卿卿日常11話,12話感想/飲膳正要,五玖酒,梅三美

１１話感想

六少主の告白に、返事は保留する李薇。新川で雪が降るのを心待ちにしていると話す。

正月に向けて李薇や宋舞が灯籠を飾っている。宋舞は李薇ばかり気にしており、好きなのではと侍女に指摘される始末。

団圓酒楼で五少主が上官婧を火鍋に招いている。丹川の唐辛子に五玖酒（ごきゅう/特酿的伍玖）が丹川主から贈られた。伍玖酒は四川光良酒が『卿卿日常』とコラボしておりスポンサーなのね。よく見るとラベルに光良の文字も入っている。六弟は早熟の天才【少年老成】、自分は大器晩成と言う五少主。

二少主は正室と一緒に年を越すしきたりで、侍女とひとり酒な郝葭。瓶には梅三美の文字。梅には【二絶三美四貴】という言葉があり、三美は【以曲为美】枝の曲り、【以斜为美】花の傾き、【以疏为美】間引きの美を指す。

６年前に来た頃の正室趙芳如は聡明で快活だったが、二少主に正室を替えると言われ、外とのつながりを断ち屋敷のきりもりをするようになった。そんな過去が……。

宴の試食会。霽川の白キクラゲ（銀耳）は美肌になれる。九少主、未成年なのにこんなに兄の奥様事情を耳にしていて大丈夫なのか。

不遇な目に遭っている郝葭が、恋バナで、李薇を後押しして全面的に応援しているのがよきよき。
嫡長主が通りかかる頃合いをはかって、郝葭の侍女が木を蹴飛ばして、花びらを舞わせるのも頼もしい。郝葭は額に梅花粧をしており、郝葭はなにかと梅推しね。花の神に祈願するのは胭川の伝統。
嫡長主に柳のような細腰でなければと、減量を命じられた。ケッと思っている郝葭節は健在。

李薇と会って、あとを付いていく六少主もカワイイ。

胭川には多くの減量法があり、一口かじって20回以上噛む、汁物が先で野菜と肉を多く食べ主食は少なめ、食後は断ち座らない、ニガウリ法、リンゴ法、午後絶食法、７日間絶食法、21日間減量法。胭川は美に対する意識が高い地方なのね。リンゴ法は中国にもあるんだ。李薇の一口は全部だったね。

食べるのを控える李薇に、六少主が読ませたのは「食は中庸を守るべし。過食と飢えは身を損なう」。李薇の「衣がきつい」という訴えに、「衣が悪い」と言う甘々な六少主。霽川の牛肉煮込み（火瓢牛肉）を李薇にあげている。

忽思慧（元代）《饮膳正要》
他让人们注意饮食卫生“先饥而食,食勿令饱;先渴而饮,饮勿令过;食欲数而少,不欲顿而多。益饱中饥,饥中饱;饱则伤肺,饥则伤气;若食饱不得便卧,即生百病。”

一方、三少主は、半紙で腰の幅を測り、鎖骨には銅銭を置き、不合格なら絶食と言い渡し、董海棠が倒れた。上官婧の「自分は腹が出てるくせに」に笑ったわ。

裁縫もできちゃう六少主。六少主が密かに相図して蘇家令に不憫話をさせるのも楽しい。

李薇が「尹崢」と名前を呼び、するすると赤い糸が六少主の手から李薇へと伸びていく。六少主は「生涯１人だけを愛する」とハグ～。流れる主題歌摩登兄弟劉宇寧の『清暉』。ラブラブ甘々～。うん、だけどそんな日々は長くは続かないと分かっているコチラ側の視聴者。だってまだ第11話だし。

仕官初日の日。載笛は六少主に「謀略を弄さず、権力欲にまみれぬよう。そして民を思う心を持ち、世の太平に尽くされるよう願います。為すべきことを為しさえすれば、雲は去り光が見えるでしょう/不沾诡计，不为权欲熏心。千种思量，具在百姓，万般思虑，皆为社稷。有所为有所不为，终能拨云见日。」と伝える。

李薇が「あなたは最高よ！」と叫ぶと、「分かった」と叫び返す六少主。

しかし朝議で発言は遮られ、鬱々とする六少主。三少主は嫡長主に愛想笑いで応じるも、思うところがあるようだ。

新川主から、金川主嫡女元英郡主との婚姻話が舞い込む！

ＥＤ：摩登兄弟劉宇寧『清暉』。
歌詞は六少主から李薇へのラブソングだね。
（つづく）

新川主、約束も反故にするし、嫡長主も贔屓にしているし、割とおおまかな権力者だなぁ。

１２話感想

六少主は「心に決めた人と添うことすら叶わぬなら何の価値もありません」と断るが、和夫人曰く、「仕官できなくなった少主は生ける屍」だそうな。突き放すようでいてフォローしてるよね。

李薇たちは、初の参内をお祝いしようと宴を準備しており、生姜を取り出さなきゃと言っている。そんな祝福ムードから一転、蘇家令から婚姻を告げられ、李薇の涙が落ち、水面を揺らすカットは趣がある。

盛りあがっていた所での婚姻話に、さすがの李薇も食欲がない。涙ながらに食べているのは六少主のお土産な金酸棗。

中国ドラマあるあるの、死んだ目の花婿～～～。宋舞も荒れているが、百福とすっかり仲良しになっているね。宋舞がキャンキャン言うのは、小型犬ぽぃのかしら。

元英郡主、花嫁なのに黒い衣装と思っていたら、六少主の後ろ楯となり、地位を確立したら円満離婚をと持ちかける。しかも李薇の正室教育も申し出て、参謀＆教育係をGetした！

酔っぱらった六少主が、酔った李薇を抱きかかえ～～～。

内務庁から遣わされた女官も見事に撃退する元英郡主。明蘭＠明蘭は追い払うのに苦労していたけれど、さすが郡主は手っ取り早い。趣味は帳簿を見ることですと。
　女官の耳飾りを当てた、石榴（せきりゅう）、葡萄（ほとう）の侍女が選ばれた。子孫繁栄の意味が込められている。

宴会では粘り気のある物は消化に悪く胸焼けを起こすと、変更を命じており、新居のしきたりは、88項327条の決まり。

バリキャリな元英郡主の前だと、ポンコツ宋舞がイイ味となるキャラの配置。いつのまにか李薇と親友になっているし。
　李薇に関して、帳簿、支給金と人員管理（内務）、宴でのもてなし方や食事の礼儀作法（主事,礼儀,宴賓）は全て×。丹川での五少主評価を思い出すね。
　「口は誤解を解くためにある。耳は話を聞くためにある。強情を張るだけでは何も解決しない」と合理的な郡主サマ。

宋舞が離縁状と誤解して破った勉強計画書、貼り合わせ元通りにするよう指示されている。

六少主連合軍があいととのった～。

ＥＤ：不才『至味』
（つづく）

ドラマ『孤城閉』でも思ったが、望んだ結婚でない場合は、二人ともお互いを好きでない方が良きビジネスパートナーとなる事ができ、かえってスムーズな関係になれるというのが、結婚の不思議なところ。

六少主がこれだけ出来が良いと褒めそやされているのに、宋舞以外、誰ひとり関心を示さないのが、女性陣の仲の良さにもつながっているよね。

元英郡主も有能すぎて頼もしさしかない。
ドロドロは嫡長主周囲が引き受けてくれている安心ドラマ。

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