笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「一念関山」「紅き真珠の詩」「安寧録」「星より輝く君へ」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

蔵海伝6,7,8話/唐寅 臨終詩,秋露白,おみくじ霊籤

NHK「空旅中国」の再放送「最北の村へ」は黒竜江省の紹介で、省都ハルビンはビルが乱立していて大都会。そんな中に紹介されたハルビンコンサートホールは設計 磯崎新で、先日、水戸芸術館で磯崎新展を見ていたので目を惹いた。こちらもヴィンヤードなホールなのですね。

そしてハルビンオペラハウス、球体が特徴的なザハ・ハディド設計かと思いきや、MADアーキテクツ設計で、ザハに師事していたのだとか、納得。
MADアーキテクツの馬岩松と言えば、大地の芸術祭で「野辺の泡」は印象的だった。

6話感想

先帝の霊騒ぎで、蔵海が欽定監佐霊台博士となった!チャンス到来~

蔵海は「死に向かう瞬間、隙が生まれる(置之死地而后生/孫子)」と起死回生の一手を打つ。髙明との「ん~~~?」がカワイイ。蔵海がひとり活躍するよりも、高明と組んでいるのを見る方が楽しいな。

うわ、先帝の棺が斜めになってるやん。おまけに地下水で水浸しになったの?予想以上に雑に扱われていて気の毒になる先帝の棺……。棺には金糸楠木が用いられており軽く柔らかい。金糸楠木は中国の最高級銘木で皇帝専用な木材のクス。幽河は皇陵の脇を通っている。

蔵海が「人は死ねば消える。魂魄の説は生者への慰めだ」と言っているのがね……舎身術@陳情令を思い出してね……。工事夫の中に姫群黄俊鵬)がいた。父の同僚 五官分朔郎で、稚奴に千里鏡をくれた人。

三合土:石灰1・川の砂と黄土3・もち粳米を加える。防水には石灰・厚手の絹・桐油や魚油と混ぜ、ろ過した石灰水・紙繊維を足す。

羊桃藤の汁は虫が嫌い、桐油や魚油と混ぜて詰めると虫除けになる。羊桃藤はキウイなんですね。

それを知っていた姫群の同僚(蔵海の父)は、「一陣の風や塵のように消えた」と話す姫群。


占い師に扮した髙明は「日 中すれば傾き、月 満つれば欠く。天地の盈虚は時と共に消息す」。虎の尿で平津侯馬車を足止め。

《周易·丰》
日中则昃,月盈则食,天地盈虚,与时消息.

太陽は正午を過ぎれば西に傾き、月は満ちれば欠ける。万物は常ならず、時の流れと共に栄枯盛衰する。

盲目の占い師(髙明)に剣を突きつける平津侯。

第24番は大凶で「互いの家はただ一山を隔て、鬼門関を隔てるが如し。廟堂の高きに宿る所なく、青山安からずして災いは一にあらず/彼此居家只一山,如何似隔鬼门关,庙堂之高无所宿,青山不宁祸不单」な凶籤。
荘家の修羅な世界を表しているような。

《文昌帝君灵签 第四十九签 戊壬 下下》
彼此居家只一山,如何似隔鬼门关
日月如梭人易老,许多劳碌不如闲

同じ屋根の下で暮らす者同士が、なぜまるで鬼門関(地獄の入口)であるかのように相対しているのか?

炭火に籤を投げると、はぜて炎の中から飛び出し、「霹靂火の定めか」と告げる占い師(髙明)。
籤も第46番 中吉「思案すれど計なく剣 重畳、思わぬ災い前に進むなかれ。死に瀕してなお命残る折 吉星天より降りて関山を越ゆ/思量无计重重险 忽有灾事勿近前 将死未死翻身处 吉星天降越关山」に変わり「助ける吉星は死の間際に真の姿を現わします」と預言。褒美の銀塊を咬むのはお約束。殺されずに何より。

《观音灵签 第十五签》
行人跘曰气难吞,忽有灾事勿近前
巢破林鸟无所宿,可寻深处稳安身


髙明師匠のことなので、もちろん籤にはタネも仕掛けもございます。わりとガードが緩い平津侯近辺。
艱難険阻にして道は曲がりくねり、南鳥独り飛びて北巣に帰す。今日貴人のかつて面を知るあり、相逢うもかえって生死の際にあり」(相逢却在死生交)。

《关帝灵签 第五十三签 己丙 下下
艰难险阻路蹊跷,南鸟孤飞依北巢
今日贵人曾识面,相逢却在夏秋

険阻艱難にして危うきに身を投じる、南の鳥が北に巣を作るのと変わりはない。
貴人の助力が必要だが既に面識を得ている、夏と冬の変わり目に応験がある。

 

陸墓修復工事の費用を、曹公公に奪われたと言って、結局は懐に入れた長男 荘之甫。

姫群たちが殉葬に応じ、蔵海も拝命する。
(つづく)

7話感想

殉葬は禁止されていたが、矯正でなく志願となり、しかも弔意の銀子もくすねられ……。姫群は「この世と冥府は似ている。異郷を漂っているだけだ」と。

唐寅(明代)《临终诗》
生在阳间有散场,死归地府也何妨。
阳间地府俱相似,只当漂流在异乡

この世に生きるにはいつか別れの時が来るもの、死後魂が冥界へ帰ろうと何の問題があろうか。
この世とあの世に何の違いがあろうか、ただこの一生を異郷で漂泊するようなものだ。

 

吏部尚書 中極殿の大学士 石一平金鉄峰《幸福到万家》莫总 は慎み深く朝廷で最も清廉。そんな官吏もいるのか。戸部尚書 建極殿の大学士 趙秉文田小潔《沉默的真相》 陈明章は首輔に次ぐ高官で人と群れるのを嫌う。荘蘆隠は武官の長でかつての鎮国将軍で今や永禄大夫。

どうやって殉葬されるのかと思いきや、陸墓内で毒入り食事が用意されており、その中には建昌府の麻姑酒もある。

蔵海は「皇陵の門をくぐり堂々と外へ出るんだ」と皆に言い、天井にある扉につながる糸を操作しようとすると、褚懐明たちによって仕込まれた矢が蔵海たちを襲う。蔵海たちはお盆で矢を防ぎつつ、組み体操するというわりと原始的な対処で立ち向かうが、ひとりふたりと倒れていき……嗚呼、これは板踏みと同じパターンか……。

最後まで残った姫群に「姫おじさん、俺は稚奴だ」と告げる蔵海。

蔵海は途中で止まった門から姿を現わし、「天が私を生かした。私が出れば門は閉まるだろう」と。そして先帝と生まれ合わせの陰陽が符号する楊真を指名。珍しい陰覆全逢の命式と言い、あの宴から割り出したみたい。おぉ、これは面白くなってきたゾ。

いまわの際に楊真は平津侯が「癸璽のために」と言いかけたところで、瞿蛟楊帆)に射かけられ。
(つづく)

どんな風に起死回生するのかとワクワクしていたら、わりと地道なパターンであった。あの門の仕掛けはどうしたんだろ?

8話感想

馬車の中で蔵海は平津侯に「幕僚は役立たずだけが残り、己の本分を見失い、己の考えを平津侯の意向と勘違いしてしまう」と毒な言葉を盛ると、平津侯は幕僚たちに疑いの目を向け始め……。

断龍石は水力で動き、それを操作していた髙明師匠。なかなかタイミングが難しい賭けだわね……。

瞿蛟は昨夜亡くなったと語られる。
蔵海は郁園住まいで、平津侯府の長史となった!

平津侯の食卓には平津侯、荘之甫、蒋襄趙子琪『安寧録』陳蘭月媃。荘之行はいないのね。

平津侯は蔵海のことを「王佐の才は服従しないが、主がどう手なずけるか」と荘之甫に語り、長子 荘之甫にかなり期待を寄せているね。

蔵海は「青嚢奥語」「撼龍経」「雲麓漫鈔」を求めている。
青嚢奥語』は唐代の風水師 楊筠松撰とされる風水(堪輿)の古典。『撼龍経』も楊筠松が著した龍脈など土地の風水の経典。『雲麓漫鈔』は宋代の趙彥衛が著した筆記。

枕楼で接待され、女給が主人と見破る蔵海。秘蔵のお酒は秋露白

薛己(明代)《食物本草 卷上 水類》
繁露水
是秋露繁濃時水也。作盤以收之,煎令稠,食之延年不飢。以之造酒,名秋露白,味最香冽。

明代の宮中のお酒は御酒房で荷花蕊、寒潭香、秋露白、竹叶青、金茎露、太禧白などが醸造された。

 

 

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

 

外部リンク