笛の音と琴の調べ

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中国映画「陽光倶楽部」黄暁明/東京国際映画祭2024Q&A,魏書鈞監督,程馬志遠撮影監督

11月13日は黄暁明の誕生日! 生日快楽~♪

映画「陽光倶楽部」感想

第37回東京国際映画祭2024 ワールド・フォーカス部門黄暁明(ホアン・シャオミン)主演の映画『陽光倶楽部』です。コチラもゲストで登壇します。

映画館への道すがら、日比谷にあるサインボードを見に行き、サインが分からず見つけようもないのでまんべんなく撮影。あとでそれらしきサインをパズルのピースのように探すが見つからない……。


会場は同じく丸の内TOEIスクリーン1、こちらは『わが友アンドレ』とは異なり観客の年齢層は高め、質疑応答が全て日本語だったことからも、日本人率高し。観客に熱心な中華系ファンがいるとチケットが取りにくくなる印象なのは、ジェイ・チョウLiveで経験したのと同じ。

中国語タイトルは《阳光俱乐部》、英語は《Mostly Sunny》。93分


物語はASD境界知能な呉優黄暁明)が母親 ジェシ陸小芬/ルー・シャオフェン)と暮らしており、蔡博士賈樟柯/ジャ・ジャンクー)の教えを守って、周囲と関わり合いながら生きていくストーリー。

蔡博士が歌う山西なまりらしぃボビー・マクファーリンの『Don't Worry Be Happy』が頭のなかをグルグルします。

ちょっと映画『西湖畔に生きる』を思い出すようなカルト感はあるものの、コチラは会費も良心的でむしろ優優のデイケアともなっておりビジネス自己啓発セミナーといった類。ジャ・ジャンクー演じる蔡博士はクセのある味があり、その主催している会の名が映画タイトルでもある『陽光倶楽部』、光合成をする太陽光が大事で、タクラマカン砂漠を緑化するとかなんとか。それを忠実に実践しようとする優優。

母子が暮らす家もアンティーク調で素敵な佇まいだし、優優もイギリス紳士のごとく身なりはきちんとしている。祖峰/ズー・フォン)は整形外科医、母の恋人はベルリン住まいだったヴァイオリニスト李杨)と裕福な暮らしぶり。

コミカルな心温まる様子で物語は進んでいく。警備員佟林楷)が憧れている女性楊採鈺/ヤン・ツァイユー)の車に、ちゃっかり優優が乗り込んでいた場面は笑える。リンゴをたくさん買い込み、母親が電動ベッドが上下する中でリンゴを剥く場面、母ができなくなると剥くのは兄なのね。

兄にどこにいるのかと聞かれ、優優が答えた「バリ島」という名の高級老人ホーム施設、まさにバリ島のプールヴィラにありそうなインフィニティプールなのだ。優優ならバリ島へも渡りかねないから、電話で聞いた兄は慌てたよね。

かつてベルリンへは母は付いてはいかず、バリ島と言えばインドネシア。兄は新薬を求めアメリカへ渡るが無駄足…タクラマカン砂漠……うがった見方もしたくなる。

迷信の雄鶏に頼る兄の姿は、大切な人の病を前にした人の思いが感じられ切なくもあり。その鶏を手にして、優優はどこへ歩いて行くのか。上海のあの女性のところ?


母親の恋愛がでてきたくだりは、昨日の映画『わが友アンドレ』は若者向けと感じたけど、コチラはシニア向けかな、という気も。優優への眼差しは温かく、全体に大人の童話という印象が残ります。

見ていた時よりも、見終わった後の方がなにか残る映画。登場人物たちの関係性がほど良い温度感なのは魏書鈞(ウェイ・シュージュン)監督の持ち味なのか、他の作品にも興味がわきます。

ただ、映画2本続けて身近な人が……という映画は私的にはちょっとキツいというか……。病だけじゃダメなのかなぁ。

いつもの凜々しい黄暁明とは全く異なる役柄で、こういう役を演じるのって役者には面白いんじゃないのかなとも思ったり。そしてどこか陽気なところは、性分も投影されているのかな。

「陽光倶楽部」Q&A

TIFF2024陽光倶楽部

おぉ~黄暁明現れる~。
髪は上げており、ベルベットな黒ジャケットに黒シャツ。

ファンを見てはアイキャッチしたりウンウンと頷いたりファンサが絶え間なく、とにかくまんべんなく観客席を見ている様子。スターの貫禄ですね。
受ける印象としてはまさしく『君花海棠の紅にあらず』の二旦那! ここで心親しい尹正くんがいたら、また雰囲気も変わるんだろうな。ふたり再共演して、一緒に登壇して~~~。

魏书钧監督、程马志远撮影監督、王才涛プロデューサーの4人で登壇。

質問にも15kg(30斤)体重が違うと話し、映画で たれんとしたお腹を披露した後に、凛々しいスターが目の前におり、ビフォー・アフターのリアルな変化が目の前に展開されているのが、ある意味貴重なゲスト登壇回。その後『琅琊榜弐』でムキムキ上半身を見たから余計にインパクト大。どうやって体重コントロールしているのか聞いてみたいわ(そして実践したい)。中国サイトを見ていたら普段70公斤が85公斤になったのだとか。

石山PDが上海国際映画祭でこの作品を見て、今回招聘されたと話されていた。ありがとうございます、日本に招いてくださり感謝感謝です。またよろしくお願いします。黄暁明は上海映画祭で最優秀男優賞受賞と案内され、それを受けて黄暁明は手を合わせてお辞儀してます。

監督は「晓明哥」と言っており、そういえば監督は30代半ばと晓明哥より年齢が下なのですね。暁明哥は2本の指輪にダイヤモンドなのかゴツいのが付いており、当人の如くキラキラ輝いてます。

<質疑応答>

魏書鈞 監督:(作品を作るきっかけ)楽しいことは大事なことなので皆さんに分かってもらいたい。(曲を使ったのは)他にも候補はあったがイメージが合った。(母をジェシカと呼ぶのは)洋風かぶれで優優が家族に付けた。蔡博士が英語を用いるのでその影響を受けている。(創作の土台となっている文学などは)生活の一部になっている。一番ヒントを与えてくれたのは黄暁明と会ったことで、個性を見た時に呉優を演じきれると思った、彼の家訓「簡単なやり方で複雑に生きる」が生み出すチャンスとなった。

黄暁明:(特異な役で苦労もあったと思うが)親との情を描く作品をやってみたかった。山東人は親子の情が深く親孝行である。特殊な親子関係で、内心にあったものを吐き出すことができた。苦労した点はとにかく食べる、今とスタイルが異なり15kgくらい違う。(4:3画角)太って見えてしまう(ニコッ)。

程馬志遠 撮影監督:(本作がテレビの画角サイズなのは)4:3のテレビサイズは昔の映画や油絵もそうだった。広い画角は風景を見る時には良いが、人に注目してほしくて4:3にした。

フォトセッションが行われ終了。
優優を実際に演じてみてなにか内面で感じたところがあったのか、語ってほしかったなぁ。

 

映画館から出るともう黄暁明は車で去った後でしたが、足早に歩いて行くと、監督・撮影監督・プロデューサーのお三方が並んで銀座の街を歩いていました。俳優さん以外は歩いて帰るものなのですね、その姿にもなんだかホッコリ。


▶映画ナタリー「陽光倶楽部」Q&A

 


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