笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

尚食18話料理感想/戯猿図,雷公栗と金玉羹,夷堅志 圓真僧粥,城楼晩眺

18話メモ&感想

王維は禅を尊び仏教を信仰した。『輞川図』に舟や旅人はいるが僧侶はいない。太祖は皇覚寺で出家したが僧侶と呼ばれるのを嫌い口にした者を厳しく処罰した。姚子衿は第17話で游一帆が去った後に人物を描き加えていたから何か察したのかしら。

皇太子が書画をしたため、舟に美女が乗っていたのを陳蕪に似ていると指摘され怒る。第17話で呉才人が舟の上のを食べちゃったのって……。

朱瞻基《城楼晚眺》
城上高楼切太清,晚来临眺属晴明。
西山苍翠连东海,南纪舟车会北京。
高台に登り景色を見下ろす、空は清らかに澄み渡り
山は青々と海につながる、馬車や舟は北京に集い

明清代において高楼に登って眺めるのを最も好んだ帝は朱瞻基だったそうな。

红锦园林宜夕照,黄云垄亩见秋成。
长空漠漠清无际,目送飞鸿万里征
鮮やかな花は夕日に映え、黄色い雲や田畑は秋の装い。
空は限りなく広大で、旅立つ雁の出発を見送る。

凧が飛んで来て裏にはうちわを手にした掌膳の絵が。栗の回想。子衿のスカートがクルクルまわると、つがいの鶴が飛んでいるように見え可愛い。凧に仕掛けも付いているとは器用だな。

張皇后の不興を買い典膳を剥奪される蘇月華。第2局は西苑で、皇太子が陛下に代わり太液池で重臣をもてなす。皇太子は猿の絵を描いている。これは有名な『戯猿図』で、北京の故宮博物院所蔵。

皇太子は雁の詩を詠みながら、弓で雁を射落とそうとするのね。朱瞻基を慕う衛王 朱瞻埏がかわいい。第十子の朱瞻埏は永楽22年10月11日に衛王に封じられたようだ。陛下は冷たい物を食され、風に当たって病を得られた。趙王から剣を贈られる游一帆、陛下の歓心を得るのを助けたようだ。

臣下は楊栄、蹇義(けんぎ)、過ちを正すの印を上奏書に押し、諫言するよう迫るが誰も口にはしない。陛下にお付きな宦官は、ダイエットで倒れ込んでいた時に台座代わりになっていた人よね。大出世なんだろうなあ。

姚子衿は襲われるが游一帆が助けてくれる。游一帆は手を差し出すも取ってもらえない。顔についた血をわざと乱暴に子衿の袖でぬぐう游一帆、なんだか生徒会長瞻基とイイ感じな優等生子衿に近付く不良一帆みたいで、青春紫禁城だなぁ。

衛王の様子が一変したのは、鹿角菜が原因と話す胡尚食。緑豆湯でゆでて蛇や虫の毒を落とす必要がある。孟尚食と方典膳、殷紫萍が連れて行かれる。

このよく見かける宦官は常青と言うのか。姚子衿は張皇后に直訴する。太祖は冤罪を訴える時に鳴らす太鼓を正門に置いた。孝慈高皇后らの名を出された以上、慈悲を示すと言う皇后。うわ、イイ所で次週になったよ~。

18話料理メモ

姚子衿は蘇月華に食材が硬くなるのが問題で、靖州に伝わる技術を使って食材を彫る前に砂糖漬けにする予定だったと話す。

胡皇太子妃が金玉羹を勧めている。蜂蜜は少量にして桂花で香りづけ。山芋と栗を用いて羊汁で煮ており、栗の黄色と山芋の白い玉から名付けられた。甘さ控えめというか足りないのが胡皇太子妃なのかも。

林洪(南宋代)《山家清供・金玉羹》
山药与栗各片截,以羊汁加料煮,名“金玉羹”

回想で雷公栗をうちわを扇いで作っている姚子衿。宋代のもので、油と水に浸した栗をそれぞれ1個ずつ入れ、栗47個を載せて蓋をして炭火で焼く。なんとなく尚食局っぽいのか、後宮なのか。皇太子が近付くが栗のはぜる音に邪魔される。青い果物のカービング

林洪(南宋代)《山家清供・雷公栗》
夜炉书倦,每欲煨栗,心虑其烧毡之患。一日马北廛逢辰曰:‘只用一栗醮油,一栗蘸水,置铁铫内,以四十七栗密覆其上,用炭火燃之,候雷声为度。’偶一日同饮,试之果然,且胜于沙炒者,虽不及数,亦可矣。

山家清供』をめぐって、栗対決か。

胡皇太子妃が小言を言い、皇太子が父に遠ざけられているのは、今の洪熙帝が皇太子時代もこんな夫婦関係だったのかなと想像され、確かに息が詰まる思いにはなる。もっとも張皇后は空気が読め帝位に就けさせた功績があるのだけれど。

第2局 孟尚食
肉の串焼き
(腩炙)は油っぽい。
揚げ魚の甘酢あんかけ(松鼠鯚魚)は香ばしい、一口食べて子衿の味とわかるとお気に召さない皇太子、陳蕪たちも察している様子。
鱖魚粥には銭が付いている。『夷堅志』に出てくる粥。『夷堅志』は洪邁が体験した宋代の社会生活、宗教生活、倫理道徳、民族風俗などが記された歴史資料。「圓真僧粥」が由来って、僧侶に関連した料理は出してもいいの?『壺中富貴図』の花瓶にも銭が付いていたな。

洪邁(南宋)《夷坚支丁卷第三(十七事)》
圆真僧粥
僧曰:“恰见釜旁系钱,盖为此耳。其法用鳜鱼大者四枚,破除净尽,去首尾及皮,以线系骨端垂于釜中。然后下水与米。凡盐、酒、姜、椒之属,悉有常数。度其縻烂,则聚四钱为一,并掣之,鱼骨尽脱,肉皆溃于粥矣。所以美者如是。

鹿角菜のあえ物(凉拌鹿角菜)。鹿角菜は海藻のツノマタ。

胡尚食
刺身巻き(金齏白玉)刺身はおいしいが生もので胃を冷やすと言われている。北魏『斉民要術』の八和齏をアレンジしたもの。
鶏肉の煮こごり(凍金鐘雞)は口の中で滑らかに溶け鶏肉も柔らかくて美味、鶏肉は先に酢で蒸してある。
(つづく)

今週は宋代の出典が多い。洪熙帝の南京遷都計画に関連してなのかな。

 

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