笛の音と琴の調べ

ドラマ「陳情令」・「魔道祖師Q」・小説/アニメ「魔道祖師」の感想や考察を綴っているブログです。「愛なんてただそれだけのこと」「宮廷の諍い女」を更新中。⇩カテゴリー選択はスマホでは左にフリックしてください。

尚食22話料理感想/上元節対決,筍刺身,火炙鵝,雲林焼鵝,蓮根詰物

22話メモ&感想

誰かと思ったら兄 孫継宗か、一族を助けるよう請う。姚子衿はかつて父には責められ、彭城伯府で半年幽閉されていた。ケガは治っていないが上元節の宴には参加、胡尚食が紫禁城を去る姿が見たいと告げる。

あら、麗しい皇太子の寝顔。釣りをしていた少年時に少女子衿が点心を差入れてくれていた。短気なのは昔からか。

姚子衿は季典薬に「治るかは天意」と言われ、最後かもしれないと無理をおす。孟尚食に「肉をたたく時(打鶏茸)に力を入れすぎると筋が切れる」と注意される。ふたりのそのやり取りを見ている蘇月華。

上元節の花火と雑伎。郭貴妃が陛下にみかんを渡し、張皇后が黙ってそれを見ている。火の輪くぐりも。皇太子の剣舞により灯がともる、シュタッと降り立ちカッコイィ~。

いよいよ尚食局も決戦!群臣の宴(百官宴)に出す料理に選ばれたほうが天下一の厨師

▼冒頭すぐに皇太子がシュタッと降り立ってます(1:18)。


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22話料理メモ

蘇月華
塩媚鶏(盐媚鶏):鶏を紙に包んで干し、塩焼きにした。干し肉3種蒸し(三腊合蒸)。蛇腹胡瓜(蓑衣黄瓜)。
塩漬け魚の牡丹作り牡丹玲瓏鮓):茶葉を使って魚をいぶし、薫製のような香りがする。梨と鴨の炒め物(果風梨鴨片)。皮蛋(松花蛋)。

陶穀(宋代)《清異錄》
吳越有一種玲瓏牡丹鮓,以魚、葉鬥成牡丹狀,既熟,出盎中,微紅如初開牡丹。

姚子衿
九色の盛り合わせ(九色攅盆)、皇太子に手抜きと言われている。9種の食材・切り方・調理法を用いて、季節に応じて食材や味付けを変化させた。
ゆで肉の薄切り(韮泥白肉)、冬筍の炒め物(金衣白玉)、鶏肉の花椒漬け(椒麻鶏片)、鮒の揚げ煮(骨酥鯽魚)、桃仁の蜜がらめ(醤酥桃仁)、兔肉の辣油和え(紅油兔丁)、牛肉の陳皮煮(陳皮牛肉)、隠元豆の生姜醤油がけ(姜汁豇豆)、大根の甘酢巻き(糖醋雪巻)。
群臣の宴に供するよう言われる。孟尚食の勝ち。

家鴨(アヒル)をまるごと焼いている孟尚食炙り家鴨(炙鴨)。炭を上手に起こす姚典膳、弱火の方が良いようだ。光禄寺の炙り家鴨は脂が少ない、かつては野生の鴨を使ったが今は厳選した家鴨を用いており、火加減がすべての決め手となり技が見事。炙鴨は南宋に始まる。
胡尚食天梯鴨掌。鴨の水かきに薫製肉の味がしみていて花や果実の香りもする、蜂蜜の甘味で薫製肉の塩気を和らげ鴨の味を引き立て、発想が巧み
引き分け。

胡尚食冬瓜鶏。鶏肉はほろりと柔らかく斬新な料理。冬瓜の汁物と西瓜鶏の組合わせは新鮮で、西瓜なら脂っこさが取り除かれ汁が爽やかになるが、冬瓜は肉厚で美しく彫れるもただの器と皇太子の厳しい指摘。
孟尚食と姚典膳鶏のとろみ汁(鶏淖)。口あたりが滑らかで芳醇な味、豆花に似ているが豊かな味わいと大絶賛。
引き分け。


お、『風味巡礼』みたいな接写な蓮の穴に詰めている映像。姚子衿蓮根の詰め物(太平什錦灌藕)。『太平聖恵方』に書かれている料理で気を補い胃と肺を整える薬膳。中身は百合,山薬,天門冬,白茯苓(しろぷくりょう)。

王懐隠(北宋代)《太平圣惠方 卷九十七 食治咳嗽诸方 灌藕方》
益心润肺。作胸膈烦躁。除咳嗽。灌藕方。
生藕(五挺大者)生百合(二两)生薯药(三两)白茯苓(二两末)枣(三七枚去皮核)生上将百合薯药天门冬烂研。入蜜更研取细。次入枣瓤。次入茯苓。次入面。溲和。干则更入少食之。
治肺气疗虚羸。喘息促急。咳嗽等。宜服杏仁粥方。

 

吳自牧(南宋代)《夢粱錄》
及沿门歌叫熟食:肉、炙鸭、鹅、熟羊、鸡鸭等类,及羊血、灌肺、撺粉、科头、应千市食,就门供卖,可以应仓卒之需。

肺を潤すものとして挙げられている。

胡尚食は叩きつけて割っている。掘って半時足らずの冬筍に泥を塗ってとろ火で焼き自然の香りを残した。筍の刺身(山家傍林鮮)。息をのむ姚子衿、胡尚食の勝ち。

林洪(南宋代)《山家清供》
夏初,林笋盛时,扫叶就竹边煨熟,其味甚鲜,名曰“傍林鲜”。文与可守临川,正与家人煨笋午饭,忽得东坡书。诗云:“想见清贫馋太守,渭川千亩在胃中。”不觉喷饭满案。想作此供也。大凡笋贵甘鲜,不当与肉为友。今俗庖多杂以肉,不才有小人,便坏君子。“若对此君成大嚼,世间那有扬州鹤”,东坡之意微矣。

▼游一帆のナレーションなのがちょっと面白い(0:48)。


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胡尚食にはまだ秘策があるようだ。


孟尚食
雲林焼鵝。鵞鳥の肉は柔らかく汁の香りも濃厚。陛下は鵞鳥がお好き。孟尚食は雲林堂の出典がままある。そういえば名前(孟紫澐)に雲が入っている。

倪瓚(元代)《雲林堂飲食制度集》
用烧肉法,亦以盐椒葱酒多擦腹内,外用酒蜜涂之,入锅内。余如前法。但先入锅时以腹向上,后翻则以腹向下。

胡尚食はもみ殻の灰で無火焼鵝を作っていた。味が濃く高菜漬けが腹に詰まっており、肉の色は象牙のように白くて柔らかく、骨の中にある血の香りがとても芳醇で後をひく。鵞鳥を脂で巻き蓮の葉に包みもみ殻の灰で熱を通す。
 伝説の火炙鵝(かしゃが)は鵞鳥を鉄の檻に閉じ込めて火で炙り、熱くて椒酒を飲み羽根は抜け落ち酒が肉にしみこみ柔らかな仕上がりになる。ちょっと冒頭の姚子衿が閉じ込められていた話を連想しなくもなく後宮って所は……。そして禁菜の写真は見たくないもんだ……。

してやられた孟尚食を郭貴妃がとりなす。方典膳は姚子衿に骨や筋の傷に効く薬をさずけてくれた、もしやこの出処は~?
(つづく)

料理対決の回は中国宮廷料理もフル稼働~。技が冴える孟尚食に発想が光る胡尚食。食だけで言えば、いろんな料理を味わえるから、勝負は余興で両方いてほしいと思うんじゃないかしら。

 

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