笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

恋心は玉の如き1話~13話感想漢詩/吴文英 高山流水,陳襄 古霊山試茶歌,一羽の鶏が2回飛んだ

中国ドラマ「恋心は玉の如き」がBS11にて2023年11月27日より月~金各1話放送で始まった。全45話

『清越坊の女たち』の後続ドラマで、ご多分にもれずコチラも視聴をどうしようかと迷ったが、評判も悪くなさげだったので視聴継続。とはいえ、いつものごとくいびられ第1話はサクッと視聴~。

1話~5話感想

庶子と見下されても淡々とやりすごす譚松韻(タン・ユンソン)な十一娘が、母の不審な死の真相を探りつつ、徐家当主の心をガッツリ掴むのですね?

男主 徐令宜鍾漢良(ウォレス・チョン)は『孤高の花』で凜々しくも愛を貫く武将で好印象だったが、今回は側室が何人もいてしかもいずれにも塩対応なのが意外な設定ではあった。まぁ、タン・ユンソンと年齢差ありますもんね。

設定自体は『明蘭』チックだが深刻みはほぼなく、『策略ロマンス』ほど主人公達が策略を巡らせておらず、十一娘が冷静に困難を切り抜けるので安心して観ている。次々にお亡くなりになる人物も割といるが、まぁ話の展開上しょうがないかという感じ。
 女主ライバルな喬蓮房何泓姗(ハー・ホンシャン)は『天龍八部』のあの阿紫の印象が強くて、これ位なら……と思ってしまうのは何の効果なのか。

政治面では海禁を扱っているので、明時代ではあるようだ。

羅元娘が第6話で歌った歌が気になり、調べ始めると、ちょこちょこ気になる部分が出て来たのでまとめてみた。

6話メモ

大姉上 羅元娘徐嗣諄に歌った歌。
一羽の鶏が2回飛んだ、三枚の銅板で買ってきた、四川から連れてきた、五色六色きれいな色、七つの坂と八つの谷、九杯の酒で漬けたらとうとうなくなった」。数字の歌なのが面白い。

一只鸡 二会飞 三个铜板买来滴 四川带来滴 五颜六色滴 七高八低滴 酒(九)里浸过滴 实(十)在没有滴

7話感想

十一娘の嫁入り。
羅家に徐侯爵が婿として訪れ、兄 羅振興が問う。
「治は道に基づき道は徳に基づく。古より統治者は孔子を無視できぬ。孔子は魯の君主に言った。”政は九経にあり、そして三徳に帰す”。北宋司馬光曰く、”君子の三徳とは仁 明 武”。孔子の言に同じでは?」
まだ婿でもない者って、1年前までは婿だったじゃん……。

司马光 (宋代)《进修心治国之要札子状》
臣初上殿即言人君之德三:曰仁,曰明,曰武;致治之道三:曰任官,曰信赏,曰必罚。

徐侯爵が答える「治の本質は時勢を見極めること。政を推し進める際、多くを受容しても妥協せぬこと。先見の明で吟味を重ね、果断だが厳格すぎず、動静と表裏を観察し、効果を判断すること。天に捧ぐ治とは、雍熙の世を成し徳を修めることだ。謀に頼れば無知と偏見を生む」。

朝廷には陳閣老靖遠侯 区当主区励行衛国公 任坤尚書范緯綱。今のところほぼ見分けがつかない。


側室たちの様子にまるで被害者のような口ぶりな徐侯爵だが、妾たちは皆侯爵の寵愛を欲しているワケで、それを御せない貴男の責任放棄なのでは……とも思うのは、『明蘭』で明蘭が父親に怒っていたからかな。

十一娘と床入れをしつつ、モダモダが可愛らしい。

8話感想

徐侯爵と徐嗣諄、父子の仲はあまりよろしくないのね。秦姨娘は牛の親子の刺繍を十一娘に贈る。
徐侯爵の脱衣に手間取る十一娘、猫の子のようにつままれているのがカワイイ。

9話メモ

里帰りして勧めたのは淮揚料理 魚の酢あんかけ、大姉上が好きだったのは肉団子文姨娘が侯爵に勧めたのは参鶏湯で百年人参や鹿茸などの高級品。朝鮮との交易を物語っているのかな。


喬蓮房が琴を奏でて歌う。「高山流水」。「陽春白雲」の譜曲を侯爵より贈られる。
わびしい弦の音が一陣の秋風を起こし、柔らかな風情は白く柔らかな手によって描かれる。美しく悲しい音色が霜振る闇に落ちて鳥たちを脅かし、眉をひそめ草花を散らす。仙郎と共に新しき曲を作り古き曲を奏でる。月の光が照らす窓のすだれは一つの茎に連なる花たちのように日々春に酔いしれる」。

吴文英(宋代)《高山流水·素弦一一起秋风》
素弦一一起秋风。
写柔情、都在春葱。
徽外断肠声,霜宵暗落惊鸿。
低颦处、翦绿裁红。
仙郎伴、新制还赓旧曲,映月帘栊。
似名花并蒂,日日醉春浓。


太夫人より秦姨娘に贈られたのは林春「桂竹と翡翠の図」。宋の林椿による「桂竹翠鸟图」というのはあるようだ。秦姨娘が絵画を知らないことに興ざめする侯爵。かつては子を宿したが……という事らしい。

結婚して3日目には、新婚夫婦で里帰りするのか。姉妹で嫁いでいるとなんだか複雑な心境になるね。

側室にも子にも厳しい徐侯爵。なぜにこれほど頑ななのか理解し難いが、何か過去のトラウマがあるのかな?

10話感想

十一娘はで、喬蓮房は西施な牡丹、咲く時期が異なると語る。
二義姉 怡真も懐妊していたようだが、子供はいなさそうよね。徐家と慈安寺の関係がアヤシイ。

十一娘が刺繍している部屋の様子がステキ。

十一娘は丑年生まれなのね。そして郊外の別院行きも、十一娘には願ったり叶ったりなので、嫌がらせとはならないのでニンマリしてしまうわ。

11話感想

簡師傅は十一娘に薔薇水を渡している。
徐令寛が得月楼の点心と、望春楼の蜜漬け蓮根を買って帰ってきた。

1日外泊しただけで名節が汚れるのは、この頃は治安も悪かったのかしら……。
気を抜くと秦姨娘と二義姉 怡真を見間違えてしまう。衣装の色合いが似ているせいか。

12話感想メモ

徐侯爵は喬蓮房に、血燕1斤と人参2斤を十一娘からだと丹陽に届けさせる。
喬蓮房は侯爵に山雲霧茶を勧め、鳥が岩の間に種を落としひとりでに増えたものらしく、”龍脂を吸った”と詩にも詠まれているそうな。

陈襄(宋代)《古灵山试茶歌》
乳源浅浅交寒石,松花坠粉愁无色。
明星玉女跨神云,斗剪轻罗缕残碧。
我闻峦山二月春方归,苦雾迷天新雪飞。
仙鼠潭边兰草齐,露牙吸尽香龙脂
辘轳绳细井花暖,香尘散碧琉璃椀。
玉川冰骨照人寒,瑟瑟祥风满眼前。
紫屏冷落沈水烟,山月堂轩金鸭眠。
麻姑痴煮丹峦泉,不识人间有地仙。


十一娘の部屋の円窓のような風景が綺麗~。

薔薇水は十一娘を犬に発見させるためのものだったのね! いつもは手強い羅家嫡母も、利害が一致するとなんて心強い味方になるものか。

糖糕は消化が悪いのでもたれて食が進まなくなると言われ、徐嗣諄が父 徐侯爵に手渡している。もうひとりの子供の徐嗣諭は文姨娘の子供か。

子をなすとお渡りがなくなる……そういう感じ?

13話感想

再び「一羽の鶏が二回飛んだ/一只鸡 二会飞」が流れた~。なぜか吹替の音楽になるのだ。十までの数え歌を歌うのが十一娘という……それで名付けたとかじゃないよね?

羅五娘の相思相愛の夫 銭明が思いがけずダメ夫のようだった。妻の実家頼みで春煕楼通いな浪費家なのか……。五娘は嫁荷の燕の巣を手土産にしている。
(つづく)

 

 

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