笛の音と琴の調べ

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夢華録7話,8話感想/千帆の由来,琵琶行,有所思,霍小玉伝,詩経 小星 序

7話感想

欧陽旭は趙盼児に「君は何もかもすばらしいが出自が悪い」と本人を前にして言うことか。趙盼児は「東京は本当に豊かで人を惑わせる街なのね」とお茶をこぼして叩き割る。

池蟠が「鳳凰点頭」の技をと言われ、鳳凰づくしだな。因縁をつけられるが趙盼児は蹴鞠が得意だった、カッコイィ~。

都には波斯(はし)人もおり踊っている。波斯ペルシャ。熱で倒れた趙盼児が脈診されると「怒りのせいなのか脈が速い」と診断されている。何かとそそっかしい宋引章だが、分厚い譜面は一目で覚えられるようだ。

この欧陽旭が苦境に陥っている映像は予知夢かしら。

鄭青田が残した47万貫は、3万貫は遺族、4万貫は皇城司死傷者の見舞金、20万貫は皇后の兄劉太尉、残り20万貫は蕭使相という仕分けとあいなった。千帆に報告されたところでは、楊家の使用人には見舞金が1人120貫が払われたようだ。
 顧千帆は水晶肴が好物らしい。江蘇省鎮江市の伝統料理で、豚の蹄の煮こごり。家を出て行ったのは蕭使相の方なのかな。

忠氏は息子を平手打ちし、雷敬は于中全を平手打ちし。雷敬が蕭使相から賜わった箱。うん、今回は3点セットではないと思っていたよ。玉かな?

宋引章が琵琶を弾き、杜長風が詠ずる。「凝絶して通ぜず、声暫くし歇む。別に幽愁と暗恨の生ずる有り」。

白居易『琵琶行』
(略)
间关莺语花底滑,幽咽泉流冰下难。
冰泉冷涩弦凝绝,凝绝不通声暂歇
别有幽愁暗恨生,此时无声胜有声。
银瓶乍破水浆迸,铁骑突出刀枪鸣。
曲终收拨当心画,四弦一声如裂帛。
(略)

凝結して滞り、音はだんだんと途中で止む。
他にも悲しい思いや怨恨がひそかに生じているようだが、

魚のお粥を趙盼児にあげる孫三娘。杜長風は向陽楼という有名店の菓子を持ってきて「自己評価が高いようだが霍王の娘 小玉も零落したあとは側室にもなれなかった」と話す。唐の蒋防が記した小説『霍小玉伝』。実在した李益が主人公で、小玉と将来を誓っていたが、母の勧めで他の女性と結婚し、小玉は恨みを残して亡くなった。

『女誡』でも「敬順の道は婦人の大礼」。

班昭『女誡』
然则修身莫若敬,避强莫若顺。故曰:敬顺之道,妇人之大礼也。夫敬非它,持久之谓也;夫顺非它,宽裕之谓也。


詩経』の小星でも「人に妒忌(とき)の行い無く、恵み賤妾に及び君に進御…命に貴賤あるを知り其の心を尽くす」。

詩経 国風 召南 小星 詩序』
小星,惠及下也。夫人无妬忌之行,惠及贱妾,进御于君知其命有贵贱,能尽其心矣

 

貴重な水晶の靉靆(あいたい/古代の眼鏡)は池の中へぽちゃん、ついでに杜長風もどぼん。孫三娘の「大事なのは人を蔑まないこと」はごもっとも。

池蟠は張好好に耳かきをされている。東京十二商業組合の会頭で、十三少は「頭が足りない」の意味らしい。杜長風は書院(宋代の私立学校)の先生で、科挙第二甲第27名で、欧陽旭の兄貴分のようだ。

高慧(こうけい)が登場。叔母は賢妃で、皇太子が病になり婚礼が延期になったと言いたい放題のお嬢様。

8話感想

高慧はかつていい人がいたら妹分にすると口では言うが、進士 蘇行遠の妹が梅の花を贈ったら、外出先で転び左目が不自由に、鹿鳴の宴で娘をやると公言した龔校書郎宅(きょうこうしょろう)では舟が転覆しずぶ濡れの姿を見られ出家し女道士になっていた。こ、こわい~~~。高慧は咸平郡主府の宴に招かれているようだ。桃の名所清暉園(せいき)へ連れていってと言っている。
 欧陽旭はそんな高慧に趙盼児の存在を知らせまいとしており、本当は未練タラタラな様子。

この美人画は欧陽旭が描いたものだったのね。欧陽希明が欧陽旭の字(あざな)。絵を燃やす趙盼児。この薄布越しのショット、風情があるな。
聞く君に二心あり。心乱れて簪を焼き砕きて灰を飛ばせり。君のことは二度と想わん。我らの縁はこれきり。『如意芳霏』第37話にも出てきていた楽府。

佚名 (两汉)《有所思》
有所思,乃在大海南。
何用问遗君,双珠玳瑁簪。
用玉绍缭之。
闻君有他心,拉杂摧烧之
摧烧之,当风扬其灰
从今以往,勿复相思,相思与君绝!
鸡鸣狗吠,兄嫂当知之。
妃呼狶!
秋风肃肃晨风飔,东方须臾高知之!

古松萬年の文字。江南には清明節に墓を清める風習があり、蕭家のお墓へ連れて行かれるが、顧千帆の祖父は礼部侍郎の顧審言と断る。蕭パパは家を出て行ったけれど、息子がいないのかデキが悪いのか、今は優秀な顧千帆に執着しているのね。

千帆の由来は「過ぎ尽くす千帆皆これならず」。いまひとつこの漢詩では名前を付けた真意がわからない……他の解釈があるのかな。

温庭筠(唐代)『望江南 梳洗罢』
梳洗罢,独倚望江楼。
过尽千帆皆不是,斜晖脉脉水悠悠。
肠断白蘋洲。

身づくろいをすませると、ひとり楼の欄干にもたれて大江を見下ろす。
たくさんの船が通って行くけれど、どれもあなたを乗せた船ではない。つれなくも傾く夕陽はろばろと流れゆく水
そして白い浮草の花が咲き乱れる中州。すべてがわたしの腸をずたずたにちぎる。
松枝茂夫「中国名詩選 下」1997年 岩波書店


蕭欽言は3年振りに宰相に返り咲く。簪を大切に持ち歩いている顧千帆。蕭欽言は王狄(おうてき)先生を殺し嫌われ者のようだ。「私は正しく生きたいだけ」とお墓に告げる顧千帆。

趙盼児の条件は趙家の婿そして一生守ると誓いを立てた旨を書き記す、宋引章を良民にする、『夜宴図』を返すこと。そして徳さんが罷免される柯宰相に『夜宴図』を贈っており、多分、蕭欽言の政敵よね? なにひとつ条件を果たすことができない欧陽旭。

何四は子ができなくなる龍虎穴を信じて「借金の踏み倒しは天が許さぬ」と叫び続けている。「ここ数年で欧陽と過ごした時ほど楽しかったことはない」趙盼児だったのね。顧千帆は「この世には試練に耐えられぬ者もいる」と。
(つづく)


趙盼児のイイ女ぶりが際立っているので、欧陽旭の本心も分からないではないが、高家に見そめられなくても欧陽旭は引き合いが多かったのね。これを避けるには科挙の成績がもう少し悪ければ良かったのかな。そして今のところ徳さんは厄介事しか招いていない……。

孫三娘が頼もしい! 池蟠も杜長風という新キャラも登場しているが、早く趙盼児と顧千帆が再会しないかしらん。

 

 

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▼「恨生」にちなんで『琵琶行』を紹介しています。

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