9話感想
陳廉は都へ帰ったら十将か軍頭になれるのではとウキウキ、蘇州の皇城司駐留所の伝書鳩を使えるか聞かれている。顧千帆が簪を眺めながら「君なら東京で騒ぎを起こすはずだろ」と言っているのが笑える。
池蟠は仕官したいらしいが、従軍も学問も早起きせねばならず、官妓とのお戯れは流刑らしい。
欧陽旭がさすがにキレて、徳さんを「どこが欧陽家の忠僕だ?まるでご先祖様だ」と言うのも面白い表現だ。
宋引章が琵琶を弾きながら眺める景色も美しい。舌がもつれている池蟠~~~。東京の織物薬材毛皮穀物輸送などなどを担う十二商業組合の会頭さん。
演奏の依頼者は文武3題を受けて通る必要がある。宋引章は唐代から宮中で演奏してきた家系で、孤月は玄宗皇帝の遺品、銭王太妃の賓客らしい。
1局目は宋引章の対句の続きを池蟠が答えるもの。
煙が鎖ぐ池塘の柳(五行の木火土金水が偏につく字ばかり)
爛桃 滾(ころ)がり堆を錯(あやま)る
琵琶琴瑟 魑魅魍魎を退ける(奏者)
姑娘の嫉妬で波濤 洶涌(きょうよう)(漕運業者)
魑魅魍魎を退け 哀れむは芳草萋萋(せいせい)
玻璃球を玩(もてあそ)ぶ
烟锁池塘柳 琵琶琴瑟远魑魅魍魉 独怜芳草萋萋
烂桃滚错堆 嫉妒姑娘有波涛汹涌 只好玩玻璃球
2局目は刀法勝負で、孫三娘が豆腐で菊花豆腐のようなのを作る。尚食21話や花小厨9話にも出てきた。
3局目はサイコロ勝負。同点の場合は先に開けた者の勝ち。池蟠は賭場の「小覇王」と呼ばれているが、趙盼児は金剛石で細工していた。それでも負けを認める池蟠は清々しいな。
趙盼児が雨降る中、顧千帆の言葉を思い出す場面も美しい。訪ねて行った王記鉄輔の旗は紺色だった。
顧千帆はなぜかのんびり趙氏茶輔を訪れて、趙盼児との回想にふけり、銭塘軍に趙盼児を見張らせ、孫三娘の家族の消息も辿らせる。蕭欽言は偽の瑞祥で陛下に取り入り、大規模工事を手がけ皇后にもへつらい、だまして邪魔者を排除し柯宰相と敵対している。雷司使は陛下と共に育ち、悪徳宦官と大奸臣の一大対決と言う陳廉。
今回は池蟠のギャグパートが主だった。
10話感想
孫三娘の作った江南の鮮花団子(鲜花团子)が、宿の女将さんに気に入られ~。
教坊司の1番手 張好好が、八大王の誕辰で歌舞を奉じた褒美に練り歩きをしている。天下一の詩人 柳九が馬を引いている。
宋引章が張好好と出逢う場面、音楽も流れ、意味ありげなのはなんなんだ、百合みがある。宋引章が琵琶を弾き、張好好が唱う場面が美しい。柳永は楽工や歌妓のために詞を作り、広く流伝していた。柳九のモデルなのかな。
柳永(北宋)《破阵乐·露花倒影》
露花倒影,烟芜蘸碧,灵沼波暖。
金柳摇风树树,系彩舫龙舟遥岸。
千步虹桥,参差雁齿,直趋水殿。
绕金堤、曼衍鱼龙戏,簇娇春罗绮,喧天丝管。
霁色荣光,望中似睹,蓬莱清浅。(略)水面に映る花の露 茂る草 覆う靄 暖かく波打つ金明池。
風に揺れる黄金色の柳 はるか対岸に龍舟と彩船が見え。
金の堤防のような柳の下 魚が戯れている 絹をまとう美女が集い 奏でる調べが天に響く。
池蟠の実母も身請けされた人で、張好好は23歳で陛下と皇后に会い2回も褒められたと語り、卑しいのは色に頼ることと良い姉貴分だ。
どこまでも憎たらしい徳さんは、今度は城東の廂吏(しょうり)を連れてきて、趙盼児たちは暴力を受け市中引き回しとなる。トボトボと銭塘へ帰る途中で、顧指揮と出会う趙盼児。趙盼児を見張らせていたのはどうなったんだ。顧千帆も煽るね~。でも最近スパルタ渤王@狼殿下で鍛えられている視聴者には、かわいいものだと思ってしまうよ。
趙盼児の顔の手当を医師がしていると治療なんだけど、顧千帆がすると雰囲気出るね。陳廉もそれを見てすぐに察する。
陳廉が自分の小さい家に住みませんかと言ったその家は邸宅じゃないか。いいな、こんな豪邸に住めるなんて。顧指揮を頼ろうとする宋引章は「自分の力で東京に残れないなら帰ったほうがいい」と諭されている。
顧千帆が現われ「傷口を見せろ、拷問の時には女でも素っ裸だ」に対して、趙盼児の「説明になってない」はそういう問題じゃなさすぎてその通りだよ。やって来た陳廉軍頭に“邪魔だ”オーラを醸し出す顧千帆上司……。
(つづ“く)
割と容赦ない東京追い出されパートの後に、いきなり豪邸住まいとなる3人。ひどく官吏に痛めつけられ、幸運をつかむという展開が続き、その合間にギャグテイストが入り……。
顧千帆がやられるのはさほど気にならないものの、庶民な女性陣のボコられ具合が痛々しくて慣れずにおり、いまだにどの辺りでこのドラマを見ていいのか定まらずにいる中、趙盼児と顧千帆や、宋引章と張好好との雰囲気ある感じは好きだな。そして有能すぎる陳廉軍頭~。
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