中国ドラマ『国色芳華』が2025年11月19日(水)よりWOWOWにて毎週水曜20時 2話放送で始まった。全56話。ドラマ『紅き真珠の詩』の後続番組で、中国語タイトルは《国色芳华》、続編《锦绣芳华》。
唐が舞台で、中国放映時にかなり話題になっていたドラマ。
楊紫(ヤン・ズー)は同じ曜日の深夜帯で現代ドラマの女主@承歓記をしているし、李現(リー・シエン)は毎朝に現代ドラマの男主@風の吹く場所へをしているしで、なんだか俳優が渋滞している感はあるも視聴開始。
1話感想
洛陽。日没後に赤い衣装着た人たちの行列で、一応婚礼なのかと思ったら、新郎は馬で迎えに来ず、宴も開かず客もいない、裏門から入らせ、嫁入り道具の値踏みだけ……というなかなかの出だし。
新婦は商家の娘 何惟芳(楊紫)で、新郎は役人の息子 劉暢(魏哲鳴)。役人と商家の結婚格差は、日本で言えば武家と商人みたいな感じなのかな。新郎が李現じゃないので、これは形だけの結婚で終わるパターンか。新郎をどこかで見たような……と思っていたら『山河令』七爺か!『始まりは君の嘘』では教授してたジャーミンさん。
雨に濡れた瓊台玉露(牡丹)は葉に艶が出ると話しており、何惟芳思いな侍女の名前も玉露。
何惟芳が嫁いだのは、母の病を治せる紫犀丸と引き換えだったのね。
何惟芳が祈った祖天師は悪人を斬る神。何惟芳の舅 劉申は東都留守補佐(洛陽の留守を預かる官職)だと言い当てる男性(李現)。
夫 劉暢は県主とかつて恋仲で引き裂かれたが、県主の夫は亡くなったようで……。母の形見の牡丹を守るために植え替えに励む何惟芳。訪問する県主のために、人参生姜湯でなく茉莉珍珠湯をと指示する夫 劉暢。茉莉珍珠はジャスミン茶を真珠のように丸めた高級工芸茶。
2話感想
寧王の娘 吉安県主 幼貞(張雅欽)が、花鳥使 蒋長揚(李現)と共に劉家へとやって来た。母の牡丹を県主から必死に守る何惟芳。
「あの人たちはささやかに生きる民のことを粗野で強欲と思う。そして賄賂をもらう貪欲な役人を、出世が約束された理想の婿だと見なす」と語り、どっちが強欲なんだ、という事よね。
県主は本来、何惟芳が座る席に着席し、「牡丹の中で合歓の花は肩身が狭そうね。咲かず実をつけず周りを引き立てる」と言いたい放題。県主は『古相思曲』の皇后 陸鳶? 陸鳶好きだったのに、こんなイケズになってしまわれて……。
宴の出し物は女性が舞うのでなく、仮面を付けた男性が傘を持っての演舞で目新しいな、でもこの展開って……と思っていたら、やはし刺客だった~。
弓矢をことごとく外す蒋長揚に、「春は色を争わず、秋に天高く昇る/ 不争春颜色,秋起入云天」と追従の声。実際は銅銭を射落としており、なにか目論見がありそうな。
何惟芳は母のために取引した紫犀丸が偽物だと知ってしまう! 夫 劉暢に離縁を申し出るが、決めるのは私だと言われてしまい……。
(つづく)
ま、権力のありそうな蒋長揚もいるし、ポンコツ腹黒な劉家両親だし、なにがしかの圧力をかければ離縁に応じそうよね。
3話感想
玉製の枕は高価だけれど冷たく硬いはごもっとも。薬草枕が好まれるのね。
県主 幼貞の父親の寧王は涂松岩『家族の名において』海潮パパなんだけど、人相悪くて分からなかった。
何惟芳が好物の蒸し菓子を食べるように話していたのに、玉露ちゃん……。
妹同然の玉露を失い、何惟芳は我慢するだけでは大切な人も守れないと、本来の自分を取り戻す。あれ、劉暢、今頃になって関心が芽生えたの?
賄賂として蒋長揚へ贈られた玉佩は、何惟芳が玉露に贈って取りあげられていた品か。事情を聞いて返してくれる穿魚さん(郭喆)、良い人ね。
(つづく)
玉露ちゃんの悲劇は、玉露役の俳優を調べていたときに分かっちゃったのだけれど、まさかこんな早くにそれがこようとは。
何惟芳も白氏@明蘭8話も、商家の娘が啖呵をきると迫力~!
4話感想
劉暢が県主に「人の不幸の上に成り立つ幸せだと気づかないか」と言ってるけど、離婚してくれない方が何惟芳には不幸せなんですけど……。「人の言いなりになるのが嫌い」な劉暢はプライドこじらせ系?
何惟芳は招いた貴人たちを並帯牡丹を愛でに東屋へと誘っている。そこで劉暢と県主の密通が発覚し、何惟芳は泣き崩れながら皆の前でちゃっかり離縁を申し出たんだけど、なーーんと、県主と示し合わせていたという。「私はただこの手で運命をつかみたいだけ」は、ふたり共通の思い。
「夜も更けてきた、明かりを消せ」の夜回り。
「牙をむいた兔は凶暴だが所詮は兔だ、なでてやろう」と突然キモくなる劉暢。ロミオ化しちゃうタイプ?
5話感想
何惟芳を襲う劉暢、何惟芳に「両親にも県主にも刃向かえないから、私を使って空しい自由を誇示しているだけ」と図星な事を言われてるよ。
天井からぶら下がって蒋長揚に報告している黒い男は密偵か?
蒋長揚に離縁の手助けを頼みこむ何惟芳。離縁状には両家の父母の印も要るし、役所で戸籍を作り直し、嫁入り道具も内訳を調べて書き出すのか。
離縁をもぎ取った何惟芳に、蒋長揚は勘定係としてスカウトするも断られ。何惟芳は胡餅を贈っている。
ナゼかここへ来て、「同じ間違いはもう二度と繰り返さない」と何惟芳に執着する方向へと走る劉暢。紫犀丸が偽物だったと知り、一応何惟芳を見逃してくれたけどねぇ。
(つづく)
離縁するのが大変なのは、韓国ドラマ『御史とジョイ』を思い出すな。ジョイの姑もそれはヒドい姑だった。あのドラマは李氏朝鮮時代の風習が分かる物語だったが、この国色芳華もそんな感じになるのかしら。
6話感想
逃げ出した何惟芳が父親を訪ねるも、既に劉家の配下が送り込まれており、後妻は劉家に加担する気満々。後妻役は『宮廷の諍い女』の曹貴人だし。
崖から身投げというテイを取り、何惟芳は長安へ。何惟芳が夜の山道をひとりでいると、山賊に襲われないかハラハラしちゃう。
劉暢は両親に県主と結婚するように迫られ、「今まで何一つ思いどおりにならなかった」と訴えるのは、あぁあれか、反抗期か。だけどまだ科挙に受かってないんよね。このままこじらせていくのかな~。
何惟芳は牡丹の苗を背負って長安入り。芳園は祖母から母へと受継がれたものだが、誰かに乗っ取られてる??
開市では豆乳・蒸し餅・胡麻を使った胡餅・揚げ菓子が売られている。
戸籍がないと働けず、やっと雇ってもらえても賃金は通常の3割。いわゆる不法移民という扱いなのか。
楚首領も蒋長揚の仲間入り~。西の市で目や耳となってくれるようだ。
またも襲われる何惟芳。ドラマ『紅き真珠の詩』の序盤みたいな展開……。
7話感想
五娘は何惟芳を逃がそうとしてくれていたんだね。五娘は父親が10石の米と引き換えにDV夫 王擎に嫁がせられ……。
逃げ出した何惟芳がぶつかった男性は文清従兄上こと李荇。国士監(国の教育機関)の役人でマトモな人だった。「表兄で、母の婚姻で伯母上(姨母)とは不仲になった」とあるから、母方の従兄で、母方は官吏の家で、母が商家に嫁いだことを良く思われていなかった、といった辺りか?
国士監で蒋長揚は兵部尚書の四男に「頂いた竜膏酒はうまい」と言っている。
徐祭酒は蒋長揚に「官を設け、職を分かち、邦国を均すを佐く。座して道を論じ作してこれを行う。治 教 礼 政 刑 事の六職、一としてこれを為さず」
《周礼》
[天官冢宰第一]
惟王建国,辨方正位,体国经野,设官分职,以为民极。乃立天官冢宰,使帅其属而掌邦治,以佐王均邦国。治官之属
何惟芳は万貫堂に牡丹を質入れし戸籍を得ようとしたら、万貫堂の主は蒋長揚!新たな戸籍の名前は蒋小花って、同姓になってしまうのでは。
歓雲楼では「酒を高堂に置き、もって嘉賓を御す、願わくば君これを飲み、万事意のごとくならんことを」と詠じられている。
今夕何夕,见此良人。 既见君子,云胡不喜。
置酒高堂,以御嘉宾,愿君饮此,万事如意
王擎は「10貫(銅銭1千枚)くれたら縁を切ってやる」と言い……。
8話感想
王擎が高価な牡丹を踏みつぶしたので、せしめたお金も取りあげられ~。朱顔は1株1千文する。女子同士の義理と情で、証文も破棄されたよ。
五娘は「何事も意に勝い、生涯悩みのないことを願って」秦勝意と名付けられる。
長安の市には1千文の凝煙紫から、50文の矮牡丹まで売られている。
寧王は陛下の兄なの?
蒋長揚は「娶るなら気の合う相手がいい。銭を惜しみ暮らしも遊びも一緒に楽しめる人。口が悪くひねくれた者が好きで型破りなほうが面白い」ですって。
皇帝一族の狩場に入り込んじゃった何惟芳、「詩人の陶淵明は媚びへつらわなかった」と言っている。寧王から蒋長揚には豹が贈られるが……。
9話感想
蒋長揚へ贈られた豹は、玉でできた豹。あんなにデカいと重くないか?
蒋長揚の出資条件は「何惟芳の取り分は1割、元手は全て返す」と、あこぎな取り引きで成立。何惟芳が最適な液肥の濃度や、肥やしと水の割合を工夫しながら矮牡丹の花を咲かせるのが良いな。矮牡丹の手入れで袖まで香りがうつることから、何惟芳は「聲香 懐袖に盈つ」と懐袖香と名付け、1鉢80文、2鉢150文で売り出したところ、大当たり~。
(两汉)《庭中有奇树》
庭中有奇树,绿叶发华滋。
攀条折其荣,将以遗所思。
馨香盈怀袖,路远莫致之。
此物何足贵,但感别经时。
新しい家を探すと、庭に良い土のある荒れ家はなーんと花鳥使のお隣。値引き交渉するために勝意とふたりして仲買人さんに一芝居うつのが愉しい。
そしてその家は蒋家の裏庭に面するのでなく、裏庭そのものだった!!
寧王が県主と劉暢との婚姻を認めた!劉暢は戸部 員外郎(定員外の下級役人)に取り立てられる。
10話感想
馬歯莧も薬草で売れるけれど、それよりも牡丹の方が値打ちがあるので、「時は銭よりも貴重」と話す何惟芳。信頼できるのは秦勝意だけであり、何惟芳は字を教えることに。
蒋家の屋敷を案内されると庭には鹿がいる、花札かしらね。
「阿房 万戸列なり 閶闔 九重に開く」、宮殿のようだと詠じる何惟芳。蒋長揚には『蒋侠辟邪図』が贈られている。
李峤(唐代)《门》
奕奕彤闱下,煌煌紫禁隈。
阿房万户列,阊阖九重开。
疏广遗荣去,于公待驷来。
讵知金马侧,方朔有奇才。
何惟芳は「蒋様が悪名を広めようとするのは、他のものを隠すため」とさりげなく察していることを匂わすが、深く事情をさぐろうとはしないのが賢いのよね。
劉暢が贈った呉道玄の作品も、お返しに同じ人物の『送子天王図』や、果ては実際に絵を描かせるとまで言われて、格差を見せつけられ……。呉道玄は唐代第一の画家で、画聖とも評されており、『送子天王図』も実在し、大阪市美術館にも所蔵されている。
あわわ、何惟芳が劉暢に見つかっちゃった。「死んだことにして目の前に現れない」が一番の正解なのに、劉暢は何惟芳に何かをしたがる、他では無力だから。
高価な火燿金丹を手に入れた何惟芳。樹皮を浸した水が根の成長を促すらしい。
扇で顔を隠されていた青衣装の三郎が、歓雲楼一の奏者の間違いを指摘している。鳳凰な凧が何惟芳の庭に落ちて、ついでに三郎も牡丹の上に落ちてきた。火燿金丹を咲かせたら高値、咲かせなかったら普通の値と、かなり太っ腹な御仁。
(つづく)
このドラマは、何惟芳が難癖をつける蒋長揚を、めげずに言いくるめて苦難の道を切り開く、というのが面白さなのかな。
それにしても劉暢のこの残念感はなんだろう。やはり一種の厨二病なんかな。
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