19話感想
夜市に出かけた李薇と宋舞、キノコ(霽川蘑菇)を買っている間に宋舞とはぐれてしまう~。迷子になった宋舞が出会ったのは宋武(宋涵宇)。同じく迷子になった宋武の妹ちゃん(杜孙雨妤)『君子盟』小千千がふくれっつらをするのもカワイイ。
宋涵宇は『贅婿』楼舒婉のロクデナシな兄で、蘇檀児に迫ってキモかった楼書恒か。役柄が異なると印象も変わるよなぁ。
宋武は宋舞に「舞台の礎は昔のままに、花窓が緑に彩られる。響きのよい名前です」と。
元稹(唐代)《连昌宫词》
舞榭欹倾基尚在,文窗窈窕纱犹绿。
三少主は墨川の薬を飲んだせいで寝込んでいる。処方箋は鹿茸、紫河車、淫羊藿、続断、補骨脂、冬虫夏草、鎖陽と強壮薬ばかり。
白露は処方した医師に「絶家の名手/妙手絶孫」の扁額を贈りたいと。
コトが露見して、三少主が白露こと露降を非難していたのにビックリ。非難の矛先は正室の董海棠じゃないのね。二十四節気たちの上に名前が浮かびあがり、黄色から赤色に変る場面は何かのパロディなのかしら。去られた三少主の上の扁額は「運旺時盛」。運気がとてもよいことの意味。強壮剤で旺じているのも掛けているのかな。
飛び出した二十四節気たちは、皆で出資して酒楼を出さないかという話に展開。『夢華録』では女子による酒楼はなかなか厳しかったよー。九川の美食を集めた酒楼とは楽しそうだ。
李薇は六少主に金木犀(桂花)と蓮の実(芡実)を入れた小豆湯(紅豆湯)で、酒楼経営を打診。
一方嫡長主は郝葭の好物を螺螄粉と勘違い。郝葭の髪飾りがエリザベートみたいでカワイイな。嫡長主の公主抱はなんだか人さらいのような……。
李薇の父と母のなれそめの人形劇も味がある。そして宋舞を助けるために借り出されたのが五少主……不安でしかない。
宋舞が切々と思いを宋武に訴える場面でホロリとしちゃったよ。
六少主が書房を訪れた時の、宋武の後ろの書は
高駢(唐代)《送春》
水浅鱼争跃,花深鸟竞啼。
春光看欲尽,判却醉如泥。水浅く魚は争い踊り、
花深く鳥は競ってさえずる。
春の光を見尽くして、泥酔してしまった。
ED:摩登兄弟劉宇寧『清暉』
20話感想
拙園。五少主は上官婧に「手綱(てづな)を締めさえすれば道に外れることはない/悬崖lei马」と訴えるが、正しくは「たづな/悬崖勒马 xuán yá lè mǎ」。上官婧の肩にもたれてるのもお似合いだね。
澄明軒。宋舞は平民となる事で嫁入りを許され、出立の挨拶にと皆にお茶をいれている。元栄が「ここはあなたの家よ」と言うのもジンワリする。宋舞のこの場面も良くて、劉美含の演技もあるのかな。蘇家令が手巾で泣いており、小さく手を振るのも効いている。
夏なので餅の甘さは控えめにしている。六少主は九川事務司の職位に就き、仁賓宴が催される事となる。外交のため八川の使臣が駐在しており、彼らを招いて祝宴を開くもの。『九川燕礼志』に書かれているらしい。
丹川と墨川は仲が悪いとか。
献立表
金川:清蒸海蟹、蟹黄拌麺、白灼大蝦
丹川:辣子鶏、水煮牛肉
黛川:臭鱖魚、臭豆腐、螺螄粉
霽川:大瓢牛肉菇菌鍋、泡鍋鶏
李薇は采配ぶりに、元英より8点の採点を得る。
李薇がウキウキと宴へ出席するべく着飾ったのに、川主夫人から公的な宴は正室のみとのお達しが。『明蘭』でもそんな事を言っておりこの世界は違うのかと思っていたら、元英のために急遽決められたらしい。
お土産に緑豆のお菓子(陳記緑豆糕)をと送りだす李薇。「水面に映る月をすくう/水里捞月」は努力がムダになること。
「ドブの中の唐辛子(辣椒)、炭を食べた亀(鸟龟)」と酔っぱらって文句を言う李薇。投げた酒壺は見事、六少主のおでこに激突~。元英は「従うのと同意は違う」と言い、そういうのってあるよね。
阮思思が金塊にて出資。思思の実家が太すぎるわ。
女性にはお店をなかなか貸してくれないのは『夢華録』でも見たよ。周番頭(李彧)を好条件で誘い込む女性陣。李彧は『贅婿』で太師の配下な宋憲、《星河长明》樊如晦。
ED:葉炫清『南風』
(つづく)
女性の自立というと何かと酒楼が出てくるのは儲かる商売なのかしら……。『贅婿』で見た面々も登場している!
宋舞の展開が胸にひびくものがあり、蘇家令のように涙ぐんじゃったよ。
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