67話の歴史
あっさり二叔父の呉蔚全が亡くなる……。
そして沈星移もあっさり学堂を去ることに。変法開始五日後に皇太后(西太后)が勅を発し、栄禄を直隷総督にし北京天津の兵権を掌握、崇礼を歩兵統領に、懐塔布には円明園の兵の管理、剛毅には健鋭営を任せた。
国を変えるために人材育成を志し、30年以上を見据え「辛抱強くやるしかない」と、沈星移の口からそんな言葉を出るようになるとは。
沈星移は祖母からも父からも、周瑩とについて反対されていたのね。
1898年9月21日早朝、西太后は光緖帝を軟禁して訓政を行い、103日にわたる維新運動は失敗に終わる。
織物工場は本当にその時の政権で憂き目に遭うよね。
呉沢を逃がすのに、趙白石も韓三春もナイスアシストだ。
68話感想
沈四海は杜明礼から郡王への資金提供をせがまれ、貼票を発行して銀子を調達しようとするが、周瑩が罠を仕掛ける。
郡王は虎神営の編成のための武器購入や軍糧支給で何かと物入りで、無情にお金を取り立てる杜明礼。
沈四海は、天成亨、宝豊隆、正通銀号に行って資金調達しようとするが……。
沈四海もさんざんやらかしてきたんだけど、杜明礼に騙されているコトもあり、なんだか気の毒になる展開。呉聘父を信じていればこんなコトにはならなかったんだよね……。
69話感想
郡王の預金は10万両なのに8千両しか払い戻せていないのは杜明礼も焦るよね。
沈星移は父の助命に周瑩の目の前に現われる。
戊戌の政変のあと、孫文の仲間になっているのね。王世均や韓三春が周瑩と共に戦うのは熱い!
沈四海は「貧乏暮らしよりももっと悲惨なのは、金もうけのために払ってきた犠牲は無意味だったと気付くこと」と話す。番頭さんたちは結構、気の毒だよなぁ。
周瑩が沈家でかつての事を回想する場面は、そうだったなぁとしみじみ……。
銀200万両を融通する周瑩、沈四海に義父をどのように陥れたか記させ、民への賠償を優先させると取り付ける。周瑩は母として、子の懐先のために恨みの連鎖を断つ。
70話感想
香港からの電報はきっと……。
杜明礼にもない袖は振れないと、覚悟の決まった沈四海がお茶を飲むと「お客様のお帰り~」。
周瑩の望みは「夫を殺した者を差し出してもらうこと」。杜明礼が周瑩に飛びかからないかとハラハラ。
査坤のアクション! 杜明礼を見捨てずに戦う姿は良かったゾ。でも呉家と沈家の因縁を作った罪も大きい……。趙白石、積年の事件を解決して優秀だわ。
71話の京劇
周瑩呉は趙白石によって、郡王が左殿の弾圧を狙い呉家を陥れる気だった事に気付く。呉聘父は左殿を守ったのに……。沈四海も呉蔚文の墓に敵を討つことを誓う。
皇太后が出した詔、「来年の元旦、朕は寧寿宮にて皇太后に叩頭し、王公及び文武百官は皇極門外にて叩頭を行う。祝いの式典に至ってはすでに中止を命じた。当日朕は乾清宮にて祝辞を受ける」。光緖帝の処刑をためらっている皇太后。
宋の仁宗には子がおらず、従甥の英宗を宮中で育て帝位を継がせた。ドラマ『孤城閉』で見たよ~~~。
ヌケヌケと顔を出せたな張長清、「人生相見ざること、動もすれば参と商のごとし。今夕復何の夕べぞ、この灯燭の光を共にする」と20年前の出会いの頃を口にする。
20年振りに再会した者同士を詠っている詩ではあるが、詩のふたりは再会を喜ぶ仲良しさん……。
杜甫(唐代)《赠卫八处士》
人生不相见,动如参与商。
今夕复何夕,共此灯烛光。
少壮能几时,鬓发各已苍。
访旧半为鬼,惊呼热中肠。
焉知二十载,重上君子堂。
昔别君未婚,儿女忽成行。
怡然敬父执,问我来何方。
问答乃未已,驱儿罗酒浆。
夜雨剪春韭,新炊间黄粱。
主称会面难,一举累十觞。
十觞亦不醉,感子故意长。
明日隔山岳,世事两茫茫。
張長清は庚午農民戦争後情勢を見誤って不適切な処置をしたらしい。6歳で「韓非」、7歳で「反経」、8歳で「資治通鑑」、9歳で「栄枯鑑」を読破。張長清の手土産は杜明礼。
監察御史の江殿は、「政治のよしあしや民衆の生活ぶり、国の安危や役人の職務態度について自分が見聞きしたものはすべて奏上する」と言いながら、奏上した先は郡王かぃ。
杜明礼は「かなわぬ夢でも見てろ」と張長清をブスッ。杜明礼がそれを口にするのもなんだか皮肉よね。
「漢兵すでに地を略し、四方から楚の歌を聞く」と唱って、自ら首を斬る杜明礼。
杜明令が虞姫ならば、項羽は郡王か。
《霸王别姬》
【第八场】虞姬
汉兵已略地,四面楚歌声
張長清が趙白石に「お前は変わってしまったな」と言うのも、変わらせたのは誰よって話。「かつての私は善良で国と民に尽くしたが、最愛の人を守る力すらなく、彼女が投獄された時は何もできなかった」で、呉漪が最愛になったのかと思いきや、周瑩のことか。
「少年だった頃の自分を裏切っている」に、周瑩は「義兄上は昔も今も何も変わってないわ」と。
あっさり亡くなる沈四海と沈夫人。そして再びフードを被った人物が沈家屋敷に……。
72話感想
フードを被っていたのは沈星移、そんな見つかりやすそーな所に「日昌和 仕訳張」が……。
周瑩の紅い花嫁姿は、沈星移の幻影か?と思っていたら、本当だったのね。周瑩と沈星移が結ばれた、という意味でイイのかしら。そしてこの冠がスゴい豪華!
この時の孫儷(スン・リー)が『清越坊の女たち』の蒋勤勤(ジアン・チンチン)に一瞬見えるのは、顔立ちが似ているのもあるけれど、髪をセンター分けにしているからかな。
沈星移の懸賞金は2万両。「革命が成功するまで2度と君には会わない」は……と思っていたら、「2度と会えないわ」と覚悟を決め、女子学堂を設立する。
趙白石は陝西布政司になっている。「国と民を思い、道は違えど我々の志は同じ」と日昌和の仕訳張を託す沈星移。
千紅は身重なのか。李長文……誰だっけ?
周瑩に腕を引っ張られるのは、以前にもあったね~。そして趙白石の告白。ふたりして地面に座っているのが微笑ましい。
(つづく)
あれよあれよと進んでいく終盤。
「私の妻に」が、同じ回で2回も見ることになるとは思わなかったよ。
新しい時代が来るから、家法に縛られた祠堂での誓いよりも人を尊重、でいいのね。
もう王世均も告白し~~~。
73話 初の女子学堂の歴史
涇陽女子学堂が開校!白地に青の制服も爽やか。周瑩の髪飾りもキレイ。周瑩の後押しをするのはいつも千紅だね。
こんな公衆の面前でこっそりお断りされている趙白石……。挨拶に「己亥の夏」と言っており、己亥は1899年。「人は勉強すれば悟るようになる、見識が広まり能力も身に着く、有能な者はいじめられない」「痛快な人生を生きるのよ」と説く。
史実では、中国で初の女子学堂は1844年、イギリス人女性宣教師 Mary Ann Aldersey(メアリー・アン・オールダシー/爱尔德塞)により寧波に設立されたが偏見は強かった。
やがて上海の富豪 二代目である経元善が1898年、中国女学堂を開校、教職員は全て女性だったとか。
1900年8月、義和団の反乱鎮圧に八カ国連合軍が北京を占領、10月、西太后は光緖帝と共に西安へ逃れた。
西太后たちの逗留ですでに支出は30万両。呉家東院への行啓を押しつけられちゃったよ。趙白石による周瑩への謁見の特訓、なんだか昔似たようなのをどこかで見たような……。
周瑩は本番に強いから大丈夫、と視聴者は思うが、趙白石は心配で外でウロウロ。「斉家治国平天下」は良かったが、「変」で大丈夫か?とハラハラしていたら、「民を尊べば国は治まる」はアカンらしい。
(つづく)
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