笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「蓮花楼」「古相思曲」「ロングシーズン」「宮廷の諍い女」「月に咲く花の如く」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

琅琊榜26話,27話,28話感想/水牛と毒蛇,対牛弾琴,桂花と干し蝦の月餅

今夏は暑い暑いと言っている間に夏が過ぎ、あまり夏らしい思い出も少ない中、訪れた長野市長野県立美術館
白くガラス張りで開放的な美術館に、訪れていた豊田市美術館を思い出していたら、どちらも建築家が谷口吉生でした。水平・垂直な建物に水盤が特徴だそうで、そう言えば水も流れている。
そして訪問していた金沢の鈴木大拙もそうでした。
なんだか奇遇だなぁ。

長野では善光寺詣でもして、『琅琊榜』ともお牛さまつながり~。

26話 黯然南下 绝地反击

蕭景睿の純真さに心打たれ、
秦般弱さんに対する四姐の「蘇先生はあなたと同じで誰を助ける気もなく、都をかく乱したいだけかも」発言に驚いた。え?そうだったの? 誉王、身近な側近から人徳なさすぎて、こりゃ天下は取れないわ……。

『翔天地』貸出しに珍しく動揺している梅長蘇。母の幼名二文字には画数を減らして書いたという避諱。『孤城閉』で梁懐吉がエライ目に遭った慣習。蕭景琰(靖王)は気付くまいと言われてるよ。

宇文念郡主はよくひとりだけ残れたな。南楚のスパイかと疑われないんだろうか。そして婚姻は公主で、郡主は付いてきていただけなのね。

金凌の門前で、そう言えば蕭景睿と宇文念は対決していたね。数話前?だなんて思えないわ。

なんだ、蕭景睿の実父が重病なのか。蕭景睿が我らの友情は変わらないと言うのが頼もしいな。梅長蘇は靖王を思い出していたのだろうか。

蕭景睿は梅長蘇に語る、「誠意を示したのは望んでのことです。誠意が返ってくれば喜ばしいですが、そうでなくても後悔はありません」
素晴らしい~~~。この状況でそう言えるのは、やはし卓家にも育てられているからかな。

梅長蘇は「不公平な世ではあるが、純真な心を持ち続けてくれ」と。梅長蘇は蕭景睿にも靖王にも同じ事を望むんだね。自分がそうでありたかったけれど、出来なかった(させてもらえなかった)こと……。

皇子から皇帝への誕生日の贈り物は、寿の石(誉王)、龍を刺繍した9つ折の大屏風(皇太子)、弓(靖王)。
贈り物ごときでメンドクセ~ってなってる黎綱、いいぞ~。

陛下はそう言うけど、皇太子はやつれてたっけ?

なかなか起きてこない陛下に、高湛が「あぁ~っ」と合点がいってるの、弓で筋肉痛になったのかなナンテ思っちゃった。越貴妃の方ね。

静妃は葛花のとろみを使って汁物を作っている。靖王が「宮中の葛花は溆州産」と言い当て、『翔天地』に興味を持つ静妃。

静妃が「借り物を返すのは当然よ」と言うが印象深くて、なんだか「(受けた恩讐の)借りを返すのは当然よ」に聞こえてくるな。

27話 幽禁太子 牵动各方

陛下に「蓮の季節は過ぎましたが、桂花が見頃でしょう」と勧める優秀な高湛。陛下が「東宮」と口にした時に「ありゃー」と言う表情をしていたのは、東宮の喪中・酒池肉林を知っていたからなのかな。この運びはどこまでが高湛の狙いだったのか、よく分からない。ま、流れ的には靖王の追い風になってるからイイんだけど。

陛下も蒙摯大統領の剣を勝手に抜いて置いて、ポィッするのはいかがなものか。

禁軍は口勅のみで東宮を封鎖する事となり、蒙摯大統領が逃げた先は靖王府。
呼び鈴鳴らすも梅長蘇は誉王の接客中で、代理として来た飛流は「毒蛇」と答える。察しの悪い大統領でさえ、誉王のあだ名と分かるという。

飛流に優しく語りかけ、読解力も高い靖王の表情がヨイのよね。そして靖王については「水牛」と答える飛流。

(回想)川辺で馬に水を飲ませている靖王に、声を掛けている林殊。長兄から止められると忠実に守っている律儀な靖王に対して、「牛に対して琴を弾ず」と冷やかす林殊。霓凰郡主も「偏屈な牛だから水ばかり飲んでる」と加わり、「鳴くしか能がない、クルクルクル」とはやし立てている。

【对牛弹琴】は成語で、「馬の耳に念仏」に類してる。

牟融(漢代)《理惑论》
公明仪为牛弹清角之操,伏食如枚。非牛不闻,不合其耳矣。


とっさに「霓凰郡主から聞いたあだ名」だと言い繕う梅長蘇、靖王が思ったのは「ある者を知っているのではないか」であって、本人を疑うワケではなさげ。そして「今は志のある方だと思っている」と梅長蘇への態度も軟化している。お、少しずつ梅長蘇を信頼しているこのカンジ、いいぞいいぞ。

陛下が逃げ込んだ先は静妃のところ。そして決して「老いた」ナンテ正直な事を言わずに、ほにゃららと答えねばならぬ朕問答。


大統領の訴えを遮ったのは高殿の厚意との言葉に、ぷるぷると首を振って「わからない」と言う大統領がカワイイ。「陛下の心が一番分かるのは高殿」なのね。大統領のお蔭で「梅長蘇と靖王が顔を見合わせてフッ」な場面をいただきました。勅書を求めるのは、廃嫡を求めるのも同じことであった。

梅長蘇が拱手して靖王を見送りながら、大統領を手招きして呼び止め「書、書」と言い、大統領が「蘇~先生」と言うのがオモロい。素になってるよ、梅長蘇。

ヘタクソかと言いたくなるような、アイヤ~芝居で『翔地記』を切り出す大統領。靖王は悠然と話を聞いており、こういう時の靖王は怜悧なんだよな。


季節は中元節。静妃は桂花と干し蝦で作った月餅や榛子の菓子を靖王に出している。桂花が皇太子なら、干し蝦が誉王?もはや干されてるの?
『翔地記』を問われた静妃の「返すつもりなの?」は、「気付いてないの?」という意味なのかな。

28話 靖王被封 誉王起疑

靖王が親王冊封され、いよいよ誉王が靖王に敵対した回。

静妃に二度も誠意を持って接するように言われるし、蘇先生は気にかけ、蒙摯に催促されるのが気にはなり、自身も模写までしてみるけれど、靖王には解けない『翔地記』のナゾ。

気付いちゃいるけど惜しい辺りは、誉王との救援主事争いと似ているな。
陛下に意見を通す持っていき方は、正面からでは嫌がられてしまう。きっとそうやって祁王は父である陛下と対立していったのだろう。その祁王の申し子な靖王が、これまたうまく立ち回れないのは、しょうがない気もする。

靖王は五珠冠を下賜される。
音楽だけで靖王と誉王がバチバチ戦っている様子や、雪降る中、たたずむ靖王に、机をはさんで熱心に取り組む梅長蘇と靖王、そして静妃が皇后からきつく叱責されていても、な~んもこたえてなさそうな安定感のある静妃が良いのだわ。
そういえば我が子が皇帝になったら、静妃は皇太后になるのか。皇后との序列はどうなるんだっけか。

静妃からの点心を完食している飛流がカワイイ。
靖王と配下 列戦英とのやり取りもよき。

童路もハニトラにひっかかりつつ、その純真な気持ちから四姐の気持ちをほだす、という高等技を繰り出していてくれないかなぁ。

 

 

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