笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

夢華録5話,6話感想/傾蓋の知己,北苑の龍鳳団茶,趙太祖千里送京娘

5話感想

万奇が部屋を出て騙した感満載で襲わせていた時に、「あ、千帆は飲んだフリして倒しているのか」と気付いた。万奇と戦い格子がだだーっと剣で切られるのは見応えあったな。そして陳廉は皆が倒れた後に到着していた。タイミング良すぎるだろ。

お戯れと見せかけ趙盼児にペシペシはたかれ、それを喜んでいる周舎……。江州の綿北苑の龍鳳団茶龍鳳柄の香炉を見せびらかし、孫三娘が信号弾を打ち上げている。含光君@陳情令が!←チガウ。そんなものもあるのか。北苑の龍鳳団茶は中国でも献上茶の珍品で宋代では格式の高いお茶。北苑は福建省福州にあり、鳳凰山と龍山に位置する事から名付けられた。献上茶という事もあり「お金があっても茶は得られない」と称された銘茶。龍鳳なのは顧千帆と趙盼児の事かしら。

欧阳修《归田录》
其品精绝,谓小团,凡二十饼重一斤,其价值金二两,然金可有而茶不可得。

趙盼児が手を洗っていると、顧千帆あらわる! え?もう再会なの? だまし、だまされた二人。誘惑場面を千帆に見られていたって結構イヤだわね……とは思ったが、親友に裏切られ傷心な顧千帆が手を添えて洗ってあげる場面はよき。
 顧千帆は千帆で、「恩には恩を、仇には仇を。過去には固執せず初心を貫くだけ」と言う趙盼児に救われた様子。

皇城司は強権の主で、三省御史台もある。顧千帆、趙盼児に心揺れたね?「一生を捧げてくれればいい」ってプロポーズですか。「傾蓋の知己/倾盖如故」と手を差し出す趙盼児に、「旧友に勝れり/白头如新」と返す千帆。
 傾蓋の知己は、山河令第4話で学んだ「有白頭如新 傾蓋如故」、出典は漢の邹阳狱中上梁王书》。傾蓋は車の蓋(ほろ)、故は友人。白髪になるまで付き合っても、知り合って間もない人のような間柄もあれば、ちょっと会っただけでも親しくなることもあるの意味。

秀州から早馬で戻っていた顧千帆。この香雲楼は建物内から舟を出せる仕組みなのか。遠ざかっていく舟からの顧千帆の眼差しが印象的。

蘇州 平江府 粛府。使用人たちが丹念に屋敷を磨き上げており、その権力のほどがうかがえる……ってあの使相の蕭欽言か!桃の花が咲く時期。顧千帆はこんな大物と知合いなの?

離縁状は「放妻書」と言うのね。趙盼児は誓っても大丈夫なのかな? 戌午三月となっている。
 知県のお裁きを受けていると、周舎は証拠の離縁状を食べてしまう。この展開は第4話終わりの顧千帆で学んだよ~。

6話感想

証拠の本物は趙盼児が持っていた。知県は初犯なのでと「尻の杖刑15回、贖銅80斤」とお裁き。本来ならば「流刑および背中の杖刑60回」なので大幅な減刑である。
 趙盼児は「端拱2年の太宗皇帝の詔では、軽微な罪を犯した諸州の民は杖刑と流刑で処し贖銅は認められない」と主張。知県のお怒りを買って「背中の杖刑20回」を言い渡された趙盼児。

そこへお助けヒーローな千帆が……と思いきや陳廉さんだった、いつの間に雨も降っていたの。知州 許永がやって来て、「公堂では婦人や子供に寛容な判決を下す」と助言、権力に弱い知県は「入れ墨のうえ流刑および背中の杖刑30回」と言い渡し、逆転裁判となる。

またまた再会~。宋引章、顧千帆にときめいてる? 千帆に助けられ琵琶の狐月も買い戻され、宋引章は惚れっぽいのかしら。知州の力で「教坊司で頼みたいことがある」と遇される宋引章。穀雨まではまだ8日、

役人や東京は恐ろしいらしい。「利息も付けろ」と趙盼児に言う顧千帆。手巾は返すのね。

蕭欽言の側近の忠氏。鄭青田が呼び出されており、褒美にウキウキしていたら賜わったのは死の三点セット……。なんと顧千帆は蕭使相の息子だった!

顧千帆が進士となったのは18歳。顧千帆の母親は頑固らしく、顧家の伯父は武将、蕭欽言は寒門出身。中国や韓国ドラマで時々見かける嫡子偏愛パパがここにも出てきたよ。……という事は趙盼児が船頭に出任せで言った蕭使相の長男とは当たっていたのか。寒門は身分が低く後ろ楯のない家柄。

飛銭は朝廷が許可した官商だけが扱える手形。趙盼児のことは「京娘を送り届けた太祖と同じ」と言う顧千帆。
 太祖は趙匡胤で、『趙太祖千里送京娘』という物語がある。若き趙匡胤が監禁されていた趙京娘を助け出し、山賊と戦いながら、妹として趙京娘を郷里に送り届けたという趙匡胤の義心と武勇伝である。もっとも送り届けた後に婿にと請われたが断り、京娘はその後自害、太祖となった後に祠を建てて夫人に封じたという後日談も付いているのだけれど……。
 どの時代も太祖を持ち出すのが好きね。当たり前なんだけど、時代によって太祖が変わるので誰だったっけ?としばし考える……。

東京にはお馴染みの火がぶんぶん舞っており、ラクダもいる! もう穀雨の前日。趙盼児は高府の前で欧陽旭とも再会!あれ?欧陽旭、ちょっと思っていた顔とチガウ。なんとなく『贅婿』の商売仇だった烏啓豪(戴向宇)みたいな感じをイメージしてたのよ。

双井白芽の新茶は柔らかく、水が湧いて5つ数えたら粉茶に注ぐ。やかんは銀がよく鉄だと苦みが出るようだ。江西修水一帯のお茶で、欧陽脩が『帰田録』でこのお茶について記載している。

欧阳修《归田录》
自景佑已后,洪州双井白芽渐盛,近岁制作犹精,囊以红纱,不过一二两,以常茶十数斤养之,用避暑湿之气,其品远出日注上,遂为草茶第一。

なんと「高家の娘の婚姻後、半年ほど待ってくれ」ですと!!
(つづく)

顧千帆が蕭使相の長男で役人特権スペシャルカードを切った事から、ちょっと思っていたのと違い、どういう思いでこのドラマを見たらいいのか考え中。「アメンオサ~」は好きだが、蕭使相の役人特権カードはモヤモヤモヤ。死んだ元親友な万奇の立場は……。ま、裏切ったんだけどさ。

割と似た設定の韓国ドラマ『御史とジョイ』はギャグ寄りのコメディドラマで、『夢華録』の方は市井の感じなのかと思っていたが、暗行御史ラ・イオンも皇城司顧千帆も御曹司設定が似てきてしまった。主役ふたりはとっても魅力的だし、当初の予定通り、宋代の風俗を楽しめば良いのではあるが。

 

 

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