笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

孤城閉38話,40話,41話感想/石介 慶暦聖徳頌,騰宗諒,貧しさとは

38話歴史メモ

范仲淹の陝西に関する上奏の幾つかが許可され、「兵書の議論」が取りあげられている。

王拱辰の『再論騰宗諒公用銭事』を放り投げる陛下。陛下は、自身が祖法の法と国の安定を苦慮しているのにかこつけて、朝臣たちが脅しているとご立腹。騰宗諒は2級落しとなる。

『宋史 騰宗諒伝』
仲淹荐以自代,擢天草阁待制,徙庆州。上言:“朝廷既授范仲淹,韩琦四路马步军都总管、经略安抚招讨使,而诸路亦带招讨称号,非所宜。“诏罢之。御史梁坚劾奏宗谅前在泾州费公钱十六万贯,及遣中使检视,乃始至部曰,以故事犒赉诸部属羌,又间以馈遗游士故人。宗谅恐连逮者众,因焚其籍以灭姓名。仲淹时参知政事,力救之,止降一官,知虢州。御史中丞王拱辰论奏不已,复徙岳州,稍迁苏州,卒。


最興来と徽柔に、特注の松虫細工と、腕輪と帯飾りを贈る陛下。

陛下は張妼晗の王拱辰遺留の願いは聞き届けているが、もし曹皇后が富弼の事を言及したら激怒するよね。そういうところだよ~。

眠る徽柔に懐吉が付き添っており、女官じゃなくていいんかぃと思ったりもするが、まだ幼いからなの?

懐吉の宮中入りの理由の「貧しいから」の答えに、貧しさなど見聞きした事のない徽柔は、米や麺がなくばかり食べていたと言われても。ピンと来ない。芋と言ってもピンキリで、懐吉が口にしていたのはガビガビな芋なんだろうしなぁ……。

けれど徽柔は、懐吉が例えた「誰かが持っているものと持っていないもの」という差ならば理解することができる。なんとなく以前、陛下が怒りを収めるのに用いていた方法に似ているよね。そして徽柔は長年の謎である、曹皇后と張氏との差を問いかける。そはいえ、曹皇后贔屓な一視聴者には、曹皇后が貧しいとは思えないのよ。寂しい、とは思うけれど。

真蜱(まだに)に刺されていた徽柔。真蜱という存在がなんとなく冗官にも思えて、体力のある者(国)は持ちこたえられるけれど、そうでないと息絶える……とか? 歴史本を読むと、北宋・仁宗末期から西夏との戦争や冗官などで歳出が歳入を圧迫するようになったとあり、北宋の先行きを暗示しているかのようだ。

39話

録画できていなかった~~~!
ショック!!

 

40話感想

蘇舜欽の描いた絵が載り、ひれ伏しているのは御史中丞の王供辰。ええと、2年前に夏竦を左遷すべきだと上奏していたの? 夏竦は石介の事も根に持ってるね。夏竦が出てくると憎たらしいしかない今日この頃。

皇后が恐れるのは皇后を完璧に務められぬこと、と半分当たっているが、その動機は伝わっていないなぁ。茂則に関しても半分は当たりなのが陛下なの。
しかし張妼晗が過ちばかりを犯すのは、アナタが甘やかしているからでは。というか、そのお蔭で陛下は守るという行為が出来ているつもりになっているのでは。

八大王の言葉が案外、ジワジワと陛下に効いているのがじれったい。生母は優しそうな人だっただけに、引き合いに出されて気の毒にも思えてくる。が、天災や疫病はなんでも天意とされてしまう信仰のこの時代だもんな。

董秋和が「皇后様が好きなだけ」と女官に慕われる皇后さま。ロマンシスな物語でもいいぞ。曹丹姝、女性にモテる女性な感じはよく分かる。

病でも父を気遣う徽柔ちゃんは出来た子どもだ。砂糖漬け大好きなのは変わらない。

章献太后が張耆を抜擢した際、晏相が言った「枢密院と中書省は天下の大事を担う。大才でなくとも中才をその任に充てるべし。」を欧陽修が言い、夏竦が指摘。さすが足元すくう名人な夏竦はよく覚えてらっしゃる。茂則、八大王に情報を漏らしたルートを暴いてやって~~~。


41話漢詩メモ

陛下が肩を落として虫籠を作っている場面は、皇子を失った悲嘆が伝わってくる……。

晏殊は茂則に、4羽の燕の雛が殻を破り、昨日の嵐で父鳥は羽に傷を負ったと語っている。陛下や子世代のことかな。そして晏殊は詞でも燕を詠じていたっけ。

李瑋、公主に会わせてくれは図々しいように一瞬思えたが、砂糖漬けが好きなのを覚えていて、礬楼の希少な蜜を苦労して手に入れたという無垢な健気さは、陛下が大好きなタイプ……。

晏殊から石介への言づては「剛極めて折れやすし」。

張承照が後宮から出て来たのを見逃さない茂則。顔がコワイコワイ。灯籠を渡して忠告するとか、やり口がよきよき。

董秋和が急に召されて、慌てて胡月薇を推挙するも、その意図を不審がられて許蘭苕が司飾になっちゃったよ。董秋和が召されたのは、皇后を慮っての事だったという、嗚呼、ここでもすれ違い……。

欧陽修が石介の墓の前で『慶暦聖徳頌』を詠じる。病で亡くなってしまったようだ。

范仲淹と富弼は優れた家臣であり、天が与えてくれたが予は重んじなかった
賢人は茅を抜くように抜擢し、悪人は鶏の距のように斬れ

石介(宋代)『慶暦聖徳頌』
惟仲淹弼,一夔一契,天实赍予,予其敢忽
。(略)
众贤之进,如茅斯拔。大奸之去,如距斯脱

欧陽修は毎日上奏するが、李家を取り立てる部分は陛下も譲れないのでこれはいつか爆発するやつ……。

予は父祖より大業を得た。失敗を恐れ捕弼に頼る
親政を始めたあと太祖や太宗の築いた基礎を守るため陛下は忠臣である范仲淹や富弼を抜擢、これを信じ用いられました。
范仲淹はかつて司諫として宮中の気風を律し、新政では陛下の過ちを是正、西夏との戦でも前線で奮闘しました
富弼は精魂尽き果てるほど陛下に忠を示し、義の心なき契丹をも恐れず砂漠を命懸けで越えた

石介(宋代)『慶暦聖徳頌』
予父予祖,付予太业。予恐失坠,实赖辅弼
。(略)
为予司谏,正予门闃。为予京兆,堲予谗说。赋叛于夏,为予式遏。(略)
侍从周岁,忠力尽竭。契丹亡义,檮杌饕餮。敢侮大国,其辞慢悖。
弼将予命,不畏不慑。卒复旧好,民得食褐。沙碛万里,死生一节

(つづく)

 

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