卿卿日常1話,2話感想料理/キャスト,清穿日常,詩経相鼠,九川や新川少主について

中国ドラマ『卿卿日常～宮廷を彩る幸せレシピ～』が2023年8月11日（金）よりWOWOWにて毎週2話放送で始まった。全40話。

中国料理ドラマには目がないのでもちろん見始める。
風土が異なる九つの川（せん）とは、中国を模したファンタジー設定なのね。

初めは『花小厨』みたいにヒロインがビシバシ料理を作るのかと思ったが、これは『如意芳霏』に料理をプラスした感じのドラマ？

ヒロイン友人の側室と正室とのバトルはあるものの、側室も賢いので全く気にならずほぅほぅと見ることができる。きっと中国各地になぞらえた各川にちなんだ料理が、あれこれと展開される事を期待して視聴継続決定。

ドラマ別名は『新川日常』、英語では『New Life Begins』。この英語タイトルにダイバーシティな舞台と来ると、なんとなくディズニー映画『ズートピア』の冒頭を思い出した。
　原作は多木木多『清穿日常』というネット小説で、単行本タイトルは『清川日常』。ドラマは改編されており、元々は清朝の康煕帝・雍正帝時代だったよう。六少主は四爷とあり、どうりで数多い太子とその争いに康煕帝の息子達（九王奪嫡）を連想したワケだ。

１話と２話感想とメモ

初期設定が頭に入っている方が楽しめるのでまとめてみた。ジオラマが可愛い、ストーリーに関係があったりするのかな。地名は今のところ連想です。

九川について

新川：九川の盟主、男尊女卑で嫡出と庶出の区別が厳格。北京？画像上真ん中
墨川：北部、兵力が強く牧畜民が多い。内モンゴル？画像右上
蒼川：北西、土地が痩せ、物が不足。砂漠地帯？画像左上
黛川：中部、山がちで鉱物豊富。画像左下より
胭川：南部、小さいが花や果物がよく採れる。桂林？画像下真ん中
瑩川：南東、雨が多く年中緑が茂る。蘇州？画像右下
霽川：南西、他の川と異なり一夫一妻制で男女平等。雲南？画像左下
丹川：辛い物を好んで食べる。女が勇ましく婿を取る人が多い。四川？画像中央
金川：東の海沿い、貿易が盛んで財を成した者が尊ばれる。広州？画像真ん中右

蒼川の表現が……。

で、われらがヒロイン李薇(りび)は最も現代的な価値観の霽川出身。
　友人であり賢く自分大好き郝葭（かくか）は胭川の庶出出身。
　猛々しい上官婧（じょうかんせい）は丹川出身で郡主。四川ぽぃような。四川や重慶を含む西南地区の女性は恐妻家と、おジャンさんのアナザースカイ『奇妙之城重慶』で目にしたことがある。
　金川の元英郡主は絶世の美女、でも来ていない。

新川は他の８つの川から妃を娶ると聞いて、てっきり新川王に８人もの妃があてがわれるのかと思ったが、新川の王子である少主が多数いて、そちらに嫁ぐようだ。これは新川王が子沢山でないとすぐに行き詰まる案件……。『孤城閉』を見ている身にはいろいろと思うところがある設定であった。

少主のまとめ

大少主：庶出。駐屯中。正室あり。

二少主尹嵩（いんすう）：嫡長主。眉目秀麗で文武にも秀で、政務を仕切る。正室黛川趙芳如、側室郝葭。

三少主：父上が愛する、二兄上の言いなり。正室あり。

四少主尹峻（いんしゅん）：へつらい職位を得たが、治礼司の閑職。正室あり。

五少主尹岐（いんき）：実直で裏がない。正室上官婧。

六少主尹崢(いんそう)：病人のふり、でも胃痛持ち。平素の振舞いに反して、棋風は守りに入らずひたすら強攻。敵陣が拡大せぬようさばくのが上手。側室李薇。

七少主尹岩（いんがん）：人柄がいい。口数が少ない。瑩川 阮思思も無口。

八少主：逝去。

九少主尹崡（いんかん）：未成年。

十少主尹岳（いんがく）：未成年、候補の女性を点数付け。

十一少主：未成年、尹崢と同腹（和夫人）。

１話料理漢詩メモ

ロバの馬車は初めて見た。ロバって鼻先に食べ物をちらつかせれば、動く動物なんだろか……。リンゴちゃん……。

嫡長主尹嵩は魚釣り、四少主曰く、五少主の評価は「相鼠」が引用され、「鼠に皮あれど人に儀なし、儀なくば死ぬほかなし」。礼儀に欠き地位にふさわしくないと非難しているのかしら。

『詩経国風鄘風相鼠』
相鼠有皮，人而无仪！人而无仪，不死何为？
相鼠有齿，人而无止！人而无止，不死何俟？
相鼠有体，人而无礼！人而无礼，胡不遄死？

鼠には皮があるのに、人には儀がない。人に儀がないなら、なぜ死なないのか？
鼠には歯があるのに、人には止がない。人に止がないなら、死なずに何を待っているのか。
鼠には手足があるのに、人には礼がない。もし人に礼がないなら、なぜすぐに死なないのか。

六少主尹崢の献立：カボチャの卵蒸し（南瓜蒸蛋）、木犀の菓子（桂花糕）、芽花琊菜（白灼西蘭花）はブロッコリーで白灼はさっとゆでること、空豆と百合根（蚕豆百合）、松葉独活（白灼芦笋）はアスパラガス。漢字クイズのようだね。