英語版小説魔道祖師が発売!
原作小説『魔道祖師』の英語版が2021年12月14日に発売となりました!
既にジャケ買いしているタイ版5冊があるしなぁと躊躇していたのですが、ロシア版と同じ絵師の挿絵が付くのと、巻末に解説が付くとあり、発売されると気になって購入しちゃいました!
英語版について
タイトルは『Grandmaster of Demonic Cultivation』、作者はMo Xiang Tong Xiu氏。サイズはタイ版と同じA5サイズ。鮮やかなカラー表紙で、カバーとそでが一体型になっています。もちろん左開き。厚さは23mm位で、約580gほど。ツルツルして触り心地が良い。ついカバーをかけずにいたら指紋痕が付いていた……。
第1巻は396ページ、第7章「The Morning Dew/朝露」までなので、日本語版(第8章途中)よりは少ない章立てになっています。字も読みやすいサイズで1頁に30行ほど、日本語版は2段組だった事を思うと日本語版が最も文字数が多いのでは??と思えるのですが、実際はどうなんでしょうね?各国版の文字数を出してほしい~。
英語訳者はSuika氏。意味を掴むという点では、英語は表現がクリアなので、最も明快な印象があります。ストーリーはわかっているので、用語を憶えてしまえば見当が付きやすい。Cultivationは修士など。
出版社はアメリカのSeven Seas Entertainmentで、Rated 17+とはなっています。
英語版の第1章の題名が「REINCANATION」で、改めてそうなんだなと思ったり。
表紙・挿絵について
表紙の絵師はJin Fang(jinzillaa)氏で、雲深不知処の屋根上で魏無羨と藍忘機が初めて会った場面。香港米系の方なのかな?
挿絵の絵師はBaoshan Garo氏。挿絵は、カラー絵が2種類の3ページ(1種類は表紙絵柄)、モノクロが13ページとなっており、ざっと1章に2ページ換算となり多いのではないかしら。イラストはネットでもお見かけしていたものの、初めて見る絵柄もあり嬉しくなります。トーンの美しいイラストで、イメージ的には漫画『あさきゆめみし』を思い出す感もあり。
挿絵は献舎の場面に始まり、江澄&金凌も健在で、鬼将軍や陰虎符もドラマチック。復活後の魏無羨を連れ帰った夜やふたりが寝転がっているのもお気に入り。座学時代の4人のも好きですし、三尊と聶懐桑の4人の組合せというのもあるようでなくて良き。暁星塵と宋嵐もいますよ。
巻末の解説
……とほぼ挿絵で満足しつつも、あと気になるのが巻末のCaractor&Name Guideは約24ページ。
主な登場人物の名、字、号、武器、紹介文がそれぞれに記載。陳情笛の出典に『楚辞』ともあったり、他には聶懐桑の武器がCrying(actually)、藍啓仁はLong Lecturesとか。Copy the Lan Clan preceptsじゃないのか。Fairyも載っていて、一瞬「ハテ?」となるも「仙子」でしたね。金光善はちょぃネタばれ気味なような。
Location(場所)のCloud Recesses(雲深不知処)にはJia Dao(賈島)の英語漢詩の紹介もあり、Name Guideは号や家族の呼び方などが詳しく紹介されています。Pronunciation Guideも少々。
Glossaryは約20ページの用語集。こちらはDanmei(耽美)やXianxia(仙侠)に始まり、色や拱手の説明、数の解説も詳しく、魔道祖師はMo Xiang Tong Xiuの2作品目で藍忘機は「藍二哥哥」、天官賜福は3作品目で「三郎」というのも載っていた~。Cut-Sleeve(断袖)もあり、武侠映画には『グリーンデスティニー』が紹介されていました。Spirit-Attraction Flagは招魂旗、何か別の物に思えてしまう妙がある。
内容的にはWikiのようで、英語圏の魔道祖師ファンが練りあげたと思うと、熱いファンの思いが伝わってきてニマニマしてしまいます。
特典はなし
特典を付けないというのが、アメリカ的なんでしょうかね?
初回特典も何もなく潔いのは英語版だけではないでしょうか。
第2巻は、2022年5月17日発売予定です。
英語版第1刷について
2022年2月23日のTwitterトレンドに「MDZS」が入っていたので何かと見てみたら、どうやら英訳した出版社が初版本でのミスを告知した影響らしい。電子版や第2刷からは修正されるとか。後日、正誤表が出版社のサイトでリンクされるそうな。2022.2.23追記
外部サイト
▼ドイツ語版1巻
▼ドイツ語版2巻
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