笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「蓮花楼」「古相思曲」「ロングシーズン」「宮廷の諍い女」「月に咲く花の如く」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

蓮花楼22話~24話感想/劉迦 雷動の踊り,披肝瀝胆,烙鉄頭,,張泌 寄人

22話 漫山紅の奇人たち

香雲紅のお茶を断る慕容腰。

女宅主人 玉楼春の護身術は玉骨功

奇人たちと、選んだ香紅によってはべる女性、贈り物についてまとめてみた。

方多病清児は、方多病 許嫁の大熙国 昭翎公主で、さらわれていた。選んだのは鶏の爪。

・舞魔 慕容腰:軽功で水の上を飛んでやって来た月經人。赤龍。10か月前に玉鼓と異国の舞譜「雷動」が届くが、女宅一の踊り手赤龍ですら会得できず。

・鉄甲門 施文絶:7歳から天才として知られているが武挙には10連敗。東頻
「一面に染まりし山 二人相思す、三度紅顔を拝し四度惑い、玉すだれの音で夢から醒め、さらに杯を重ねいたづらに詩作す/一山红遍两相思,三顾红颜四顾痴,珠帘轻启梦方醒,更进一杯徒作诗」と詠じ、無念さが漂う詩だと評されている。

・一字詩 李一輔:会えた喜びを「妙」と詠む。
漫山紅では「醇」を絵と共に記し「玉碗に揺らめく光が見えるようだ」と評されている。語詩は団扇。

・冷箭 東方皓:李相夷が単狐刀を殺したと噂を流している。繽容。手巾を選び、碧鳳の印だったが断られ。感じワルいヤツだ。

・酒痴 陸剣池:雪山の氷塊から作った杯を贈る。玉臙

李蓮花:指甲套。西妃からムクゲの花を贈られる。

壺の酒は香山氷泉で醸造し、100年寝かせた古酒を毎年この日に1壺あけるとされている。
雲霧は女子たちが氷蚕糸で刺繍した錦雲紗

北海の魚を何日も煮て作る、魚の汁物「所知らず」が運ばれる。玉楼春の胆気は虚寒で、常に護衛辛絶を傍に置いている。


慕容腰の雷動の踊り
が見応えあった!
踊りが素敵なので、敢えてスローモーションにせずに見せてほしかったな。玉鼓の上で踊るのは、商細蕊@君花海棠の紅にあらずを思い出すね。なんだか妖しい作用がありそうな踊り。


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演じているのはダンサーである劉迦(刘迦)、2022年の春節聯歓晩会でも《万象回春》を踊っており、過去記事を見ると確かに名前を記しており、象をメインにしたライオンキング風なミュージカル仕立てだった。劉迦は山崎育三郎に似ているような気がしてしまうんだ。


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西妃は指を李蓮花の唇に付け、「深情けは春の庭の月 散る花を照らす」と言う。

张泌(唐代)《寄人二首·其一》
别梦依依到谢家,小廊回合曲阑斜。
多情只有春庭月,犹为离人照落花


一方、清児はここぞとばかり方多病にあれこれと指示。さすが公主だ。「かどかわされてきた女性達は、給金から衣代や食費を払わされ、銀子が足りないと飢えて凍えて最後には護衛にあてがわれる」と話す。えげつないな。

23話感想

洞窟から出て来たのは男装した清児、辛絶が松針剣は刺すにはいいが、人体の切断は無理と主張。侍衛長が倒れて死んでいる。清児(昭翎公主)は、大熙の公主と明かす。

そこへ軽業であらわる笛飛声! 李蓮花は皆に南海派の阿飛と紹介する。秘密と交換で刀をふるう笛飛声、カッチョイィ~。このあたりの李蓮花と笛飛声の軽快なやり取りが愉しい。

刀傷は井の字斬り、噂の鬼王刀は7年前に姿を消している。侍衛たちは猛毒の披肝瀝胆を飲まされており、月に1度解毒薬を飲まないと内臓が溶けて死ぬ、毒が多い物語だな。

【披肝沥胆】は成語で、いわゆる【肝胆相照】(かんたんあいてらす)な心を開いて親しく交わることを言うのだが、ここでは肝胆がくっつくみたいな意味になってないか。


鬼王刀の妻は羅紅燕で女宅にいたが、7年前に亡くなっており帳簿に載っている。東方皓が芙蓉膏(アヘン)と交換して羅紅燕を売ったのだが、その東方皓も亡くなった。

辛絶からは石けんの香りがして、鬼王刀と推理する李蓮花、「阿飛」と呼ぶと忠犬のごとくすぐさま笛飛声が駆けつけるのが愉しい。


西妃たちは玉楼春を庇っている。漫山紅でむくげの花に泥が付いていたのを思案している李蓮花、玉楼春・侍衛長・東方皓、3人の刀傷は全て異なっている。

笛飛声曰く「刀に精通すれば斬った時の心の動きも分かる」って、もはや人間業ではないよ。

方多病たちは鐘が早く鳴ったことに気付く。李蓮花の「大刑探のお考えは?」なジェスチャー((ノ゚Д゚)ノ)が好き。

碧鳳が漫山紅で用意したのは口紅の桃花粉、芥子の粉が入っている。魚の汁物には白芷当帰が入っており、芥子を加えれば麻酔薬ができる。

24話感想

玉楼春はむくげの木の下、毒蛇に咬まれ死んでいた。烙鉄頭の毒は血の凝固を妨げ、死亡を遅らせられる。
烙鉄頭はタイワンハブ(Trimeresurus mucrosquamatus)

錦雲紗は壁の一部に見え、そこにお宝も隠されていた。碧鳳が亡くなり、刑探として真相を究明しようと決めた方多病。碧鳳、死んでないやろと思っていたが、ホントに亡くなったのか。

「童瑶を聴き 過ぎし日の衣をまとう これより故郷に戻り 来世は孝行をせん/吟我儿时歌 着我旧日妆 自此归乡去 来世孝爷娘」と歌って送りだす西妃たち。

書架は黒鉄製で、縁が刃のように鋭く井の字形をしている。
赤龍は車狐人血域人であり、黒髪なのは車狐の漢人だから。車狐の女子は蛇の牙の刺青を彫っており、車狐人は狩りを生業とし蛇を狩りの供とする。蛇の卵が玉鼓の中に入っていたのだった。

慕容腰の正体に気付いたのは、砂の国 月經の民は水を恐れ、川を跳躍して渡らないからであり、慕容の黒髪は染められていた。

鷹翔の舞は、1年前に都を沸かせた慕容腰の舞、そんな舞に欠かせない腕を赤龍の潔白と換え、車狐の礼もできない身体となる。

設定がゾロゾロと後から出てくるタイプの推理だな。


あー、慕容腰が落ちた、でも死なないんよね、と思っていたら、すぐさま笛飛声がぴゅーんと拾ってきた。オモロすぎる。

鐘の音を早めさせたのは慕容腰の寄付金。慕容腰と赤龍は将来を誓った仲だった。おぉ、茶髪の慕容腰だと雰囲気が違うな。口紅に入った芥子の粉は眠り薬となり、女宅の女子全員で書架を研ぎ玉楼春を殺していた。攫われてきたのだから、正当防衛にならんのかね。

「妹」だからと守られてきた清児(昭翎公主)への、西妃や女宅たちの思いに涙……。


あら、ノコノコと洞窟へ現われた李一輔さん。李蓮花が腰をかかげて「残念だったな」と言うのがイイね。金鴛盟に属し碧鳳を殺したのか。碧鳳は蜻蛉の羽の刺繍に氷片を埋め込んでおり、墨に関わりがあるのは李一輔だけ。
お、李蓮花が金田一少年みたいだ。

李一輔の硯は硫黄、筆も墨も雷火弾の材料。李一輔の金鳳盟への相図も、笛飛声が防御笛飛声ウォールがオモロすぎる。

昭翎公主の権限、発動~~~。
方多病、気に入られちゃったね。

いちいち笛飛声が愉しい!
(つづく)

 

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