9話 永安と仙楽/永安仙楽
殴り倒された青鬼がまばたきをすると、三郎が花城の姿になっている。花城は「安楽王はどうやって死んだ?」と問いかける。花城が殿下の胸を突く。
OP。
殿下は「三郎なら私を傷つけない」と信頼度は抜群だ。声が出なくなっている……?禁言術@魔道祖師?? 花城へ「隻眼の犬野郎」呼ばわりな鬼王。安楽王の死について、史書には真実は書かれていない。
青鬼が「郎千秋だ」と言うと、抗議でぴょんぴょん跳んでいる不倒翁(だるま人形)な千秋がカワイイ。あ、元の姿に戻った。
ここはそれぞれの言い分が異なるのでまとめてみた。
ちなみに永安国の国師となっている殿下は、元々仙楽人。
安楽王は、仙楽皇族の末裔であり、飛昇した殿下にとって下の代に当たる。
郎千秋(永安国太子殿下):仙楽末裔の安楽王とは友であり、安楽王は病で死んだ。鎏金宴は国師(殿下)の仕業であり、師である国師を殺した。
青鬼:仙楽と永安が恨みを忘れ平和に共存はできない。奪った物で施すのは真の心ではない。国師(芳心妖道)は一味ではなく、永安国の鎏金宴は仙楽人が手を下した。
太子殿下(謝憐、国師):青鬼の言うことはでたらめで、仙楽皇族の末裔が殺した証拠はなく、鎏金宴は国師であった自分がした事だと言い張る。
郎千秋の場面で釘を打つ場面が挿入されるのは、かつて師匠である国師を棺に打ちつけた時の回想か。
千秋は戚容を下劣と言い、青鬼は千秋をマヌケと言い……。
突然、殿下に向かって「太子従兄様」と言う青鬼。「戚容(チーロン)」。「名師は高徒を輩出する」。
殿下を恥さらし呼びする戚容を殴りつける花城。振り下ろしたこぶしの前に殿下が手を出すと、寸止めしている。戚容の口は始末に悪いほどによく動き、殿下に向かって「花城といい仲」と、案外鋭い戚容だ。「神官が妖魔鬼怪と結託していいのか」と、嫌な所も突いてくる。殿下の跪いた石像を作るのも戚容の仕業。
殿下は自分のことは何を言われても涼しい顔だったが、花城の隻眼について口にすると戚容を張り倒す。
安楽王の死後、戚容が死体を調べると、五臓六腑は鋭い剣の気でズタズタであり、それは「公正で正義感の強い最高の従兄様、花冠武神で太子殿下、絶世の純血 天山雪蓮(てんざんせつれん)」な殿下がした事と今になって気付く戚容。
天山雪蓮は新疆天山など3,4千メートル級の高山にある植物で、漢方に用いられるが、神草としても描かれ、蓮のような形をしている事から名付けられた。原作小説には善良な心のたとえとある。
千秋の剣に、殿下の芳心が火花を散らす、そこへ花城の湾刀厄命が間に入る。
安楽王は宴の手配を任されていたが、戚容に従い、永楽皇族に取り入っていただけだった。
(回想)
郎千秋が護衛や芳心国師(殿下)と町を歩いている。並べられている隻眼なお面がカワイイ。すりに遭った女性を助け起こす殿下、額には印がある。スリを追う途中で、皿回しもできちゃう殿下がコミカル。
平穏な営みな町の風景が映し出される。千秋はスリを捕まえるが、「永安人が仙楽人を虐げた」と吹聴する盗っ人。
老人が歩み寄って財布の印に目を留め、スリだと見抜くので事なきをえる。被害女性は老人の孫娘だったようだ。民間レベルでは永楽人と仲良くやっている様子な仙楽遺民。
仙楽遺民は美しい金の工芸品を作り出し、書画を愛し音律にも長け、武を尊ぶ永安の気風と異なる事に、興味を持つ千秋。そんな千秋に「一国の君主として、民を愛し守るのです」と諭す殿下。
永安王府に戚容が入って行くと、安楽王は……?
(つづく)
2期9話の原作小説
小説『天官賜福』第2巻第二十三章あたり。
このどうしようもない青鬼 戚容が、殿下の従弟だったことがわかる回。字幕版では「表哥」と言っているので、母方の従兄弟であることがうかがえるのだ。
アニメだとキャラデザインが似ているのでわかりにくいが、原作小説では殿下と戚容は目元以外は似ているという設定である。
三郎を止めようと殿下が背中に手を当てていたのは、謝憐が子供だった頃に両親がそうやって慰めてくれていたからであった。何か仙力でも注いでいるのかと思ったのは、武侠モノの見すぎか……。そしてアニメの殿下の方が、三郎への信頼が厚かった。郎千秋は反論が苦手な性分らしい。
回想場面のスリなどはアニメオリジナルであり、街中では永安人と仙楽遺民は殿下の言うように共存して生活していた様子がうかがえるのがやるせない。
字幕版WOWOW放送:2023年12月27日24時30分
字幕版声優
安楽王:李翰林(リーハンリン)
2期9話吹替版感想
吹替版の9話は、ほぼCV橘龍丸さんな戚容の独壇場で、戚容のどうしようもなさや辟易とする様子がいっそう感じられる。2024.3.5追記
TV吹替版放送:2024年3月3日(日)
WOWOW吹替版放送:2024年3月4日深夜
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