笛の音と琴の調べ

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哲仁王后最終回30話感想&完走記/日本語吹替版声優,太子妃狂想曲,史実人物

30話最終回感想

哲宗たちは防弾服を着ていたため助かっていた。ボンファンは現代に戻り王妃にはソヨンのみとなる。

雪が降る。哲宗はキム・ジャグンに、「生きろ、屈辱的な人生を送ることがお前への罰だ」とトドメを刺さない。王妃を案じる哲宗に行くように促す、♪『Here I am』が流れる。

王妃の傍に付いている哲宗の場面で流れるのは、♪Onestar『Like A Star』。

大王王妃も大王妃も西宮に幽閉となっている。薄緑灰色衣装の王妃が大王王妃に宣言する様子を見ていると、中身がボンファンではないからか、そうそう、内命婦の主は王妃様なのよね……と『赤い袖先』を思い出した。

王妃様は「クソッ」と口走り、「私の本性が目覚めたのかしら?」と、こちらの王妃さまも何かに目覚めた様子。

哲宗は「満腹の者は罪だ。①己の命を尊び民の命を軽んじた。②民に生き地獄を味わわせた。③国を守れぬ私と家族を守れぬ父らに絶望感を与えた」と朝臣たちを済州の官奴3年とした。

大王王妃が尚宮をそばに置いたのは、「考えずに物事を言い、裏心を抱けないから」なのか。

王妃はビョンインのお墓にお花を手向ける。「また私を見つけてくれたのね、隠れていた私を」と涙しているのが、ビョンインにとっては報われたのかな。珍しく簪が蝶と花のモチーフ、再生かな?

国舅は蔵を開けたために、民乱軍の折に民が助けてくれていた。

キム・ファンは司訳院(サヨクウォン/外国語の通訳・翻訳を司る官庁)の使節団に志願。相変わらず王様と分からないのが良いね。

ファジンと永平君、うまくいくといいな。

『中殿辞典』をなでながら、「何かを失ったのだろうか。たまに胸が……」という哲宗の心情は、視聴者の思いでもある。

ボンファンが哲祖(哲宗)の歴史が変わった事を確認。哲祖は民主主義の礎を築いた人物となっていた。そしてボンファンは言う「己の人生を変えるために努力すれば世の中も変わる。俺と哲宗のように」。

橙色衣装の王妃様は、「18歳以上の内命婦の女人の婚姻を許可」、「10歳以下の子供を内命婦に入れることを禁じる」と改革。

王妃様と哲宗は入れ違い、池のほとりで再会し「やっと会えましたね」。♪Onestar『Like A Star』。王様は「ところで近頃はなぜ丁寧な言葉遣いに?また私を驚かすつもりですか?」と言い、笑顔のふたり。
(完)

哲仁王后完走記

終わってしまったー。

こういうテンポの良いコメディは、後半のシリアスパートから物語を終結させるのが難しいものだが、最後までキャラが魅力的でぐぃぐぃと引き込まれ面白かった。

時代は朝鮮王朝 第25代国王 哲宗。

王妃の話す現代語で、印象に残っているのはファンとアンチにノータッチ。王妃の現代語をまとめた中殿辞典まで作る王様がいじらしい。

シェフなボンファンは元々女性好きなので側室に興味があるのに、なぜか行き着く先は王様。美食な料理で大王王妃も虜にしていく辺りも愉快であった。ボンファンがやたら正義感が強いタイプだったら王宮ですぐに詰んでいただろうが、元々享楽的で処世術も心得ていた分、安心して見ることができた。

そしてなんと言ってもチェ尚宮とマンボク待令熟手が楽しい。チェ尚宮は筋肉マッチョが好きなのね。女官ホンヨンもカワイイし、そんなホンヨンを好きなキム・ファンもどこまでもイイ奴なのだ。

哲宗とキム・ジャグンパートになると、暗澹たる宮中物語になるけれど、ちょいちょいコメディが入る。王宮の制度や組織についても説明してくれていて分かりやすかったのも有り難い。

王妃ソヨン役の据わった目つきの時が好きで、王妃様の衣装も色とりどりに変わり華やか~。棒飛びでトリプルアクセル跳んでいたのもお気に入り。挿入歌も可愛かった。

王妃のライバル役のチョ・ファジンも美人で真面目な様子で、弓矢を王妃と色が反対色のコーディネートなのが可愛かった。できれば王妃と一緒に戦っている所を見たかったな。

初回視聴時は第12話から見たので、シェフなチャン・ボンファンには、アナタ誰?状態になったのも懐かしいわ。

最終回で、シェフは現代に戻り『朝鮮王朝実録』を読んで、物語は元に戻った王妃や王で進んでいく。ジャグンは生きて大王大妃たちは西宮という名の幽閉、永平君はファジンと会い、哲宗とソヨン王妃も愛をはぐくみハッピーエンド。なのだけれど、ボンファンな王妃はもうどこにもいないワケで、それが寂しくてたまらない最終回

ソヨン役のシン・ヘソンは丸い顔の系統なので、シェフももう少し丸顔系だったら違和感が薄かったのかも。

王様も何か失ったような……と言っていたけれど、まさにそんな感じ。そんな中の癒しはチェ尚宮が結婚できるように制度が変ったことかな。

初回視聴時と今回との違い

途中回から見た初回視聴時と、今回通して見て最も印象が違っていたのは、ビョンインの役回りですね。

前回視聴時でもビョンインが亡くなったのは印象的だったけれど、通して見るとビョンインが一番振り回され不憫な役に思えた。そんな中で最もホンモノ王妃ソヨンを求めていた人物であったこともあり、王妃ソヨンが本体に戻ったことの一番の功労者でもあるんだな、と思えた。

ビョンインはソヨンが変わったことに気付かなかった事を?していたが、別の人物になったなんてわからないよね……。王宮に入って変わってしまったのかな?と思う位だよね。

ビョンインと言えば、宝塚の『ロミオとジュリエット」を見ていた時、ティボルトが従妹のジュリエットに恋慕している様子を見て、ビョンインが従妹のソヨンとの関係を思い出した。それを思うとビョンインはティボルトな赤系、永平君は青系衣装だったのが、キャピレット家の赤系とモンタギュー家の青系を思わせ、ひとり納得していた。

 

初回視聴時の最終回が、ボンファン王妃がいなくなった寂しさの方が大きかったので、今回、最終回を遅れて見たのだが、割とホンモノ王妃がボンファン王妃に近づいて見えたので、最初ほどは寂しさを感じずに最終回を見終えた。キム・ファンもイイヤツだ。

ボンファン王妃の中にホンモノ・ソヨンはずっといたようなので、ある意味、成長すると共に影が薄れていく青春期みたいなものなのかもしれないな。

が、もう一度、王妃ソヨンに会いたくなり、『哲仁王后』には番外編の「竹の森」なるものがあるらしいので、求めてみるといたします。

リメイク作品

英語タイトル名は『Mr.Queen』。韓国ドラマのコメディは面白いなと思っていたら、この作品自体が中国ドラマ『太子妃狂想曲』(2015年)のリメイクと知りビックリ。原作小説は鮮橙による『太子妃升职记』。

原作小説は南夏太子妃となるお話のようだ。うまく韓国ドラマにしたもんだなぁ。小説最後は妊娠を告げる場面で終わるようなので、ドラマの「驚かせるつもりでしょう」はそれにかかっていたのかな。

史実とドラマの登場人物

『赤い袖先』の英祖や正祖の時代と、この『哲仁王后』は連続している。

第25代 哲宗は、第22代 正祖の父である思悼世子の曾孫にあたる。米櫃で有名なあの御方。
思悼世子の側室の子である恩彦君が祖父で、正祖が王となった時に、後継ぎ争いで島流しとなっている。実際、『赤い袖先』でも洪国栄が恩彦君に接触したと会話でされていた。

恩彦君は済州島、そして江華島へ流刑となり、恩彦君庶子全渓君が哲宗の父。
 全渓君の妾・崔氏の子である長男の懐平君李元慶は閔晋鏞の獄に巻き込まれて亡くなり、次男永平君李景応もいたが、選ばれたのは妾・廉氏の子である三男元範であった。

せっせと美容に励んでいた大王王妃である純元王后金氏は、正祖と綏嬪朴氏の子供である第23代 純祖の王妃である。

純祖と純元王后の長男が、ポゴムくん主演の『雲が描いた月明かり』の孝明世子(名はヨン)。ドラマの通り出来が良かったのだが、残念ながら21歳と若くして亡くなってしまった。妹のミョンウン公主は明温公主。孝明世子の王妃が神貞王后趙氏でドラマの大王妃となあり、ふたりの息子が第24代 憲宗となるが、こちらも22歳で後継者もなく亡くなっている。

哲宗の妃は哲仁王后金氏。ドラマと異なり、父の金汶根(キム・ムングン)は貪欲であったが、哲仁王后金氏は口数の少ない喜怒哀楽を表わさない婦徳のある女性だったそうな。

いろいろとドラマで繋がると、興味も広がるものである。

日本語吹替版声優

初回視聴時も今回も吹替版だったので、声優さんたちの声が印象的。王妃二役や哲宗はもちろんのこと、チェ尚宮やマンボクの声が残っている~~。

キム・ソヨン平山笑美
哲宗:岩崎諒太
チャン・ボンファン:仲村宗悟
キム・ビョンイン:峰晃弘
純元王妃:笹島かほる
キム・ジャグン:西垣俊作
チョ・ファジン:大橋彩香
ホンヨン:田所あずさ
チェ尚宮浅井晴美
マンボク:高橋ちんねん

 

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