21話料理感想
押しかけてきた怪しい3人家族、女将の義母の弟……郁槐の叔父か。海老の唐辛子炒めを作る花小麦。
冬雁は牛肉の辛味炒め(干煸牛肉)を作ると言うが、花小麦が全部作っていた。牛肉里芋料理と鶏唐辛子料理。冬雁は料理人候補かと思いきや、動きが雑な人だった……。
親戚というパワーワードで居座る孟母の弟家族。インゲン(豆角)も固くてお気にめさない孟母。周蕓児がくれた不眠に効く天竺葵も冬雁が持って行ってしまう。天竺葵はゼラニウム。羽振りが良くなると親戚が増えるのも、よくある事なんだろうな。
科挙に落ちた文華仁は傷心ながら、帳簿係に就任~。
魚玄機(唐代)《游崇真观南楼睹新及第题名处》
云峰满目放春晴,历历银钩指下生。
自恨罗衣掩诗句,举头空羡榜中名。
春の光晴れやかな日、すばらしい詩次々に生まれる
才能のない己を恨みつつ、ただむなしく及第者の額を見上げる
魚玄機は詩の才分がありながら、女性であるがゆえの無念な我が身を、なれるべくもない進士を挙げて詠ったもの。
ぐいぐい入りこむ孟母の弟家族を見ている中、降臨した姉さん~~~。実に頼もしい。
酔っ払い孟郁槐、再び!
22話料理感想
忌々しい孟母の弟は、姉の古傷をぐりぐり、ついに花小麦がホウキを持って怒る!「相手のためと言って家族を傷つける人は大嫌い」ごもっともです。親族互助会にこういう輩がいると厄介きわまりないわね。
孟郁槐は点心をお土産に持って帰ってくる。蓮の実と百合入りの団子入りの汁粉(酒酿湯圓,蓮子蓮心湯圓)は、蓮の実の芯があるかないかで苦さが異なる。そして孟母と雪解け~。一応叔父一家のお蔭なのかな。
松鼠鱖魚は蘇州の有名料理で桂魚を揚げている。関蓉が夫と共に食べに来ている……って花小麦の店って知らなかったのね。優しそうなご主人で何よりだ。花小麦も「優しい人と巡り会うのは、女にとって得難いことだと思ったの」と言っており、そうだそうだ。花小麦も孟郁槐とラブラブ。翌朝は粥を食べている。
中秋節で月餅を作る。紫芋入り月餅(晶莹剔透的月餅)や、譚さんは蟹みそ餡の月餅(蟹黄鮮肉餡)を作る。一個一個木型に入れて作るのいいな。
関蓉の夫は何玉さん。頼まれて花小麦は肺病に冷たい食べ物は禁物と、杏仁と枸杞の実の汁物(杏仁川貝枸杞湯)を作ると言う。川貝は漢方の貝母。喘息じゃなくて肺病なの?
誰かと思えばさっさと移籍した呂彪に鏢頭の董徳友は、柯さんの因縁の相手よね。何の面倒事を持ち込む気なんだ?
紅酥肉は豚の脂身に飾り包丁を入れ粉を振り、豚肉と混ぜて切り、揚げて煮込んで蒸すというなんて手間のかかった料理!南昌の名物料理で卵とでんぷんがつなぎのようだ。
23話料理感想
豚の揚げ煮(紅酥肉)は外が香ばしく中はとても柔らかく一口食べれば香りが広がる。仔鳩の煮物(乳鴿)はたれの味が肉全体に染み込み味わい深い。呂彪の料理評は的確なんだけどなぁ。
董徳友の狙いは協力と言いつつ、孟郁槐の請け負う重要任務に食い込みたいのか。それはムシのいい話だ。椒麻魚かな、アワビだ~。さすがにお代は払ったのかな。
中秋節。譚さんが蟹みそ餡の月餅を売っている~。蟹料理で果敢に逃げだそうとする蟹は上海蟹で醉蟹と香辣蟹。成敗されて粉を付けて揚げられて~。なんだか料理と物語が重なるわ。中秋節に蟹は『瓔珞』でも食べていたな?
花小麦は月夜の中、不老不死よりも、限られた時間で楽しく好きなことをしたいとしたいと話す。干し肉(醤肉干)とお焼きを蜀への仕事に出かける孟郁槐に持たせる。
久しぶりの彫刻像だ。やはり孟郁槐たちは襲われたか。呂彪に花小麦からの蛙料理でも味わわせるのかと思っていたが辣椒醤かな。大聖とのショットはサービス場面なのか?
高級料理のなまこと浮肚との蒸し煮(海参花㬵湯)に虫を入れようとする輩が!叔父夫婦かと思ったよ。
汪展瑞が料理の腕比べをしたいとやって来るが、営業時間にいきなり来るんかい。緑茶毛尖,六安瓜片,龍井、烏龍、とお茶を丁寧に取り出す。ぬぐう手巾は袱紗なお手前な感じ。豆腐を炒めた茶葉料理 VS 花小麦の紅油肚絲なモツ料理対決は、客層の違いで負ける汪展瑞。「庶民の味」を求め料理人として働くことになる。
24話料理感想
早速花小麦も茶葉を使った料理を作っている、手羽先をお茶に浸し揚げた茶香鶏翅や海老の茶葉料理。
花間楼が順平県の名士の生誕祝いに指名されたことをあてこする春風楼の趙さん。すっかり花小麦に追い越されてしまっている。
もつ炒め(火爆腰花)に、お品書きの青菜炒め(鶏汁油菜)、鮒の姿蒸し(蒸鮒魚)、蟹醸橙。名物料理とふぐの汁物(河豚魚湯)を注文し、怪しい素振りな人たち。
周蕓児に鰓状の切り込み(魚鰓形花刀)は3回目で切り離すのがコツと教えている。
調味料のクレーマーの中にあの魏料理人の弟子の姿があり、知県に訴えると言っていたのが訴えられているこの有様。そもそも浣花園は陶知県が出資している件でも裁けるのか。
孟母は孫がほしくてたまらない。陶夫人の集まりはさながらセレブマダムなアフタヌーンティー。蓮の花托に魚肉を詰め、蜂蜜を塗って蒸す、丁寧な仕事ぶりの花小麦。バラの花や、白鳥など映える料理が勢揃い。食後の甘味という事はこの料理は甘いワケではないのか。汪展瑞は不満げなら、独立して自分のお店を出したらいいのにな。
(つづく)
外部サイト
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