めると
都是在給自己画地為牢

司馬遷『文選 報任少卿書

盖钟子期死,伯牙终身不复鼓琴。何则?士为知己者用,女为说己者容。
(略)
猛虎在深山,百兽震恐,及在槛阱之中,摇尾而求食,积威约之渐也。
故士有画地为牢,势不可入;削木为吏,议不可对,定计于鲜也。


鐘子期が亡くなってからというもの、伯牙は二度と琴を弾こうとしなかったといいます。なぜならそれは己を知る人のためにこそ働き、女は己を喜ぶ人のために美しくよそおうものだからです。(略)
猛虎は深山の中にいれば、百獣が怖れ戦きます。しかし、一旦、罠にかかって、檻の中に閉じこめられるならば、尾を打ち振って、食を求めます。これは、おどされ続けた結果、自然の勢いでそうなったのであります。ですから、地面に線を引いてここが牢獄だといっただけで、士たつ者は誰もそこに入ろうとはしませんし、木を削ってこれが獄吏だと言われれば、これと面と向かって意見を述べようとする者などはおりません。それは、裁判ごとなどになる前に、とるべき道をはっきりと定めているからであります。
原田種成・武田晃「35 文選 文章篇」2007 明治書院

成語。司馬遷史記を書きあげる直前に、友人であり獄中の仁安に宛てた手紙。宮刑という恥辱に耐え、史記に托した思いを綴っている名文である。伯牙や鐘子期士は己を知る者の為、などの文言も書かれている。猛虎なのも興味深い。

 

31話感想

横になり物思いにふける蝎王の前に、鬼谷たちが集まる。あれ?無常鬼、離れたのではなかったの?毒菩薩の解毒薬が必要なのか。
開心鬼が顧湘と曹蔚寧を捕らえて連れてきた。ピンチ! 顧湘、禁言術なの?ちがう。

范懐空が莫懐陽に「清風剣派の門徒は邪道と交わらず」と迫る。莫懐陽は「流派を継承する責務がある」と言うが、なんだかアヤシイ。

捕らえられた周子舒の前に援軍あらわる。星明だ。馬車の前に段鵬挙が立ちふさがる。天窗軍団が降り立つのもカッコイィ。
助けに来たのは、畢長風の弟子・畢星明(云翔)と程修の弟子・程子晨(王品)。畢長風とは1話の人か。最初、馬車が空だったりするのかなとも思ったが、程子晨が名乗っていたので乗っているんだなと理解する。

そして温客行が降り立つのはもっとカッコイィ!
音楽も良い!赤いアイラインは谷主の印。そして扇の扇沿には赤い線。
 周子舒が出てきて「俺たち兄弟も思い切り戦えるな」というのも熱くなる!

すると鬼谷たちの声が聞こえ、鬼面たちが押し寄せる。そしてその中には薄情簿主たちの姿もある。
あれ?どうなってるの??と疑問符だらけの中、一気に弟子が増えた周荘主。
温客行が【四季山庄不肖二弟子温客行、参見庄主~~~!!
周子舒が温客行の頭に触れる。くぅ~っ。韓英の思いも通じたね……。

ワケわからんままに、顧湘と七爺たちが出迎える。周子舒は治る可能性があるようだ。大師兄って誰だっけと考えたら、張成嶺か!いない間に出世してるヨ。
 周子舒の髪をとく温客行は「驚くかと思ったのに」と言うと、周子舒は「但我知道。你一定会来/ 信じていた。お前は必ず来ると」と返す。すると温客行は自分の簪を周子舒にさす。鏡に映る琥珀色な周子舒がまた良いのだ。

七爺が意味ありげに言う「南疆人は良家の子女を拐かすのが得意」って、大巫と七爺の事よね。顧湘と曹蔚寧は駆け落ちをして捕まるが、実は顧湘が手引きし、温客行が蝎王と密盟をして解放されたようだ。こちらもなんだかアヤシイ。そして料理はできるが衣服の畳み方がわからない温客行。今までは張成嶺が畳んでいたのかな?


温客行が十大悪鬼たちを率いて鬼谷へ行くと、蝎王が椅子に座っている。どうなるのかとハラハラしていたら、椅子が一脚しかなかったと話す蝎王。

張成嶺は沈慎の元へ。やみくもに鍛錬をしているのを、小高怜が止めている。そうか、張成嶺は温客行の正体を知ってしまったのか……。

温客行の髪をとく薄情簿主。神医谷で治療を受け、温客行の両親に恩があったようだ。
そういえば、神医谷で治療を受けたと、趙敬が言っていたな。十大悪鬼が薬を欲しがっていたが、毒蠱のようだ。ここでの羅おばと阿行な温客行の会話、血縁はないけれどなんだか親戚めいた繋がりが、鬼谷でのかすかな温もりな日々を感じられて良いな。

谷主になって8年。吊死鬼を殺したのは温客行だった。1話の袖は赤かったのよね。恨みさえ手放せば、本来我々も人間だ」と伝えるが、薄情簿主は「私はこの鬼谷で永遠の苦しみに耐えて生きていく」と返す。

 

32話 片翼の隻影

1.七爺が皆に言う

金杯の輝きは変わらねど 人は同じからず
想当年金杯翠翹 到如今物是人非

姜特立『菩薩蛮 蓬山学士文章伯

玉纤呵翠袖 满劝金杯
寿酒莫辞斟 酒深人意深

繊細な玉に翠袖 金杯に酒を満たして勧める
長寿の酒をつぐのを断る者はいない 酒は人を親しくし思いを深める

 

楚辞 宋玉 招魂

砥室翠翘,挂曲琼些。

磨き石で作った室にかわせみの翠の長い羽を飾り、まが玉がかけてある。

星川清孝,鈴木かおり「楚辞」2004 明治書院

 

白居易長恨歌

花钿委地无人收,翠翘金雀玉搔头。

花のかんざしは地に捨てられたまま拾うものもいない。かわせみの羽や金の孔雀の形の髪飾りも玉のこうがいも、無残に散らばっている。
石川忠久「白楽天100選」2001 NHK放送出版協会

 

南宋 李清照『武陵春

风住尘香花已尽 日晚倦梳头
物是人非事事休 欲语泪先流
闻说双溪春尚好 也拟泛轻舟 
只恐双溪舴艋舟 载不动许多愁 


花は散りはて 風おちてにおう塵泥、くしけずるのも ものうい夕へ
つれなき人のせ なにごとも思うにまかせず、話そうにも涙がさきに
双渓の春は まだ美しいと人の言う、小舟うかべて侍ってみようか
でもこんなたくさんの愁をのせたなら 双渓の小舟は動けなくなりはしないかな
倉石武四郎「宋代詞集」1970 平凡社

 

2.つづいて言う

彫った欄干は昔のままに 寄りかかる人のみ同じからず
望月河畔彫欄玉砌応猶在 隻是倚欄人已自不同

五代南唐 李煜『虞美人

春花秋月何时了?往事知多少
小楼昨夜又东风 故国不堪回首月明中
雕栏玉砌应犹在,只是朱颜改。
问君能有几多愁?恰似一江春水向东流。


春は花 秋は月 おわりなき世に、すぎしことの いくそばく
わびずまい昨夜まだも春の風たつ、ふるさとをふりさけみれば胸もはりさく月照るなかに 
玉の欄 石だたみ、むかしのままにわが顔はやうつろいと
つもる愁のいくばくぞ人問えば、春の江みなぎりたるにさながらよ東へ流るる
倉石武四郎「宋代詞集」1970 平凡社

 

3.まだまだつづいて言う

世は移ろい 情は冷める 子舒 罰として1杯飲め
世事滄桑 人情易冷 子舒 当浮一大白

西漢 劉向『説苑 巻十一 善説

魏文侯与大夫饮酒,使公乘不仁为觞政,曰:“饮不釂者,浮以大白。”文侯饮而不尽釂,公乘不仁举白浮君。


魏の文候が大夫と酒を飲み、公乗不仁に(酒令)を行なわせて、「飲んで尽くさなければ、罰として大杯の酒をあけさせることにせよ」と言った。ところが、文候が飲んで尽くさなかった。公乗不仁が大杯を持って主君を罰しようとした。
飯倉照平「説苑」1974 平凡社

浮白は罰杯。約束は果たされなければならないことを言う。その進言により公乗不仁は賓客として遇された。

 

4.周子舒が温客行を訪ねに、茶屋に立ち寄る

白鹿を放つ 青崖の間 騎りて名山を訪ぬべし
且放白鹿青崖間 須行即騎訪名山

李白『夢遊天姥吟留別

(略)
世间行乐亦如此,
古来万事东流水。
别君去兮何时还?
且放白鹿青崖间
须行即骑访名山
安能摧眉折腰事权贵,
使我不得开心颜!


世の楽しみもまたこのようなもの。
昔から何事も東流する水、去れば戻る。
君たちと別れて出かけたらいつ戻ってこられようか。
まずは白鹿を青山の崖に放ち
ただちにここを去り鹿に跨り名山を訪ねることにしよう
眉を垂れ腰を曲げて権勢を誇る貴人に仕え、自分の心も顔も閉ざしたままなど、できるものか。

川合康三「中国名詩選 中」2015 岩波書店

天姥」は浙江省にある山。山頂では天姥(天界の老女)の歌声が聞こえるという伝承がある。道教の神聖な地。詩では仙界遊覧の想像が繰り広げられ、それは一時の夢で現実に戻る。世俗に嫌悪し、名山探索の旅に出ようと結ばれている。

 

5.周子舒が落ちる温客行を追いかけ飛ぶ

なぜ、こんな……
何至于斯

屈原『楚辞 漁夫

屈原既放,游于江潭,行吟泽畔,颜色憔悴,形容枯槁。
渔父见而问之曰:“子非三闾大夫与?何故至于斯?”
屈原曰:“举世皆浊我独清,众人皆醉我独醒,是以见放。”


屈原はすでに追放されて、大江の淵辺に遊び、沢のほとりをさ迷いながら沈吟していた。顔色はすっかりやつれて黒ずみ、その姿は見るかげもなく痩せ衰えていた。
一人の漁夫がこれを見て怪しみ、尋ねて言った、「あなたは三大夫ではありませんか。どういうわけでこのような目にお遭いなされたのか。」と。
屈原は答えた、「世間の人々がはこぞって濁り汚れているのが、独り私だけが清らかで清潔である。誰もかれもが皆酔って道理も分からないがが、独り私だけが醒めて正しい道を守っている。そういうわけで追放されたのである」と。
原田種成・武田晃「35 文選 文章篇」2007明治書院

3話-3、川のほとりで温客行が再会した周子舒に『漁夫』を引用していたことを思うと、感慨深いものがある……。上記前半での屈原は、辞を口ずさんだのは温客行だが、天窗を脱した周子舒感もある。

そして、後半の屈原が答えた「濁って」と「酔って」。追われている温客行が屈原にも重なりつつ、「濁り」は皆、脛に傷持つ身なのでさておき、この谷主討伐の前後で「飲酒」場面があることに気付く。そこで周子舒だけがお酒を飲んでいないのだ。ドクターストップなのではあるが。周子舒が温客行と共にあることを描いているといいな、と思う。

 

6.宴で沙幇主が皆に言う

父が英雄なら子は好漢
老子英雄児好漢

陝西方言歌曲 『実話実説

老子英雄儿好汉,他达卖葱娃卖蒜

 

7.周子舒が釘を抜く前に言う

山河不足重 重在遇知己 知己既去 何若玉砕
知己に遇えば 山河も重からず 知己は逝った 玉砕しよう

9話-7の悦樊楼で周子舒がつぶやいていた。
31話-2で笵懐空が引用していた「玉砕」が使われている。

 

8.葉白衣が語りかけている

王朝が移り変わっても 老いは感じなかった
不知有漢 無論魏晉

魏晋南北朝 陶淵明『桃花源記

武陵人误入桃花源,住在桃花源里的人
“自云先世避秦时乱,率妻子邑人来此绝境,不复出焉,遂与外人间隔。问今是何世,乃不知有汉无论魏晋。”


わたしどもの先祖が晋の時の戦乱を避けるために妻子や村人を引き連れてこの人里離れた山奥に来て、もはや決してここを出ず、そのまま下界の人々と縁が切れてしまったのです」。そういってさらに、「今はどういう御代ですか」とたずねた。なんと彼らは漢代のあったことすら知らなかったのだましてや魏・晋はいうまでもない
松枝茂夫,和田武司「陶淵明全集 下 岩波文庫」1990 岩波書店

陶淵明が描き出したユートピア物語で代表作。
晋の時代、武陵に魚取りの男がおり、ある日、桃の林に出逢う。そこの村人との会話である。この桃花源はいつしか埋没してしまう。

 

32話感想

とにかく展開が急! 急すぎて物語に身を任せられず、何もかも疑いのマナコ。


七爺は周子舒に向かって「腰の細い南疆の美女を探すよう私に頼みつつ、だが今はすでに…」と言ってのける。そんな和気藹々とした七爺たちとの飲み会場面から、いきなりなぜか温客行が皆に追いつめられている。敵対する中には張成嶺の姿も。なにがなんだか。

そして周子舒が駆けつけ、ふたりは見つめ合い、周子舒は温客行の側に立つ。ふたりが剣と扇を指す場面が良い!
そこへ降り立つ葉白衣センパイ。嗚呼……。温客行は葉白衣と、周子舒は十大悪鬼3人を相手に戦い。張成嶺が放った芭蕉針が温客行に刺さる。誰が渡したんだ?

歌が流れる中、温客行は崖落ち。周子舒があとを追い、あの薬を使って蘇生するのよねと思ったら、葉白衣センパイに捕まって(?)しまった。

宴会では、趙敬が嬉しそうにしている中、蝎王も沈慎も莫懐陽も沈んでいる。蝎王は趙敬に「息子」と紹介され、複雑な表情をしている。白鹿の時から浮かない顔の蝎王。張成嶺が趙敬に「父と高おじと陸おじの加護」を祈って杯を捧げていると、趙敬に亡き人の無念が取り憑きそうだな。

周子舒が温客行を捜すと、白衣の柳千巧が冥銭を焼いており、奥には温客行が横たわっている。そこを見つかり、周子舒は火を放つ。

周子舒と温客行の回想場面~~~。思えば登って来たものだ。変えるつもりが変えられてしまったと語る周子舒。知己を喪い、周子舒は大巫からの薬を用いて、釘を抜く。

葉白衣センパイは、刀を前に長青に語りかけている。長青は悪人に改心する道を与えようと、鬼谷や孟場湯を作ったのか。六合心法を修練し鬼谷の守り神となり妖魔を制圧しようとした。どこでも争いは生まれるのね。
 葉白衣は内情を明かして鬼谷を滅ぼそうとしたが、容炫が青崖山で死に、温客行の父も巻き添えになり、息子の温客行が鬼谷の谷主となり告げられなくなった。生き残ったのが葉白衣。
タイトル名の『片翼の隻影』。6話-1の元好問『摸魚児 雁丘詞』由来の【我孤翼只影向誰去啊】を思い出す。葉白衣は長青に、周子舒は温客行に取り残されている。

 

段鵬挙が趙敬の元を訪れ、同盟は決裂。その場面から、段鵬挙に扮していた柳千巧が、蝎王に報告する。。。

この段鵬挙も変装だったのか!きっと段鵬挙らしくない動きだったのだろうけれど、そんなに熱心に段鵬挙のこと見てなかったしなぁ……。
 そして柳千巧は信頼されているんだな。趙敬が言ったことは本当だろうけれど、陥れようとすればできるよネ。扮装術が人の心に関して禁忌なのは、これを通して本心を知ろうとする事自体が、関係が危うくなっている表れなんだな。
(つづく)

 

ラッセは深雪を身体で道をひらきながら進むこと、クレバスは雪または氷河の流動に伴ってできた深い裂け目。

山河令は一気に雪山に突入。劇中でも皆が一丸となっている様子が胸熱で、山人たちがわっせわっせと雪山を踏み分けているイメージを重ねてみた。柱の文字を探求していたら、新雪が積もっちゃったよ。

そしてクレバスに落ちないよう慎重に進む……知己の絆を信じるのだ。

 

WOWOW放送:2021年11月25日(木)深夜

 

 

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▼虞美人、夢遊天姥吟留別

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外部サイト

 

 

网剧《山河令》音乐原声大碟

 

天问 (网剧《山河令》主题曲)