笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。アニメ「天官賜福」「愛なんてただそれだけのこと」「恋心は玉の如き」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

哲仁王后4話,5話,6話感想/悦口資湯,ベニテングダケ,ニベ,三香拉麺,得道多助,礼記

4話感想メモ

イ・センマンは「こ(イ)の人生(セン)終(マン)わってる」という意味らしい。『慶世年』みたいな現代語。王妃ソヨンのチョップがイイね。

従兄のキム・ビョンインはユー一族が承旨(スンジ/正3品の官職)になれるように取りはからう。

「漢陽に行くのは、腐った朝鮮にかん腸をくらわせる」と話している江華島時代の哲宗。必死に働くことだとぼやくホン別監(雑用係の官吏)。ホン別監は昼は官吏、夜は刺客と二足のわらじを履いている。

初夜の布団には豚の血を付けていた……。

嘉礼の前日に雨に打たれている王妃は、ボンファンが乗り移った王妃とは違って見えるのがスゴい! 従兄ビョンインにとって大切な記憶が、王妃にはないという男主2のふびんさよ……。

王妃ソヨンは「王宮にないものは自由」と言うが、侍女のホンヨンが「外でも同じ」というのが取り巻く状況を感じさせる。でも王妃には権力はある……。

火力調整の難しいかまどと熱伝導率の高い釜で、ラーメンを作る濃いピンク衣装の王妃さま。麺を棒に巻き付けたり、香料らしきものをふるっていたりと調理風景も楽しい。

水刺間(スラッカン/王族の食事を作る所)に来て30年の待令熟手マンボク。椎茸と長ネギと深い肉の味わいの三香拉麺(サミャン)が輝かしい。王妃は待令熟手(テリョンスクス/最高位の男性調理師)よりも料理上手と褒められている。韓国初(1963年)の即席麺三養ラーメン(サムヤン)がモデルらしい。

濃いピンク衣装の王妃さま。哲宗は王妃にげっぷをされ宣政殿(ソンジョンジョン/王の執務室)へ退散する。

「王宮は平均寿命が戦場並みの危ない所」とあるのが、兵役を思わせるね。


王妃に盗み聞きされたのかそうでないのか、王妃と哲宗との掛け合いも面白いところに、王妃を慕っているややこしい従兄が加わり、まさに喜劇。

5話感想メモ

チェ尚宮清の絹糸を買いに来て、万華鏡みたいなのをのぞいたら筋骨隆々な男性の絵姿が!

水刺間の頭をかけて王妃と待令熟手マンボクが対決!きゅうりを扇みたいに切っちゃうのスゴいな。司饔院(サオンウォン/献上品を管理する)の官吏が判定。
 悦口資湯(ヨルグジャタン)の名のとおり、口を喜ばせるような味と絶賛される。神仙炉と言う料理らしく、肉や魚介や野菜を短冊状に並べ、牛肉ベースの出汁を入れるのだとか。

哲宗と火花を散らす赤い衣装な王妃さま。「特戦司」と問われ、しりとりとばかり→「知るか今すぐ去れ」、「炊事兵」→「平然とした顔がむかつく」と答えている。

王妃は「熙政殿(ヒジョンジョン/王の寝殿)なり好きな所へ行って寝て」と言うが、寝言で真相を知ろうとねばる哲宗。

SNS」は「愛純愛手(愛は純スン粋に愛らしい手で)」とアヤシイ四文字熟語が映し出される。

王妃ソヨンは、大王大妃の膳から冷たい物や噛みづらい物が残っていると見破る、さすが青瓦台料理長だ。

ホン別監は御宮庁(オヨンチョン/首都防衛の部隊)は名ばかりの部隊だから志願したと、兵曹判書に説明して油断させ、ベニテングダケの粉は酒に入れると自白酒になると永平君に手渡している。ベニテングダケはディズニーな白雪姫でもお馴染みな赤に白い点々な毒キノコ🍄。致死的ではないが酩酊状態になるようだ。その兵曹判書は軍糧米で高利貸しをしているのをキム・ジャグンに指摘されている。

ノータッチは「仏教用語では?」と、お経のように読まれるのが楽しい。

釜をアップグレードさせて、牛肉と豚肉は深い釜に貴重なたね油、ごま油を用いて、一晩かけて揚げ、いわゆるコンフィ。松葉みたいなので油を塗るのもイイな。貴重なニベは炭火で一晩かけてじっくり焼き上げる。ニベはスズキ目の魚。歯の治療を受けている大王大妃さま。「感動的な味で怒りが込み上げる」とは厄介な性格……。

王妃ソヨンは青色衣装。ついに大王王妃の機嫌取りに成功し、池に水を入れる事を許可され、桶リレーを教えている。

6話感想メモ

哲宗は王妃ソヨンに初めは酒膳を用意するが、茶菓膳も準備しており、茉莉花茶を悩み事がある時に飲むと楽になると勧める。ジャスミン茶の香りから王妃の身も危うくなるが、ソヨンの放った「お前が私を殺す理由はただ1つ、私が弱者だからだ」に衝撃を受ける哲宗。今まで自分が弱者と思い、自分の行動や方法は正当と考えていたことが揺らぎ、強者に立ち向かえぬため、王妃を害そうとしたのだと気付く。そして王妃は別の選択ができる人間だと考えるようになった哲宗。

成均館(ソンギュングァン)は朝鮮時代の教育機関。国舅は司饔院の顧問も兼ねており、大王大妃にもせっせと献上している。

尚膳(サンソン/最高位の宦官)も春画には興味がある様子。

淡いミントグリーンに薄ピンク衣装になる王妃。ファジンの侍女オウォルは、借金のせいで官奴(国の所有物として働く労働者)になった妹がおり、偽証を求め脅されている。親が税を納められなくても官奴にならざるをえず、幼いタミャンも宮中へ。

哲宗の側室選びに「孟子いわく、道理にかなえば助けが多い(得道多助)」と喜ぶ王妃ソヨン。

孟子 公孫丑下』
得道者多助,失道者寡助。寡助之至,亲戚畔之;多助之至,天下顺之。以天下之所顺,攻亲戚之所畔,故君子有不战,战必胜矣。

道理にかなったものには援助するものが多数で、道理にそむいたものには援助するものが少数である。極度に援助の少ないものからは、親戚さえもそむき離れる。極度に援助の多いものには、天下もこれにしたがう。天下のしたがう者が、親戚にそむかれ離れられた者を攻撃するのであるから、君子は戦争しない場合が多いが、もし戦争すれば必ず勝つのである。
貝塚茂樹孟子」2006 中央公論新社

礼記によると、天子の皇后は6宮を建て、3夫人、9嬪、27世婦、81御妻を率い、内治を司ったが、今回は選ぶのは3人。

《礼记 昏义第四十四》
古者天子后立六宫、三夫人、九嫔、二十七世妇、八十一御妻,以听天下之内治,以明章妇顺,故天下内和而家理。

駕籠を2倍速の速さで進ませ、ハイクラスの特権とご満悦な王妃。

じゃがいも、塩、牛乳(駝酪)、胡椒を用意させる王妃。これはニョッキかしら?

タミャンが犬を抱きかかえており、明の遣いと来た犬の子孫は宮中ではエライらしい。王妃が名付けた「テンデンイ」は「ワンコ(モンモンイ)」の文字の見方を変えた物。「テンチョンイ」は「おバカ」。

この時代に女性ができるのは配膳のみのようである。『尚食』でもそんな事を言ってたね。こぼさず温かいまま配膳するにはと、食駕籠を思いつく王妃。
(つづく)


宮中でなされる事はほぼ人力なのだと実感し、権力を持つものだけがそれを使うことができる……。コメディに描いているけれどなかなか大変な世界。待令熟手マンボクがイイ味を出している。

 

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