ロングシーズン１話感想/漫長的季節

中国ドラマ『ロングシーズン～長く遠い殺人』が、WOWOWにて2023年11月1日（水）20時から週１話放送されていた。全12話。
中国語タイトルは《漫长的季节/漫長的季節》。

WOWOWでは今まで『バッドキッズ隠匿之罪』や『ロングナイト沈黙的真相』など放送され評判も良さげだったが私は見ていない。小説だと良いのだが映像でこういった作品はインパクト強すぎるのだ。

しかし中国レビューサイト豆瓣9.4という高評価に、名作をノーカットで見損ねてしまうのではないかと思い、全12話だしサクッと見てみることに。そしてHDD容量の事情もあり第２話を見て、気になったので第１話に戻るという視聴スタイルで始まっている。怖い事件が起きやしないかとビクビクしていたが、安心して第１話に戻ったのである。

最終回まで見て感想をサクっと書く予定が、途中からメモし始め。
それをまとめて記事に書きあげる予定が、後半になるにつれ量がたまり最終回。
記憶もあやふやな部分もあったので第１話を見始めると発見も多く、こうして第１話から記事にする事になった次第である。

WOWOWの宣伝通り、ヒューマン・ノワールな世界であった。

視聴した話数まではネタばれ満載ですが、先のネタばれはしていないつもり。料理名記載は単なる私の趣味デス。

１話感想

とうもろこし畑がたわわに実る中、汽車が走り王響が警笛を鳴らしている。
同じ光景で2016年になり、軌道は道路と変わり、王響がタクシーを走らせている。こういう対比な作りは好き。

OP。

第一章義兄は元機関車運転士

中古タクシーを購入した龔彪（秦昊）、機械の事ならお任せな王響（范偉）は座り仕事だからと昼食は野菜料理のみ。龔彪が今朝撮った乗務員資格証の日付は、2016年10月20日。

龔彪の車と同じナンバープレートである「樺A-W357F」を付けたタクシーが、人を狙ってひき逃げをした事から、ふたりは事件に巻き込まれていく。
　被害者は入院するも逃走、林木華と名乗ったのも「樺林」を逆に読んだ偽名である。焼き肉店で手榴弾と呼ばれる酒を頼む龔彪、肉を食べる王響。

龔彪が家に帰ると、妻が冷麺店の徐さん（王虞粤）の施術をしており、桔梗根をよく頼んでいたと話す龔彪。ネギ麺を食べたがる龔彪は家から追い出される。桔梗根はトラジで、韓国料理でお馴染みのよう。

王響がコンビニバイトくんに絡んだかと思ったら、美大を目指す義理の息子王北くん（史彭元）『バッドキッズ』严良、映画《1921》沈泽民、《第二十条》だった。こういう実は知合いという演出がイイね。

ひき逃げした車を追ってとうもろこし畑までのカーチェイスもテンポいい。デキる男、王響なのだ……が逃げられる。挿入歌は《自己過》旋轉保齡樂隊。

巧雲マッサージ店。王響は退職金もあるが「忙しい方がストレスが少ない」と語る。巧雲から泊まるよう誘われるが逃げだしていた。ここは初見時にはすっかり忘れていた場面。

王北は夜勤へと出かける。薬局店員小露（曾淇）『月に咲く花の如く』吴漪が外傷薬を買いに来た客を撮った写真を見て、様子が変わる王響。テーブルに料理を置き、対面には空いた椅子。

第２章　響きの響

1998年9月25日金曜日、樺林鉄鋼工場。王響は黒髪！

王響は機関車運転士であり、鉄鋼工場は原料供給元の香港人が逃げ操業に支障をきたしている。工員の騒ぎを静める市民公局 馬徳勝課長（陳明昊）とご一行。

袋を水路に捨て、バイクで走り去る姿。
ゴミ箱をあさる高齢女性 孫貴蘭、空き缶がコロンと転がって来る。

王響が油条を持って帰宅すると、妻は薬を煎じており、王響は叩きキュウリを食べたがる。深夜に帰った息子の王陽（劉奕鉄）《人生之路》高三星、《第二十条》は起こされ、水かけごはんを食べる。王響は若い頃は脂身を食べていたと、王陽に説教モード。妻は心臓のステント手術をしたが、会社からいまだ医療費が下りていない。王響は16㎡、妻は14㎡で家族と暮らしていたようだ。

馬徳勝は頭にパチンコで何かを当てられた様子。
パトカーのサイレン騒ぎに王響が様子を見に行くと、警備課 邢建春課長（楊一威）《长津湖之水门桥》何长贵、《第二十条》の代わりに確認へと赴く。つい馬徳勝と握手するもバラバラ殺人事件とわかり、吐いて救急車で運ばれる王響。被害者は若い女性。

龔彪は救急車に付き添い、消毒液が好きと話し樺林工業大学卒。王響の妻の従妹である看護師の黄麗茹（王佳佳）にうっとり。あ、『西湖畔に生きる』に出ていた人だ。