笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「君花海棠の紅にあらず」とアニメ「天官賜福」、漢詩で「山河令」もはじめました。

陳情令第6話「志の継承」感想

陳情令第6話「志の継承」感想


原作小説「魔道祖師」第18章、第66章。


今回は重要な場面が多いので、台詞の説明が長いです。

雲深不知処のお酒・両親の思い出
あたりをうかがいながら落花生を持ってきた聶懐桑。

魏無羨、江澄との酒盛りが始まる。

 

魏無羨が語る姑蘇の名酒・天子笑の品評と言いつつ、誰かのような……。

清らかに香りまろやかさが口に広がる、冷淡でなく上品で奇抜でなく濃厚だ。

聶懐桑は、芳醇な酒は美女のごとし、と語り、

江澄の理想の伴侶は、

天性の美女、良妻賢母で倹約に努め家柄も文句なし、口数も少なく物静か、有能すぎず金遣いも荒くない。

このあたり、「源氏物語」の「帚木」で源氏や頭中将が交わす女性談義をほうふつとさせなくもない。

この酒盛り場面でかかる音楽は、アメリカ映画のようで少しテイストが異なっている。

 

 

そこへ藍忘機が入ってきて「戒律堂で罰を受けよ」と言い放つ。

魏無羨が自分の髪をすーっとなでて、とりすますこの場面、好きです。

藍忘機の袖をハサミのように指でチョキチョキする魏嬰。断袖か?

機に乗じて逃げ出す江澄と聶懐桑。

魏嬰は藍湛の背中に白呪符を貼り付ける。本当に術にかかっているか疑惑はアル。

 

 

魏嬰の指示通りに、藍湛は酒を飲み、顔色も変えずすぐに果てる。おでこ直撃。

「俺の手に落ちるとは」とまんざらでもない魏嬰。

「藍二(藍の二弟)」呼びし、藍湛に「魏哥哥(魏兄ちゃん)」と呼べと言う。

 

魏嬰が抹額を直そうとして避けられ、「触れていいのは父母と妻子のみ」。

「お前の父親も堅物だったら、母親はさぞ退屈だろうな」に、藍湛は「母はいない」と答える。

軽口を叩いたあとに、その言葉の意味に気付く魏無羨。

 

そして魏嬰は、4歳の時に両親は亡くなり、覚えているのはロバに乗る自分を支える母親(水色衣装)と前を歩く父親(黒と紫の衣装)、母親の冗談話に父親が笑っていた、と打ち明ける。
寝台から転げ落ちる藍忘機。

 

 

戒尺と冷泉

魏無羨は、魏長沢と蔵色散人の子で、「母親と同じで悪知恵が働くわけだ」と話をする藍啓仁の元に、飲酒のことを知らされる。

魏無羨の飲酒には笑っていた藍曦臣も、「二公子も」と言われ色をなす。

二人とも戒尺300回の罰(他の者は50回)を受ける。

空からの「松風水月」の晴れわたったショットも入る。

 

当帰の汁物を作ってあげると言う師姉に、二人は「羊肉も」とねだっている。

痛む身体で沢蕪君と出くわし、「戒尺による傷は半月かかるが、ある場所で療養すれば早く治る」と言われ、「蔵色散人と品行方正な藍啓仁は学友で、叔父も髭をたくわえるのは苦労しただろう」とも聞かされる。

 

温情が温若寒と、指令のやりとりをしている。陰鉄は水中にあるようだ。

 

冷泉の画面左側上方から、たったか駆けおりる魏嬰

すかさず内着を着る藍湛。

魏嬰は靴を二度放り投げざぶざぶと冷泉に入っていき、寒さで藍湛にすり寄る。藍忘機の顔についた水滴も良いカンジ。

「手合わせでは2度引き分けて、認めた奴とは友達になりたい」と言うが、即座に断られる友達申請だからダメなのか?

「雲夢は楽しくて食べ物もうまい、蓮の実を摘んでやる、菱の実も。美女も多い」と、“雲夢よいとこ一度はおいでアピール”を繰り広げる。

そして魏嬰が冷泉に引きずりこまれ、藍湛もつづく

 

 

寒潭洞と陰鉄

寒潭洞の中に白い琴がある、弦殺術をくらう魏嬰。ウサギも抹額をしている。

抹額に触れていれば敵と認識されないため、魏嬰は「抹額を貸してくれ」とさけぶ。

抹額を腕ぐるぐるは佳き場面。避塵も鞘に戻ってくる。

琴に触れようとする魏嬰の手を、剣で止める藍湛。

 

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この問霊の場面は幻想的で素敵。

すぐに腰掛けようとする魏嬰を藍湛が目で問いかけ、魏嬰はささっと手で払う仕草もキュート。

五大仙家が名乗りをあげ、「仙山を殺し、陰鉄を葬れ」という声が聞こえてくる。

姑蘇藍氏・藍翼(薄い藍色衣装)登場。カルメン・リー美し~。

 

 

 

皆が二人の行方を捜す中、滝のふもとの岩の上で足を滑らす江厭離を金子軒が支えるというロマンスな場面も入る。音楽「情牽 qíng qiān」も流れる。江厭離の髪型もかわいい。

 

 

藍翼と包山散人、薛重亥と温卯

藍翼は姑蘇藍氏唯一の女宗主で、弦殺術を編みだした名高い人物。

陰鉄のカケラが現れる。禁紋封印で封じていた。

 

数百年前、夷陵の乱葬崗は一面の仙山で、最強の国師薛重亥の拠点であった。

理由は不明だが、陰鉄(円盤型)に怨念を吸わせ人々を犠牲にしていたらしい。

古の妖獣・屠戮玄武を操り、仙門の宗派を虐殺

魏無羨の推察は藍翼にも褒められる。

 

夷陵仙山屍ばかりの乱葬崗になったと話す。

陰鉄は人間の霊識を吸いすぎて怨念は消えず、温卯(岐山温氏の先祖、黒と紫の衣装に見える:回想)が薛重亥に剣を向ける。

陰鉄は鎮められていくつかのカケラにし、霊脈の豊かな地に隠し後世に陰鉄を伝えぬよう五大世家で決めた。

 

 

かつて藍翼は、女子として宗主を継ぎ非難にさらされていた。

抱山散人は友で知己であり、藍翼に陰鉄の話をする。

藍翼は陰鉄の欠片が眠る場所を突きとめ、誰の言葉も耳に入らない。

 

浄化できなければ操られると指摘する藍忘機。同じように抱山散人も忠告していた。

藍翼は、心に恥じぬよう生きてきた自負があり、藍氏の門派を広めたいと己の意志を貫くことしか頭になかった。

回想場面で、抱山散人(白い衣装)が、藍翼に剣を向けて止めようとする。

そして陰鉄は浄化できず、また二度と封印できず、藍翼も深手を負い、藍翼の霊識で陰鉄の欠片を封印した。

 

★  ★  ★


藍啓仁の髭をたくわえるのに苦労した」エピソードは、初見時にはわからず、老成するのに苦労したなどの比喩なのかと思ってました。

かつて魏嬰の母・蔵色散人はワケあって若き藍啓仁の髭を剃っちゃったのだ。

作者設定では、蔵色散人の息子も同じことをしたそうだが、陳情令の彼はしなさそうではある。

髭のない藍啓仁も男前だろうから、見たかった気はするのだが。

 

戒尺の罰と冷泉と、魏嬰両親の思い出話以外は、陳情令オリジナル。

寒潭洞の場面は、抹額をしていない藍忘機のお顔を観ることができる貴重なシーン。

水もしたたっています。

 

第6話は、今後の展開で重要なアイテムが出てきている。

そして、伴侶知己、がキーワードになるのだろうか。

 

 

<陳情令用語メモ>
戒尺:私塾の老師が生徒に対して体罰を課す時に用いる木の板。
当帰(とうき):セリ科の植物で、生薬として使われ強壮薬として人気。血の流れをよくし【婦科聖薬】(婦人病に関する神薬)という呼び名があるそう。「帰る」という意味もこめられているのだろうか。

当帰羊肉湯:漢方にもなる薬膳。発汗して四肢の痛みを和らげる効果があるとか。
菱の実:水面に浮かぶ葉の形が菱形。栗や芋のような食感らしい。栄養豊富で「水中の落花生」とも呼ばれる。蓮の実と異なり生食厳禁らしい。

抹額:藍氏内弟子までは額に巻いている。主を見分け法力もあり、みだりに他人が触れてはいけない。
弦殺術:第三代宗主・藍翼により編みだされた姑蘇藍氏の秘伝の技。
問霊:姑蘇藍氏の秘伝の技。琴を弾くことで先人と交流する。
国師道教・仏教の高僧の称号。


WOWOW放送:2020年3月26日(木)深夜

 

 

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外部サイト

「陳情令」公式写真集 I (TVガイドMOOK)

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