韓国ドラマ『哲仁王后』にスピンオフ『竹の森』なるものがあると聞きつけ、BSでは放映されなかったが、DVD第2巻には特典として付いている。CS放送時や配信でも鑑賞できるようだが、手軽に利用できるレンタルショップへと足を運ぶことに。
久しぶりに行くと、中国ドラマコーナーが充実していて、おジャンさんの新作も並んでいる~。中国ドラマ、躍進してるじゃないか。
『哲仁王后』は韓国ドラマコーナーの「て」の棚にあり、旧作なのでお値段もリーズナブル。『哲仁王后』の19巻,20巻に、竹の森前編,後編がそれぞれ収録されており、つまり2巻レンタルとなる。19巻は本編の37話,38話、20巻は39話,40話もノーカットで収録。本編は字幕版と日本語吹替版から選択できるが、竹の森は字幕版のみ。
竹の森前編
約30分で3つのエピソード。
毎度、毎度、チェ尚宮の「宮中の者には秘密があります。暴くには及ばず隠されると気になるーささいな秘密を明かしに行きましょう」で始まる。
チェ尚宮と竹林と言えば、王妃様への思いを叫んでいた場面を思い出す。それで竹の森なのかと思いきや、元ネタは『イングンニムのみみ』という、韓国版『王様の耳はロバの耳』な逸話であるようだ。王様の秘密を知ってしまった職人が、竹林の中でひとり秘密を叫び、その秘密が竹林でさざめくと言う物語らしい。
出会いの秘密
揀択前のソヨン(本物)が、王様の顔を見るためにホンヨンと共に張り込んでいる。手引きしているのはキム内官。いつも尚膳が邪魔になり王様の顔が見えないのが笑える。
ソヨンの衣装も濃いピンクからどんどんピンクが薄くなり、レモン色になったところで、雨宿りの王様と出会う~。
そして妃氏に選ばれ、哲宗と対面している時に流れるのは♪『Here I am』。
勝負の秘密
ホン別監がビョンインと永平君を見間違え、そこへのこのこ現れるキム・ファン。
ビョンインと永平君対決が始まる~。ホンヨンも登場し、力持ちだったホンヨン。♪『Like It's Summer』。
女人の秘密
キム内官と密会しているこの女官は誰だっけ? チェ尚宮は万華鏡を落としてしまう。
意外なことにファジンが官能小説「そなたそなたよき女/ナンジャナンジャサムナンジャ」を書きあげている、オウォルが生きてる~。ペンネームはチャ・ウヌ。
そこへ現わる永平君、蘭の花を書いていた頃か。松煙墨を届けている。
チェ尚宮が女官から取りあげた本を読んでいる時の顔芸が好き。♪『Puzzle』。
そこへマンボクがあの万華鏡を届けてに来る。マンボクが本を読んでいる時は♪『But I miss you』。
「消えゆく心の火をつつき回すと、一瞬で燃え尽きますよ」と警告するチェ尚宮に、マンボクは「朝鮮で一番火の扱いがうまい男だ」と語るのもニクイ。
そしてふたりで食べるラーメンの名前は「チェ尚宮なら(ラーメン)」。
楽しいけれどボンファン王妃が出てこないのが寂しいわ。
竹の森後編
こちらも約30分で3つのエピソード。
男友達の秘密
哲宗が中殿辞典の言葉の意味を尋ねに王妃の部屋を訪れると、キム・ファンにビョンインに待令熟手に果てはホン別監まで。二文字ゲームをしており、哲宗は「愛情」と言い残して出ていく。
哲宗の「王妃の一番大切な人は誰ですか?」という問いに、あっけらかんと「私のホンヨンと私のチェ尚宮」と答えるボンファン王妃。
めげずに『男の中で一番大切な人は誰ですか?」には、「チャン・ボンファン」とぬけぬけと答えるボンファン王妃。
「今後は私のという言葉を乱用しないでください」と王命をくだす哲宗。そしてくるりんぱからのキス~~~。♪『Like a star』。
不仲な姉弟の秘密
大王王妃とキム・ジャグンとキム・ムングン(国舅)が闘銭をしている。
国舅は、虎が欲しい大王王妃には雉将、龍が欲しいキム・ジャグンには魚将を出すべきか悩み、「互角の勝負が続いているため、胸がドキドキ(ムングン)しております」「札を出し間違えたら、お二人にムシャムシャ(ジャグン)と食われる」と言い、それを聞いていたチョン尚宮は大笑い~。
キム・ジャグンの言う「空からただならぬ龍の気が感じられる」は、龍=王様=哲宗とすると、なかなか良い勘をしている表現だな。
譲れと言い合い、次には譲ると言ってきかない姉弟に、国舅が「そっくりですね」と言うと、声を揃えて「そんなはずはない」と。♪『Keep Going』。
滅亡の秘密
東南の空からは火のごとく赤い気が王宮へと流れ込み、川は下から上へ逆流し、蛙は天から降ってくる。不吉な兆しと。
この女性はあの大妃の占い師だっけ?
「今日が人生最後の日ならば」の、哲宗と永平君とホン別監の三者三様。
王妃たちとも合流し、皆で集い空を見上げている。
そこで見えたのは流星雨。
流れ星に願いをこめる王妃「哲宗が童話に出てくる王子様のように幸せになれますように」。
ホン別監「石ころ」。
永平君「その石ころを蹴飛ばそう」「一緒にいられたらよかったのに」。
チェ尚宮「王妃様の母親」。
ホンヨン「王妃様の姉」。
キム・ファン「来世も今世と同じでありたい」。
待令熟手はチェ尚宮に「いつか遠い日に愛しいそなたと遠くの空に沈む夕日を一緒に眺めたい」。この言葉にグッときて涙ぐんでしまったよ……。♪『To My One And Only You』。
哲宗「ただのウォンボムとソヨンとして会えますように」。
王妃と哲宗はふたり見つめ合って笑う。
(完)
★ ★ ★
スピンオフというのは、やはり本編の緊張感はないので、期待せずに見ることが大事かなぁなどと思ったりもしたが、『滅亡の秘密』が良くて、見終えるとやっぱり見て良かった~~。
終始コメディでちょっとした日常をかいま見た事により、人物像に奥行きが出てほっこり気持ちも温まる。
できれば、来世の場面をこのメンバーで見たかったな。
ソヨン(王妃)と、ソヨンの母(チェ尚宮)に姉(ホンヨン)の賑やかな生活。
石のように動かないホン別監を永平君が蹴ってファジンが笑い、キム・ファンもそこにいて。となるとマンボクはソヨンの父になるのか??
そしてソヨンとウォンボムが出会う……というお話。
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