笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。アニメ「天官賜福」「愛なんてただそれだけのこと」「恋心は玉の如き」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

哲仁王后7話,8話,9話感想/杜鵑花菜,銃に撃たれたように,武備志,コノシロ

7話感想メモ

待令熟手マンボクが皆に「交代後皆でどぶろくでもどうだ?」と声をかけるが返事はない。

王妃より冷たい飲物を所望され、杜鵑花菜トウギョンファチェ)を作る。熟れた五味子を煮出した汁に蜂蜜を入れて甘さを出し、ミカンで清涼感を足し、ツツジの季節でないので花芯を取った月見草に片栗粉を付けて湯に通し冷水に浮かべ器に並べ、松の実を3粒飾れば完成。

侍女ホンヨンがキム・ファンに杜鵑花菜をあげ、ホン別監が侍女ホンヨンに手巾を渡すところで流れる「♪銃に撃たれたみたいに衝撃的で、笑いだけが込み上げただ笑った~」がオモロすぎる。
 元歌があるのかと検索したら、歌詞がまるまんまで、ペク・ジヨン(チヨン)『銃に撃たれたように』(총맞은것처럼 2008)というとてもシリアスな歌だった。


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尚膳を遠ざけるために、奎章閣(キュジャンガク/王室図書館)へ伝達するよう言いつける哲宗。哲宗が王座に就いた理由は「もう逃げたくなかった」から。

都薛里(トソルリ/王の御膳を担当する官吏の長)は王妃ソヨンが池に落ちる時に女人を見かけていた。

通明殿(トンミョンジョン/大王大妃の寝殿)でひざまずく宜嬪ファジン。

王妃ソヨンは池に水を運ぶ現場監督でヒマを持て余し、清の絹糸であやとりをしている。王妃さまは「放棄虚暇的我(偽りの自分を捨てる)」という刺繍を残し、侍女ホンヨンには髪止め、チェ尚宮には指輪を渡していた。

宜嬪ファジンをかばう哲宗に、「かっこいいじゃないか」と負けん気を出し、自害だったと明かす王妃ソヨン。ファジンを抱きかかえる哲宗に、王妃を抱く従兄ビョンイン。こんなに不憫枠だったのか……。

大妃はよく璿源殿(ソノンジョン/祭祀を行う建物)へ行くのね。

小言を言ったと反省するチェ尚君がイイ味出してるわ。


参内する事を幸せそうに報告する本物・王妃さまは初々しくて、中身ボンファンとの演じワケがスゴい。そんな王妃さまを大切そうに見守る従兄ビョンインとも、ふたり似合っているように見える。が、いかんせん男主2。

8話感想

嘉礼の前日に王妃さまは大王大妃様に「王宮を出て行く」と伝えていた。元の世界に帰る気満々の王妃ソヨンは、侍女ホンヨンに「子孫に江南に土地を買う遺言」を残すよう助言。江南ハイブランド店もある高級住宅地のよう。六本木あたりかと思ったが江戸時代でもあの辺りは大名屋敷だし、田園調布の土地を買うように言うみたいなもんか?

王妃ソヨンがチェ尚君をくすぐっても「笑い方など忘れてしまいました」と動じないのが、ちょっと切ない……。

大王王妃が王妃ソヨンを叱りつけるのは、上下関係の確認と悟り大袈裟に謝るソヨン。それを見ていたキム・ジャグンは、弱点はないので問題が生じれば切り捨てるだけと警告する。

仮面の男大監(テガム/正二品以上の呼称)から薬を貰うために動いている様子。キム一族は哲宗の家族を皆殺しにしていた。

王妃さまは王妃なりに国母となるために努力をしてきたが、皆は名前のお蔭と言うと嘆いている。

池に水もたまらず、廃妃の危機にも陥るが、墓穴を掘ったから誰も恨めないと言うソヨンは清々しい。腹を立てて扉の向こうの哲宗に簪を投げるソヨン。

キム・ジャグンはビョンインにも「永遠の味方はいない」と冷めており、ビョンインは義禁府(ウィグムブ/罪人の取り調べを行う官庁)の判事を志望する。

重傷の侍女オウォルだが、王族以外のケガ人は王宮を出ねばならない。

女官は押し花の花をこんな風に障子に彩るのね。王宮で噂が広まる様子がゲーム画面のようでコミカル。

大妃様は「敗北は結果ではなく原因だ」と話しており、チョ一族は「キム一族より先に手を打たねば」と画策している。

侍女もいなくなり、南松園の墨を自分ですっている宜嬪ファジン、永平君の似顔絵上手だな。

王妃ソヨンは駕籠カバーを縫い上げて、司僕寺(サボクシ/宮中の馬や乗り物を管理する部署)に渡すよう伝える。

じゃがいもでドミノ倒しをしている王妃ソヨン。玉ねぎに刻んだ肉でコロッケかな? 朝鮮版デリバリーで外カリ中フワを大王王妃様に届けてご満悦。

9話感想メモ

先王は病死ではなく、毒殺だと言う大妃。先王は実権を握るキム・ホングン流罪にし、贓罪(ぞうざい/贈賄罪)の法を改定しキム一族に勝負を挑んだ。先王が亡くなった後に気味尚宮(キミサングン/毒味役の女官)が消えていた。史実での先王は第24代国王 憲宗で、23歳の若さで亡くなる。

池のほとりで王妃さまはファジンに「お慕いする方に憎まれる気持ちが分かるはずよ」「大切な人を失うわ」と言い残して、池に飛び込んでいた。

哲宗は生き残った代償として、罪悪感を持ちやすいと語られる。

タミャンが両親の事を語り、還穀(ファンゴク/春に農民に貸し秋に回収する穀物)の利子を払えず、見せしめのために父親は鍬で目を殴られ不自由となっていた。

緑衣装の王妃ソヨンの現世の母は、趣味でズンバダンスを始めているらしい。皆が泣く中、「チヂミマッコリを出して」と言うソヨン。

哲宗は「土下座が日常なのに、謝るべき人にできずにいるとは」と思い悩んでいる。雨が降り、池に水がたまることを喜ぶ王妃ソヨンを見て、憎まれ口をたたきながら傘を渡す哲宗。

チョ一族は「命婦(ネミョンブ/宮中の女性の総称)の中心が揺らいでいる」と王妃廃位を企て、吏曹判書(イジョパンソ/文官の人事を司る官庁の長)は上奏しようとしている。

アキレスという不死身の英雄は唯一の弱点の足首を射られて死んでしまい、それがアキレス腱の由来で、彼が死んだのは鉄の靴がなかったから。弱点がなければ人は協力しないのかもしれず、弱点は相手を地獄に落としもするが、互いを補い合って救いもする。

池に飛び込む前に、「ここに来たり チャン・ボンファン」と簪で刻み込む王妃ソヨン。

武備志』第2巻「戦略考」いわく、「味方の数が少ない時は難所に身を隠すべし。防ぐことが困難な場合は退却して数日…」。王妃ソヨンを外の世界から来た人だから題して「外界人」と称するホン別監。『武備志』は明代の茅元儀が編纂した兵書。

哲宗が池に飛び込み、水中のソヨンを助け出す。「今からでも王妃を理解します。ノータッチを」と宣言。ノータッチとは、哲宗には「幸せに楽しく生きる」で、ソヨンには「各自幸せに楽しく生きる」で、微妙な差が大きな違いなのだ。

オウォルが意を決するが、サルスに「弱者が多くを知ると命取りになる」と刺されてしまう。

女官はキム・ジャグンによって、王妃様付きの至密尚宮(チミルサングン/王族の身の回りの世話係)となる。

ファジンは蘭の花を描き「花か蕾か」と思案し、大妃は蕾を勧め、弓矢を贈る。蘭と言えば国母を連想させ、蕾で終わると言うのが暗示的。

青色衣装の王妃ソヨン。家出した嫁にはコノシロ(家出した嫁も戻るほど香り高い魚)、魂の抜けた体には祭祀とばかり、大妃の所へ出向くがお互いの思惑違いがオモシロイ喜劇。

コノシロ(チョノ/銭魚)は韓国の秋の名物で、「コノシロを焼く香りに、家出した嫁も帰ってくる/전어 굽는 냄새에 집 나간 며느리가 돌아온다」という言葉があるらしい。コハダの出世魚がコノシロ(鰶,鮗)。
(つづく)

 

 

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▼『銃に撃たれたように/총맞은것처럼』は4曲目。

 

 

 

 

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