笛の音と琴の調べ

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孤城閉6話~9話料理と漢詩/論語 八佾,范仲淹,欧陽修,袞衣

6話料理&漢詩メモ

王后の六服とは褘衣(きい)、揄狄(ゆてき)、闕狄(けつてき)、鞠衣(きくい)、展衣(てんい)、褖衣(たんい)。太后・劉娥は袞衣(こんえ)をまといたいと言い始める。袞衣は天子の礼服。

《周礼·天官》下
内司服掌王后之六服,袆衣、揄狄(一作翟)、阙狄、鞠衣、展衣、禄衣、素纱。


妟殊が歌う。
昨夜の強い西風で梧桐(ごとう)は散った。淡い月明かり、よき夢から幾度目覚める。どこの高楼の雁が鳴いているのか。鳴いているのか
はまさしく本人の詞。

晏殊(宋代)《采桑子·时光只解催人老》
时光只解催人老,不信多情,长恨离亭,泪滴春衫酒易醒。
梧桐昨夜西风急,淡月胧明,好梦频惊,何处高楼雁一声


陛下の「人は終わりが近づくと、若い時に勇気がなくできなかったことをやろうとする」というのがなんとも言えないな。

論語 八佾(はちいつ)で孔子は言った。当時治国の実権を握っていた者が天子がなすべき礼で国王に代わり祭祀を行った。孔子は見るにみかねた。
 魯の家老の李氏が、八佾の舞で64人(8人×8列)の舞人を奉納する天子の礼を、天子でない者が行ったことを言ったもの。天子・諸侯・大夫・士など身分によって舞隊の人数が変わる。

孔子論語 八佾第三』
孔子谓季氏,八佾舞于庭,是可忍也,孰不可忍也。
先生が李氏を評された。「八列六十四人を家の廟の庭で舞わせたそうな。これをさえ忍べるとすると、天下に何事も忍べないものはないではないか」
貝塚茂樹論語」1973年 中央公論新社


名酒玉髄は売切れ、杏花醸を勧められる。韓琦は茘枝と肝の炒め物(荔枝白腰子)、新鮮な魚(库鱼)、葫芦(ころ)の羹(菜羹意葫芦)と焼餅(烧饼)を注文する。

辛丑、礼官は太后が袞衣をまとうことに同意、ただし衣装の十二章紋のうち宗彝(そうい)藻の二章を外し、剣は佩かず龍花は16株、冕冠(べんかん)の前後に垂れた珠翠は格12旒(りゅう)へと改編した

《续资治通鉴长编》
辛丑,命直集贤院王举正、李淑与礼官详定藉田及皇太后谒庙仪注。礼官议皇太后宜准皇帝衮服减二章,衣去宗彞,裳去藻,不佩剑,龙花十六株,前後垂珠翠各十二旒 ,以衮衣为名。诏名其冠曰仪天。

明道2年(1033年)太后崩御

7話料理メモ

妟殊が范仲淹と清風楼にて羊羔酒を飲み、鹿肉のあぶり(灸獐子)、干し肉の和え物(脆筋巴子,签盘兔)、羊肉の汁物(份羊汤)と誘っている。

陛下が朝臣に「名誉を傷つけるは、人を殺すも同様」と諫めているのがごもっとも。

陛下は「郭氏は子をなさず仏門入りを希望、浄妃と玉京沖妙仙師の称号ー清悟の道名を賜わり長寧宮に送る」と詔勅

《宋史·卷十》
明道二年 十一月
乙卯,废皇后郭氏为净妃、玉京冲妙仙师,居长宁宫。御史中丞孔道辅率 谏官、御史,大呼殿门请对,诏宰相告以皇后当废状。丙辰,出道辅及谏官范仲淹, 仍诏台谏自今毋相率请对。

漢の光武帝の廃妃は、郭聖通のこと。

8話漢詩メモ

范希文が左遷され詠じる。
美しき桐廬郡よ、霧に覆われた烏龍山我閑人として心も白雲や青空のよう
美しき桐廬郡よ、窓を開け破顔す苦労の生涯はこの青山を見る幸せのため

范仲淹(宋代)萧洒桐庐郡十绝
萧洒桐庐郡,乌龙山霭中。 
使君无一事,心共白云空

萧洒桐庐郡,开轩即解颜
劳生一何幸,日日面青山

左遷される人多しで、忙しいな。


陳熙春(ちんきしゅん)登場。
寒さは去り春を熙(たの)しむ。初春生まれかと問われ、3月初旬の生まれで16歳と答える。

潘岳(魏晋代)《闲居赋》
于是凛秋暑退,熙春寒往,微雨新晴,六合清朗。太夫人乃御版舆,升轻轩,远览王畿,近周家园。

陛下の寒い心にやって来た春のような女性だったが、皇后には適さず野に返す陛下であった。


欧陽修の詞にちなみ、「金の鳥籠で鳴く声より、林の中で鳴く声のほうが美しい」と言う陛下。鳥籠の金糸雀も庭園で飼われている鴬も、毎年春になると裏庭の湖で鳴いている白鳥にはかなわない。ED♪崔子格『双飛燕』が流れる。

欧阳修(宋代)《画眉鸟》
百啭千声随意移,山花红紫树高低。
始知锁向金笼听,不及林间自在啼

え?白鳥の鳴き声ってあのクァークァー系? 鴬の方が雅に思えるんだけど。

推しに嫁ぐ期待に笑顔の曹丹姝、韓国ドラマ全16話ならば、ハッピーエンドまっしぐらだが、なんせ全69話。すんなり行く訳がなく、あの表情が曇っちゃうのを見るのかなぁ。死んだ目をした結婚式かなぁ。

9話料理メモ

皇后の冠細工がスゴい。

尚書令を贈られ太祖の廟に祭られた曹彬の孫女である」。
景祐元年 歳次甲戌 11月丁亥朔 3日己丑陛下いわく「天地位を定める、皇后として徳を積み後宮を治めよ宗廟を奉じ家国の規範となれば、平安は永遠に続き福限りなし」。

《宋大诏令集 巻第十九》 
册曹皇后文。
维景祐元年岁次甲戌。十一月丁亥朔。三日己丑皇帝若曰:天地定位,阴阳相成,人道贯之,以纲大伦;后德配之,以熙内治。(略)咨尔赠尚书令。冀王、配享太祖庙庭曹彬孙女。(略)奉承宗庙。仪刑家国。永绥无疆之祉。不其禕欤


幼い張妼晗(ちょうひつかん)登場。

張茂則は曹皇后に汁物と大相国寺の市場にある崔の羊肉酥餅(羊肉酥饼)を用意、優しいね。

いよいよ陛下と曹皇后がご対面~。朝餉に(清粥)と干し肉(卤肉干)と体を温める生姜料理(姜丝小菜)、木瓜の和え物(水木瓜丝)を用意。木瓜の和え物ってパパイヤという事か。噂と異なり醜女じゃないじゃーんと思っていたのに、曹丹殊に追い返されちゃった陛下……。
 ココでわざわざ木瓜なのは『詩経 衛風 木瓜』で、女性が求愛して男性が応える……というのを連想するんですが、玉佩くれることあるのかしら。

先はまだまだ長い。マンニー頑張れ←チガウ

 

 

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