いよいよ最終回。
龔彪と馬徳勝の行方はいかに?
12話感想
(1998年)王響が顔を洗面器に浸けている。
李巧雲・王力も協力して王陽の葬儀の準備をしている様子。なんだか随分、李巧雲達が若く見えるね。気丈に振る舞う王陽ママ。王陽は豚すね肉の煮込みが好きだったと説明している。
遺影は陽の差す所が良いと、テレビの上の表彰された樺綱新聞を外して掛ける。羅美素(林晓杰)《平凡之路》祝妈妈 はその遺影をしまい込み、「自分のも掛けないでくれ、顔も見たくない」と王響に言う。ツラい気持ちは分かるがキツい対応だ……。
王陽ママ 羅美素は料理に塩を入れすぎてしまっていた。馬徳勝は王陽の死因は「川に飛び込み自殺だ」と語るが、王響はそれを信じず再捜査を依頼する。
李群は事件を解決し昇進予定、珍しく制服を着ている馬徳勝の胸には23-41829の数字。馬課長は被害者の遺族に暴力を振るった件で、朱局長に担当を外されていた。その場で制服を脱ぎ退室する馬徳勝。くぅ~、沈棟梁め。
掛け時計は13時20分。羅美素の姿が見えず部屋の中を捜すと、羅美素が……洗面室に掛けられた毛糸の束が……。えええええ。
(2016年)。コチラでも王響は遺体と面しており……えええ、龔彪も亡くなったの?ウソでしょ?病室で笑いながらジョークを飛ばすんじゃないの?
彪子に死化粧をほどこす黄麗茄。マジか、初見時はこの辺りの怒濤の展開に付いていけていなかった。2周目は「笑顔が好きでしょ、笑ってあげる」から、泣き顔になる黄麗茄に泣ける……。黄麗茄の泣き声が廊下に響きわたる。
国産の紫檀は2500元、インドの檀木は4000元。龔彪の運転資格免許証の写真が、まさかの遺影となってしまったよ……。
病室のベッドから起き上がる馬徳勝、ポットを手にして隣の患者に詰め寄っており、軽症の脳梗塞を起こして混乱している様子。王響を見ての「いつの間に年を食っちまった?」は笑ってはいけないが、ちょっと笑っちゃう。
散髪もできちゃう王響。馬徳勝は不意に「謎が解けた」と。
警察では李局長がDNAから被疑者と沈棟梁の血縁を確認しており、98年の損壊死体とも一致。捜査方法も進化しているのね
胡雪露も意識が回復し、加害者は女性と証言。胡雪露は第2話で倒れた薬局のお姉さん。龔彪が亡くなった事を知ったら悲しむだろうな……。
ここで一気に事件の真相解明がなされる。
沈墨が殷紅になりすまし、沈棟梁は傅衛軍の手紙で沈墨の居所を知り樺林に呼び、偽造ナンバー車で沈墨を尾行しひき逃げしていた。沈墨は傅衛軍の遺骨を取り戻そうと沈家で犯行に及ぶ、沈棟梁の妻 趙静(王红梅)《大宋宫词》郭贤夫人、『双嬌伝』宋尚宫 は心神喪失状態。
そこまでは警察側でも解明していたが、沈棟梁と養女 沈墨の関係に疑問が残っていたところ、そこへやって来た馬徳勝。
馬徳勝が「小李」を探し、李局長が応じるけれど、馬徳勝は否定するという~。李局長の胸には、811234の数字。
馬徳勝は一番上等の茶を所望、「補吏が悪徳坊主を捕えたが、夜に坊主は寝ている捕吏の頭を剃って逃げた、目覚めた捕吏は“何かなくなってる気が”と、頭を触り“坊主はいる、俺はどこへ行った?”」と話をし始める。
このくだり、ドラマを見ていた時はなんの例え話かよく分からなかったのだけれど、「自分(捕吏)が坊主頭になったので、自分と坊主が入れ替わった」という認識なのね。
そして補吏は警察で坊さんが沈墨で、死を装い逃亡した事や、沈墨が沈棟梁に虐待を受けていたことを明かす。沈棟梁は(偽沈墨の)遺体確認の時点で沈墨は生きていると確信していた。いまや沈墨が狙うのは生き残っている養母 趙静。李局長が馬徳勝に「あなたの勝ちだ」と告げると、馬徳勝は握手を交わして涙を流す。
沈墨(張靜初)映画『オーバーエベレスト』小袋子 がベッド上の養母 伯母に語りかけ、爪を切り始める。松河に両親の隣に軍児のお墓を買ったと話し、血に染まる指先。軍児を養子にしてと頼んでも伯父の所業を訴えても、黙ったままだった伯母。沈墨は「無力だから怖かった」と告げ、点滴に何かを混入し、急変した様子。
沈墨がタクシーに乗り込むと、運転しているのは王響。
北京から帰ってきた王北が、警察から声を掛けられる。
王響は沈墨を「初めて会ったのはこの樺運専用線だ。後ろ姿が脳裏に焼き付いてな」と小涼河へと連れていく。
(1998年回想)沈墨は王陽に「一緒に逃げて」と頼み、王陽に王響が来た事を伝え、王陽が探しに行こうと歩み出すと、沈橋は橋から飛び降り、助けようと王陽も……。
(2016年)横転したタクシーは火が回り出した。沈墨を引っぱりだし、王響はあの赤いセーターで消火活動、燃えるタクシーと赤いセーター。パトカーのサイレンの音と共に警察官がやって来た。
とぼとぼと橋の上を歩く王響が倒れ込む。
(1998年)青い空の下、王響が線路の上に横たわる。近づいてくる汽車。すると王響は赤ん坊の泣き声を耳にし、声を辿るとそこには赤ん坊が捨てられていた。赤ん坊は王響を見ると笑い始め、「父さん」と声がする。
(2016年)王北が王響を抱きかかえている。うぅ、涙~。王北は王響が絶望の淵で見出した光だったのね。
「今年の秋はやけに長い。まるで人生みたいだ」。雪が降り始める。「この雪知ってるぞ、過去からやって来たんだ」と。
過去にも雪が降っていた。
王響を見送る王陽と羅美素
緑のマフラーで鼻血をぬぐう龔彪
馬徳勝がタバコに火をつけている
王陽が窓を開けている
河のほとりの沈墨
黄麗茄も雪を見上げている
子供を抱きかかえる李巧雲に王力
殷紅に贈った髪飾りを両手で抱え、叫ぶ傅衛軍
緑のマフラーを巻いて立ち上がる龔彪
タバコをくゆらす馬徳勝
詩を書き加える王陽
河のほとりから走り去る沈墨
家族に見送られながらニコニコと歩いていく王響
第4章「前を向け、振り返るな」
ここで初めて、章立てがあった事に気付く。
馬徳勝からのダンスの省大会土産を捜す王響は、赤いセーターを着ておりステント手術を受けたようだ。義母、すなわち羅美素は4本入れていた。この赤いセーターは王北からのプレゼントね。入学準備をする王北たちに、李巧雲も加わり、王響は「着慣れた服が一番心地いいんだ」と話す。
あ、王陽の詩集ノートだ。
王響の「俺が指南した」は過去を美化してるわよ~。
「果てしなく 長く」と読み始める王響。残り4行も書かれているようだ。
《漫长的》
打个响指吧,他说
我们打个共鸣的响指
遥远的事物将被震碎
面前的人们此时尚不知情。吹个口哨吧,我说
你来吹个斜斜的口哨
像一块铁然后是一枚针
磁极的弧线拂过绿玻璃。喝一杯水吧,也看一看河
在平静时平静,不平静时
我们就错过了一层台阶
一小颗眼泪滴在石头上很长时间也不会干涸
整个季节将它结成了琥珀
块状的流淌
具体的光芒
蒋くんが運転して、王北の見送りに駅へと向かっている。とうもろこし畑の中、小用のため降りる王響。畑をかき分けて行くと、今はないハズの線路に突き当たる。
1997年のかつて王響が運転手であった頃の汽車が近付いてくる。
第1話で流れた場面。
現在の王響が、過去の王響へ語りかける。
「前を向け、振り返るな、前を向くんだ、前を向け、振り返るな、前を向け/往前看,别回头」と。
汽車は煙を吐きながら、空の貨物でまっすぐ走っていく。
振り返れば帰途は雲に遮られ、また振り返ればいばらが生い茂る。捨てきれない昔の夢を、今夜もう見ることはない。かつて君と見た夢、今は告げる人もなく。振り返れば後ろ姿は遥か遠く……
ED:姜育恆《再回首》
字幕翻訳:陰山有加
字幕制作:IMAGICA
(完)
第12話では、きっと第2話のように龔彪も馬徳勝も病室の隣り合わせで軽口を叩いているんでしょ?という当方の甘い期待もどこへやらで、王陽ママに龔彪にと、鬼のような展開が続いた最終話。
ノワールの洗礼を受けた。
ドラマ完走記については、語りたいことがたくさんあるので別にまとめます。
WOWOW放送:2024年1月24日
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