笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「蓮花楼」「古相思曲」「ロングシーズン」「宮廷の諍い女」「月に咲く花の如く」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

月に咲く花の如く52話~61話感想/金花茯茶,水晶餅,游西湖,愛蓮説,蘇軾 月餅,琵琶行,京劇について

上海と変法と。

52話感想

上海で周瑩と沈星移が再会する場面がステキ。周瑩の衣装が花柄なんだよね。王世均には気の毒ではあるが……。赤バラも贈られている。

53話感想

かつての呉家東院が陥れられた事を巡って、周瑩が沈星移とすれ違い、またも気持ちが離れてしまう。

周瑩の孔雀みたいな外套、似合っていて綺麗。
流れる挿入歌《让爱碎了再碎》が切ない。

54話漢文

経書院で読まれている
「除き尽くさずして余りあるは、何分の何と表わす、これを母と子と名づけ、中を隔てる線をもって紛らわさず。民の利を求むるにまず桑に与るなかれ、衣を産するに養蚕は難からず、難は桑を育てるにあり、桑務をもっぱらに行えば、蚕事は自ずより興る。盤条 圧枝 裁接 これらの法は後に詳しく列ねる、これを生業とする者は留意すべし。まず乙丙丁の形を用い、乙丁の辺を測る」。

实除不尽有余分 几分之几柳云云 命法为母分为子 中座界钱使不纷。民生济用 莫先与桑谋…

55話漢詩

水に浸かったお茶は、金花茯茶と名付けられる。茯茶は普洱茶と同様の黒茶であり、金花は人体に有益な菌体で金黄色である。

趙白石は蓮の花をたたえる散文が好きだろうと、呉漪が蓮を採ってきた。
香 遠くして清く 亭亭として浄く植ち 眺めるも手に取らざるを愛す」。
それは趙白石が手の届かない周瑩を思って詠じていたのでは……。

周敦颐(宋代)《爱莲说》
水陆草木之花,可爱者甚蕃。晋陶渊明独爱菊。自李唐来,世人甚爱牡丹。予独爱莲之出淤泥而不染,濯清涟而不妖,中通外直,不蔓不枝,香远益清,亭亭净植,可远观而不可亵玩焉
予谓菊,花之隐逸者也;牡丹,花之富贵者也;莲,花之君子者也。噫!菊之爱,陶后鲜有闻。莲之爱,同予者何人?牡丹之爱,宜乎众矣。


周瑩が皆を集めて、番頭・株主・兄弟と呼びかける場面はあっぱれ。
そんな商売が順調な時でも浮かない顔の周瑩、「呉聘を失ってからどんな喜びも一瞬で過ぎ去り、悲しみはずっと心から消えてくれない」と涙している……。

56話感想

沈星移は変法に聞き入り、劉光賁から『易書』『実理公法』『康子内外篇』を勧められる。『実理公法』『康子内外篇』は康有為の著作。

張先生は水晶餅を食べ、「小餅月を噛むがごとし、中に酥と飴あり」と言う。水晶餅は陝西省渭南市の点心。

苏轼(北宋代)《月饼》
小饼如嚼月,中有酥和饴
默品其滋味,相思泪沾巾

また張先生は「国の興亡、民に責あり/天下兴亡,匹夫有责」と織布局の株を譲るように迫る。明代末期~清代初期の儒学者 顧炎武の『日知録』の言葉。儲け始めたら譲渡せよとは、虫が良い話だわね。

57話漢詩

石と張長、「師弟の名を合わせると清白となる、人は白き石のごとく潔白であれ。清らかな志を長く保て」という仲だったけれど……。そんな潔白さでは生き残れないのが官吏の世界なんだろうな。

那桐も張夫人も憎たらしいな。

光緒19年(1893年4月8日、趙白石が陝西機器織布局で職権乱用したとの咎で、免職となる。そんなお達しも恭しく受け取らないといけないのがツラい……。

おみくじは「その間 日暮れ何物をか聞く、杜鵑は血に啼き猿は哀鳴す春花咲く川辺の朝 秋の月夜、往々酒を取りまた独り傾く」で、才気あふれるが人の助けなしには出世は難しいときた。四叔父の占いを頼った方が良かったのでは……。この呉漪の青い衣装綺麗だな。

白居易(唐代)《琵琶行》
其间旦暮闻何物,杜鹃啼血猿哀鸣
春江花朝秋月夜,往往取酒还独倾

60話京劇

腹立たしいお役所との攻防な展開が続き、ついに趙白石は周瑩と義兄妹の契りを交わし、周瑩を助けるために郡王 載漪に直談判。何をさせられるんだ?

杜明礼は相変わらず「人生世にいる時は春の夢のごとし」と、第1話でも唱っていた『貴妃酔酒』。

周瑩が来世には生涯添い遂げると言った沈星移はお墓の中。
えええ、そんなバカな。

61話の京劇

宴にて李慧娘が「花咲く庭園にひと筋の春の光が差し込む」「風を受けて波が寄せては押し返す」と唱う。
すると女丹が沈星移の女装姿に見えてしまう周瑩。まさかあの女装がここへきて生きてくるとは!『游西湖』は別名『紅梅閣』。

『游西湖』贈梅
慧:(平板)天气清朗精神爽 花园里一片好春光
(夹板)那杨柳迎风翻波浪 遍地青草味芬芳 鸟语声声情歌唱 双双对对诉衷肠

李慧娘の役者は周瑩に「永遠に変わらぬものはない、人生は悲喜こもごも月の満ち欠けと同じです」と。

周瑩を案じて千紅に頼む義母 鄭氏がヨイのだ。千紅は「後悔してるならその性格を改めなさい、妙な意地など張ってはダメよ」と諭す。

雪の中、趙白石に告白する呉漪。周瑩と呉聘を見て「仲むつまじくて息ぴったりの夫婦になりたい」と憧れていたのか。あの出来事は、媚薬で実際にコトは起きていたのね。そういうコトにしていたのかと思っていた。

自分が疫病神に思えてしまう周瑩。養子を迎えたいと言った鄭氏の言葉は、思わぬ波乱を呉家に招いているゾ。
(つづく)

 

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