笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」アニメ「魔道祖師Q」に始まり、ドラマの漢詩やグルメを記したブログ。最近は「一念関山」「紅き真珠の詩」「安寧録」「星より輝く君へ」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。外部リンクはプロモーションを含みます。

明蘭73話最終回考察,ドラマ完走記/虎と鰲魚

ドラマ『明蘭』も最終回!
全73話という長さも感じず、展開が気になって盛りあがり面白かった~。
2周目の方が安心してじっくり見ることができるので、再視聴に向いているドラマでもある。ドラマ『琅琊榜』同様に、結構 新たな発見があるし、前半と後半で対比もあるのよ。

73話最終回感想

明蘭を救いにタイミング良く現れる、間に合う男な顧廷燁。明蘭は「遅い」とわめき散らし「私が小狐ならそっちは狐の先祖よ」と。顧廷燁ってば「楽しいか?」って、死ぬ思いをしたのに楽しくはありませんて。顧廷燁は京力に警護を任せている、こんな人もいたのね。

土壇場で劉貴妃は皇太后に見放された。皇太后は韓宰相ですら手玉に取れるんですもの、劉貴妃じゃあね。皇太后は秦氏と同類で、自分の手は汚さずに誰かを操り悪事を仕掛ける。例の李内官も捕まり、先帝贔屓なお人らしい。

皇太后は毒薬の酔仙人を所望する。
陛下と皇后が皇太后に会いネタ明かし。皇太后は「陛下が実父を皇孝と呼び、戦を仕掛けようとしたのが気に入らなかった」のだが、廃位を企てたのは否定。陛下は「網を張ったが皇太后が近付かなければ使うこともないが?」と。盛夫人の項羽と韓信を思い出す。

陛下は「老いて母子になったゆえ疑心暗鬼に陥っていた」、皇后は「皇太后の居所を離宮に移したいだけ」と言い、義孫にあたる桓王も「おばあさま」呼びし、先帝を称え宋の未来を熱く語る。

弟 顧廷煒が顧廷燁が生きていることを、秦氏にウキウキと伝えるこの皮肉。「卑しい出の白氏が顧廷燁のような息子を産めたのに、自分は東昌侯爵家という高貴な出ながら、こんなばかを産むなんて」と言うのは、息子の出来で代理戦争していたのか。
枯れ井戸に放り込まれた顧廷煒。侍女の尚さんが顧廷燁たちを連れてきた。

秦氏は「根を同じくする者が固い絆で結ばれ、目上に孝行し国に忠誠を尽くせば、一族は永遠に栄える」と祠堂の位牌をなぎ倒す。
「私は顧家で一生芝居を演じてきた。まるでどぶにいるうじ虫のように、1日たりとも自分らしく生きたことはない。妓女のほうが痛快に生きてるわ。今この時私は自分を取りもどす」と笑って倒れる秦氏。

このあと、王世平が流刑となり囚人として歩いている場面があったがカットされていた。王世平の妻もあれだけ抵抗していただけに無念だろうなぁ……位牌も太廟から取り除かれたことでせう。

陛下が黄金色の麦を見て、「麦を刈ればすぐにまた田植え。豊年の年は少なく、凶作の年は多し。農民の苦労はいかばかりか。」と感慨深げに語る。
陛下に猿呼ばわりされている顧廷燁。

このあとカットされていたが、陛下の麦は皇太后にも届けられてるのよ。傍らには朱内官と李内官がおり、李内官も生き延びたのか~。皇太后がかばったのね。
皇太后が劉貴妃の子 永をあやしていた場面もあり、永が生き延びたのを良しとするか、だからこそ反乱に加わってしまったから悪手だったのか……。祖母に預けられ難を逃れるのは明蘭との対にはなっている。

斉衡が「家族を巻き込んだ賭けなどできない」と言うのももっともで、大切に育てられた斉衡からこそできないわね。申和珍に「そなたこそ別の道だ」と告げ、申和珍が「借りなどない」というのは夫婦だからだよね。今回は斉衡と申和珍の場面でじんわりしたよ。

祠堂で明蘭と父のふたりは扁額を書きながら、事の真相を聞き出した盛紘のあんぐりした顔が傑作だな。やはし明蘭は直訴の太鼓で倒れた時に皇后に話してもらったのね。不遜な言葉も全て陛下と相談済み。王若弗も10年も本家にいなくて済みそうだ。

 

顧氏祠堂の扁額をかける顧廷燁たち。
侍女だけ連れた墨蘭も、明蘭に招待(拜帖)されやってきて翠薇が迎え、明蘭は「揚げ魚(炸鳌鱼)がなくなる」と声を掛けている。墨蘭の衣装が禍々しいピンク色じゃなくて墨色になったね。盛夫人がすんごぃ杖をついていて、マスターヨーダに見えるけど寿老人なイメージ?杖には鳥の彫刻がされている。顧廷煒もひっそりとこの場にいたのね、秦氏の位牌も置いてもらえるのかしら。

鰲魚(鳌鱼)が気になって調べると、魚が龍になる途上の、頭が龍で尾が魚の伝説の霊獣とあり、現実的にはサラサハタという説もある。水を吹き出し火伏せのシンボルでもあるとか。
 興味深いのは『三国志演義』には「准备窝弓射猛虎,安排香饵以钓鳌鱼」という俗語があり、「仕掛け弓を準備して猛を射る」は綿密な罠を準備し弱点を突いて捕らえる、「香りの餌で鰲魚を釣る」は利益で標的を誘惑することを指し、まず誘い込みその後捕らえるという戦術パターンを示すらしい。
 なんでも諸葛孔明が魅力的な餌(荊州)で、呉の周瑜を釣り上げたことを言っているのだ。ちなみにその後、周瑜は怒りのあまり体調が悪化し亡くなる要因の一つとなったと演義ではされている。
 軍師な諸葛孔明=宴で自ら魚を料理した盛夫人やその弟子 明蘭、呉=梁家を思い出すが、周瑜=盛家や顧家の敵といったあたりで、今回の戦果が炸鳌鱼なのだろうか?
もしや墨蘭が康夫人を手引きしたのも、結果的には敵である康夫人や秦氏を誘い込むのに役立ったということなんだろか?
この場面の冒頭で盛家嫡子な全くんに「さんは?」(小老虎)と尋ね、「要らない」という場面もあるのよね。

小桃もおめでたで、石頭と幸せそう。ドラマの冒頭で泣いていた幼い小桃ちゃんが、立派な奥様になってる~~~。あまり団が大きくなってないから、小桃が結婚して身ごもる半年位は経ってるのかな。

若公爵は都を離れており茶税の奏上をよこした。袁文紹は「韓宰相に馬の飼育について聞かれた」と言う。華蘭が「義兄上は馬場へ?」と言うと、明蘭の夫が「立ち入り禁ず」の札を掲げたと話している。コレもなんだろ、戦が近いのか?

明蘭「これが暮らしなんだわ。私は平凡な暮らしが好きよ」に、顧廷燁は「安心しろ。私が守っていれば天が崩れても心静かに食事ができる」と相変わらずの調子。
明蘭「いいから食事よ」に、顧廷燁は「明蘭、足元に気をつけろ」。
ふたり手を取り合って歩いて行く。
(完)

ドラマ完走記

いやぁ大団円
最後までハラハラしつつ、家族団らんで終わり佳きドラマ

秦氏の祠堂での最期は迫力あったので覚えていたけれど、周回視聴ではわりとアッサリだったなという印象。顧家の位牌の数々が迫力あって燦然としていたね。

反乱ですら、陛下と皇太后の母子物語となっていた。支配階級は罪を免れることができるのよね……というか、皇族の家族喧嘩って民にどれだけ迷惑がかかるんだ。

秦氏が顧廷煒を井戸に落としたのも、自分の罪(劉貴妃と結託)で顧廷煒を巻沿いにしない苦肉の策なんだろうな。前回は秦氏の祠堂炎上に圧倒されていたけれど、今回、顧廷煒が「兄上は爵位を譲ってくれます」と言っていたと知る。残念ながらそれは出来ないと思うよ~。でも顧廷燁は「母上」(母亲)って言ってたね。
顧廷煒にしろ康晋にしろ、毒婦からは案外、善良な息子(凡庸とも言う)が生まれているのがこの世の不思議でもあり、実際、家系が生き残っていくための絶妙なバランスなのやもしれないな。

前回視聴時で最後に皇帝の謀が明かされ、あの麦を育てていたのは陛下の治世や謀が育つ象徴なのだろうと類推、だから暗い宮中でもよく育つのよ。
今回はいつからあの宮中畑が出現したのかチェックしていた。第58話から登場しており、「斉衡が罷免、沈将軍や段成氷が糾弾され、明蘭が懐妊し康夫人から康兆児が送り込まれた」あたり。陛下が仕掛けた対皇太后包囲網はココからだと思われ。
ただ顧廷燁が「自分は陛下の寵臣」と傲慢な言動をしていたのはもっと前で、その頃から相談済ではあるのだろう。


ドラマ『明蘭』で宋代の中級官吏家庭のあれやこれやを学び、それは以降の時代劇ドラマを見る時にかなり参考になっている。

初回視聴時、冒頭の明蘭母のエピソードがツラすぎてすっ飛ばしたこともあり、明蘭が林噙霜に復讐するのも怖かったし、平寧郡主が不為にした事や、邕王妃の容赦ないのも恐ろしかった辺りが視聴継続の難と言えば難だが、それがなければ明蘭がどうして感情を抑え復讐をめぐらしたのかが理解できなくなるし、身分制度での名節や奴婢の命の軽さ、兗王の反乱と、後半の劉貴妃の反乱との対比が味わえなくなるので、最後まで見るべし、であった。

孔氏の教え辺りから俄然面白くなり、前回は途中からWOWOWオンデマンドで一気見していた。そのため、良い感じに細かい点を忘れており、今回の周回視聴もハラハラドキドキ楽しむことができた。


シリアスな場面とコミカルな場面がほどよく混じっているのも見やすかった要因。あの音楽が入ると、深刻な場面でもちょっと引いて見ることができる。

勇敢な幼い明蘭が、母の死を目の当たりにして潜んで生きていたのが、盛夫人の元で教育を受け知恵を巡らし、顧廷燁と結婚して相応の試練もあったけれど、感情を顕わにするようになり花開いて行く様子に見応えがあった。明蘭の髪形が前髪ぱっつんからしっとりと奥様風に変わり、衣装の色合いも素敵だったね。

それにしても明蘭がわめくと悦ぶ顧廷燁の数々のヘンタイな言動は、思い出しても笑っちゃう。そして顧廷燁が策略で明蘭を娶ったからこそ、明蘭の本心に一喜一憂するのが己の策に陥っているようでもあり、情に絡む出来事に策略を用いることの負の側面でもあるね。

顧廷燁の最後の言葉が「明蘭、足元に気をつけろ」だったのはなんなのだろう。王若弗や長柏のすっ転ぶ場面はよく見かけたが、明蘭にもあったっけ? 門をまたぐ縁起をかついだのだろうか?


最終回で墨蘭が集まりに招かれたのは様々な要因が絡んでいそう。梁家での孤立は伝わっているだろうし、先の宴に梁晗が来なかった事からも(顧廷燁の不遇時には知らんぷり)、今となっては梁家自体も弱まっていそうではある。
家を繁盛させるには、兄弟姉妹が心を1つにしなくては」なのは孔氏の教えだし、「追い詰めすぎない」のは第64話盛夫人の教え。墨蘭が仕掛けなければ、一族を盛り立てるためにも受け入れる、という事なのかな。

ドラマ『明蘭』も元はもっと長い話だったのが短くなった(それでも73話!)と聞いている。ノーカット版とか出ないかしら。

73話もあるのに、ドラマも次から次へと話が盛り沢山で、中だるみもせずに面白かったドラマ。明蘭の結婚でさえ折り返し過ぎてるんですものね。最近の全40話のドラマがなんだか中途半端になっているのは、中国ドラマはこれくらい長さがある方が深く描けて面白いからなのか?


今回、感じ入ったのは兄 顧廷煜の娘 嫻ちゃんだった。めちゃくちゃ賢いお子で、第57話の「知らないと答え、あとは同意せず笑ってうなずき胸にしまう」はホントそうですよ、と大変参考になったが、身に付けるのはなかなかに難しい。


ドラマ『明蘭』が名作なのは、このドラマの役柄が最高だと思うキャストが多いこと。
明蘭:趙麗穎、顧廷燁:馮紹峰、盛紘:劉鈞、王若弗:劉琳、墨蘭:施詩、如蘭:張佳寧、曼娘:李依暁、秦氏:王一楠は他の役柄よりも、この役が一番だと思ってしまうのよ。それだけ配役が絶妙だったんだろうな。

キャストと言えば、BS11で『明蘭』最終回を迎えた日にWOWOWでドラマ『承歓記』最終回もあり、そこから皇太后@明蘭の何賽飛が麦ママ@承歓記と分かり、私の中では何賽飛祭りとなっていた日!
そもそもそれに気付いたのが、映画『紅夢』の第三夫人が何賽飛とわかったからで、この映画も清代の一夫多妻の悲哀を描いていてオソロシイ物語なのですよ。

思わぬところで繋がるものですネ。

 

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

fuenone2020.hatenablog.com

 

外部リンク

 

 

 

 

 

紅夢 [Blu-ray]

紅夢 [Blu-ray]

  • コン・リー
Amazon