笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「君花海棠の紅にあらず」とアニメ「天官賜福」、漢詩で「山河令」もはじめました。

君、花海棠の紅にあらず25,26,27話 感想と京劇/車内で格闘,二旦那水雲楼へ

第25話 達観

寧九郎との共演を見ることができた!

原先生の「師弟関係以外の何ものでもない」に、兪青が失意で舞台に立てなくなってしまうのは、ファン心理からするともっともではあるんだが、頑張ってほしかったなぁ。しかし原三旦那の女性の趣味が全くわからない……。商老板の左頬の傷が痛々しい。

兪青の知的で外柔内剛なところが陳妃だと。公演中止にも二旦那は「商座長といれば稼げると信じている」と力強い。「賢い人は思い悩む」というのが妙に納得できた。死人が出ていたのを気にしていたのか。

斉王府の畑のくだりは意味深だ。西太后は桂花酒は飲まないらしい。寧九郎は「梨園尚書」という号を持つ。弟子にはしないが商細蕊の「年の離れた友として」引き受ける、どこまでも心ニクイ寧さま

冷たいのかしら。お嬢様。涙がとめどなく流れる」と商細蕊と寧九郎の稽古場面が美しい。

の控え室ではすね肉が遅れたが「すね肉よりも寧先生がいれば心強い」と言い、寧先生に「その比較は新鮮だ」と面白がられる。寧さまの本番前はやっぱり白キクラゲなのかな。「ああなんと苦しいことか」「突然のことだった おしどりが引き裂かれるとは

そして劉委員と寧九郎の若きエピソードもよい。重陽節には心地良い話以外はしてならない。皇帝(周大为)は口ごもり、西太后の前で青年寧九郎(牟元笛)は「宋江の陣営に攻め入るわよ」に重ねて、見事に劉謹雲(林扬)の危機をしのぐ。この場面の京劇映像がないのが残念なくらいに、槍をくるくる回して節回しも軽快で面白い。牟元笛さんという京劇役者が演じているだけあって、見応えがあるのだ。
 西太后は減給を言い渡す。立ち回りなどは、前回、商老板が舞台でヤジを飛ばす客にしたのを思い出す。寧さま、勇ましい一面もお持ちなのね。廊下を歩く寧さまは馬鞭をぶんぶん振りまわしている。

護背旗に触っている劉委員もどこかカワイイ。寧九郎は「芝居で謳われるのは大半が大義だ」と。
商老板は劉委員に「義父上の視察は欽差大臣の視察みたいなものです?苦しんでいる人を助けられますか?」と尋ね、小周子のことを頼んでいる。

今日の出し物は『断橋』の予定。司令官は崑曲はだらだらして女向きとお気に召さない様子で、秦腔に変えろと。劉委員は曹操は司令官と同じ名字なので『捉放曹』がいいと。司令官は包公が見たいと返す。曹司令はいつもこの演目しか言わないので、確かに周りは飽きそうだ。

25話の京劇メモ

・涙がとめどなく流れる、引き裂かれるとは:崑曲『断橋』。商細蕊と常之新には因縁の演目。

・宴:3月9日午後5時とあった。

宋江の陣営に攻め入るわよ:『扈家庄』六場の扈三娘の一節。水滸伝の美しい女傑でもある。陳紉香の十八番でもあるよう。

馬鞭:馬を表したり、馬に乗ることを表現する時に用いる。5つの房は武将用。

欽差大臣清朝の官職名。特定の事件の処理のため、皇帝に全権委任をされる。 李鴻章日清戦争の講和交渉を担当した。

捉放曹:若き曹操陳宮が助けるが、疑心暗鬼にかられた曹操は、身を寄せた家の人たちを殺してしまい、陳宮は後悔の歌を唱う。

第26話 烈火のごとく

面白すぎて笑える回!

酔った商細蕊を介抱してあげる二旦那。常之新の「二旦那の疫病神になるぞ」という悪口に、噛みつくような顔をして背後霊している商センセ。この顔芸が忘れられません。

曹親子交代劇の裏側では、二旦那が商細蕊を車に蹴って押込み、商細蕊と二旦那との取っ組み合いという車内いちゃつきが見られ……。葛さん、ナイスブレーキ! 匪賊にもひるまない二旦那が、商細蕊の剣幕に脅える姿も笑える。金瘡薬(きんそう)という秘薬を差し出す商細蕊。

映写機が映し出される中、奥方に咬み痕を悟られないように距離を保つ二旦那も笑える。昨日の催し物は劉委員の好きな『白娘子』。


そしてゴージャス姉さんと曹司令官に思わずホロリ。「言ってたでしょ?虞美人が欲しいと。私がなる」と。「君は虞美人だが、私は覇王ではない」。泣いてもうたが、しかしあとから審議のランプも点滅中。

そしていよいよ臘月紅が去って行き、小周子がやって来る。力や名声が欲しい臘月紅にとっては、役者という身分が合わないんだろうな。

そして商細蕊の約束を案じる常之新は、思いがけず商細蕊と二旦那のキューピットに。二旦那の「現在知道了」という返事がいいね。

26話の京劇メモ

白娘子:『白蛇伝』の白蛇の名。崑劇『断橋』。

 

第27話 夫婦の形 

今日も安定の面白い回。


原先生に涙ながらに話す商老板でイイ場面の割には、コミカルな音楽が流れる……。嘘泣きやったんかーい! さすが役者だ、こういう所好きよ。お陰であとの泣きの場面への耐性がついてしまったじゃないか。おわびの品は高麗人参と茶器かな。

祠堂で小周子が弟子入り。服装が灰色なのは決まりなんだろか。

 

愛人の出産時に杭州へ出かけている相変わらず卑怯者な四義弟の一方で、父親にしたくなる頼もしい二旦那。そこへ妊娠している師姉を絡ませるあたり絶妙な配役だ。参湯をと言う。お約束のようにこじれるのだけれど、ゴージャス姉さんのフォローはなかなか良い所を突いていた。蘇合香油で手当てする。二旦那は妹から電話で赤ん坊の事がバレたことを知らされる。第一楼に電話が付いたんだね。壁には雅霜のポスターが。

そして明かされる出て行った母親・春萱(李依晓)のこと。やっぱり奥方には話していなかったのか。妹が姉を嫌っているのは、売り飛ばそうとしていたのね。そして奥方は二旦那に一目惚れしちゃったと(ま、そりゃそうだね)。若い頃をあらわす前髪パッツンは誰も微妙になる中、范漣だけは実にカワイイ。

二旦那の母親は家で踊っていると姑(周玲)にとがめられ、程父(罗鸣)と言い合い、窮屈になり出て行った。いつ出てきても美しい母親だ、側室なのね。春萱からの手紙のソ連製で奉天かららしい。范湘児と程美心がならび、降りしきる雨の様子が美しい。


出て行ったものの行く宛もなく、結局二旦那は水雲楼へ。寝床は祠堂だし、埃っぽいし、商細蕊は「家族から頼りにされすぎて身動きが取れず心は老いるばかり。これからは何でも自由にできますよ」と煽ってくるし(ワルィ笑顔だ)。二旦那は戯曲に出てくる范蠡呂不韋のように大事を成す人だと言われている。そんな状況でも、コップの何かが気になる様子の二旦那。

ふたりが揃うと面白いしかない今日この頃。今度は商細蕊が「蒋夢萍が奥様のそばにいたら、二旦那は不幸の連続です」と言いだす始末(常之新の写しか)。下世話な様子で奥方となにがあったか聞きたがる割に、「事実なのに何を怒っているんです」とにべもなく、でも手紙の件は励ましてくれる、このあたりが商細蕊の魅力だなぁ。

二旦那の懐中の写真を見た商細蕊の「私の写真を首飾りに?」に、すかさず「私の母だ」と。もしや商老板と春萱が共演という夢の舞台もありうるのか??

27話の京劇メモ

・弟子入り:1937年4月26日。スペイン内戦でゲルニカが爆撃された日でもある。反乱軍を支援した外国軍による無差別爆撃。珍しく民国年でなく西暦で記されていた。社会背景を述べているのか?

・参湯(じんとう):热参汤。中国植物のナス科の漏斗泡囊草の根を煎じたもの。喉に効くようだ。

蘇合香油:ストラックスとも言う。

雅霜:民国時代の上海の化粧品。

・紙:ソ連製。母が女優となる為に出て行った事が、チェーホフの『かもめ』あたりにちなんでいるのか。

奉天:現在の瀋陽奉天ヤマトホテル(遼寧賓店)では李香蘭のデビュー前の初舞台なども行われた。デビューしたのは1938年。関係はないが、その頃の時代背景ということとクラシックホテル好きなもので。

范蠡(はんれい):春秋時代勾践に仕えた。呉王夫差に絶世の美女・西施を送りこんでいる。京劇『西施』に出てくる。西施はゴージャス姉さん?

呂不韋(りょふい):秦の政治家。始皇帝の父・子楚のパトロンとなり、子楚がとなり、呂不韋大商人から宰相にのぼりつめた。『呂史春秋』を編纂させる。京劇『窃兵符』に出てくる。主役は平原君。「魏無羨の由来」で窃符救趙を説明。

 

 

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