中国ドラマ『策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~』が、BS11にて2023年8月22日~10月6日まで毎週月~金各1話で放送されていた。全34話。
最初の家族ゴタゴタ話はかなりすっ飛ばして見ていたのだが、
『永遠の桃花』の子闌でも健気だった劉芮麟(リウ・ルイリン)男主2 秦暄と、
男主1 梁翊(徐正溪/シュー・ジェンシー)の女主1 秋嫣(喬欣/チャオ・シン)へのツンツンからいかにしてデレデレになるのかが気になり視聴継続。
そうこうしていると気になる漢詩や京劇(越劇)が出て来て気になる気になる。それらを中心にメモしています。
5話
秋嫣「炊事の煙になりたい。風に身を任せどこへでも行ける」。
秦暄「大漠狐煙 直く、長河落日 円かなり」「ひと筋の煙もいつか青雲に届く」
王維(唐代)《使至塞上》
单车欲问边,属国过居延。
征蓬出汉塞,归雁入胡天。
大漠孤烟直,长河落日圆。
萧关逢候骑,都护在燕然。
捶丸棒は、冬に伐採した黄花梨で、膠が木になじむ春と秋に作らせた逸品。
秋嫣が嫡母に教わった詩「春日遊ぶ、この身を委ねて嫁せば一生休んぜん。無情に棄てらるるとも恥じず」。
偉荘(唐代)《思帝郷·春日游》
春日游,杏花吹满头。陌上谁家年少,足风流。
妾拟将身嫁与,一生休。纵被无情弃,不能羞。
嫡母は「窈窕たる淑女は君子の好逑、女子が君子になってもいいはずよ」と。「美しく淑やかな女性は、君子にふさわしい」が元の詩の意味。
『詩経 国風 周南 関雎』
关关雎鸠,在河之洲。窈窕淑女,君子好逑。
参差荇菜,左右流之。窈窕淑女,寤寐求之。
求之不得,寤寐思服。悠哉悠哉,辗转反侧。
参差荇菜,左右采之。窈窕淑女,琴瑟友之。
参差荇菜,左右芼之。窈窕淑女,钟鼓乐之。
秦暄が薄荷と紫蘇入りの菓子。肌を潤し胃腸を整える茯苓糕(ぶくりょう)を渡そうとする。簪は金糸楠木で作られたもの。
いきなり公主抱する梁翊、秦暄を案じて妨害する梁翊が面白い。
6話
梁翊と母が観劇していた鶴鳴楼に、秦暄と秋嫣が現れる。
演目には「南方の劇、越劇「秋江」孤女入空門、破戒會書生」とあり、「潘殿」と唱っている。
「秋江」は仏門に入った女性(陳妙常)が、男性(潘必正)を追って、舟に乗り、船頭とのかけあいの場面の部分。
秋嫣が梁翊と舟に乗っていたことを思うと、この芝居に掛けており興味深いのだ。
7話
「秋江」は妙常という女子と潘必正という青年の物語。2人は道ならぬ恋に落ち潘必正の家族に引き離されるが、状元となった潘必正が妙常を娶る。
劇で一番良かったのには
秦暄「秋江を一望すれば涙が流れ小舟を直視できない」。
秋嫣「あなたに会いたかった。恨んだりしていない。ただあなたの心変わりが怖いの。他の人を愛して私を娶らなくなることが怖い」。
……はフラグのような台詞。
《玉簪记 秋江》
陈妙常(同小桃红):秋江一望泪潸潸,怕向那孤篷看。
陈妙常(五韵美):意儿中,无别见,我忙来不为分飞怨,只怕你新旧相看心变,追欢别院,怕不想旧有姻缘。
8話
紙銭には金銭紙、銀粉紙、黄草紙がある。
秋嫣が「1人を救えば七重の塔を建てるに勝る」と頼みこみ、人助けと思ってと融通を迫る。
救人一命,胜造七级浮屠。
10話
成昭22年、賄を受けて官職を売った。ふたりで馬に乗って大丈夫なのか。吐火羅国(トハラ)の手枷は合鍵が作れず、手枷という名のペアブレスレットが外れない~。
(つづく)
▼京劇『秋江』について
▼詩経 关雎について
▼詩経 関雎について
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